自分の人生を家族に搾取されて生きてきた女性・三島貴瑚。ある痛みを抱えて東京から
海辺の街の一軒家へ引っ越してきた彼女は、そこで母親から「ムシ」と呼ばれて虐待される
声を発することのできない少年と出会う。貴瑚は少年との交流を通し、かつて自分の声なき
SOSに気づいて救い出してくれたアンさんとの日々を思い起こしていく
重く苦しい話ではあるけど、愛や人同士の繋がりがとても大切に描かれていました。
杉咲花さんの演技が凄まじいのは勿論、特に母親役を演じる全ての女優さんが素晴らし
かったです なかでも余貴美子さんのお風呂場でのシーンは涙なしには観られませんでした
世の中には、たくさんの52ヘルツのクジラたちがいます。家庭事情やマイノリティに苦しん
でいながら仕事や学校で平気な顔で行っている人たちは多く存在します
そういう人たちは、どんだけ声をあげても届く人は少ないです。
登場人物のとある人のようにそういう人達に寄り添い、少しでも支えてあげれるような存在
になりたいとこの映画を見て思います
52ヘルツのクジラとしてではなく、同じ対等な人間として
成島監督の画作りも素晴らしかったです。この監督「八日目の蝉」以来好きです ☆☆☆☆