東都新聞の記者・吉岡(シム・ウンギョン)は、大学新設計画にまつわる極秘情報の匿名FAXを受け取り
調査を始める。日本人の父と韓国人の母を持ち、アメリカで育った吉岡はある思いから日本の新聞社に
在職していた。かたや内閣情報調査室官僚の杉原(松坂桃李)は、国民に尽くすという信念と、現実の
任務の間で葛藤する。
この映画はフィクションだそうです・・・ですが明らかに現実の事件?を想起させる内容には、賛否両論
あるかもしれないですね。ですが私はだからこそこの作品は観るべきだと思います。日本社会全体に閉塞感
というか、権力に逆らってはいけないムードがどことなく漂っている様な気がします。メディアにしても
あからさまに言葉を遮られることはなくとも、権力側に忖度して自ら発言を控えてしまっているのでは?とも
あるいは一般的なことを淡々と述べるにとどまったりしているような感じを受けるのは私だけだろうか?
今作はそういう社会に一石を投じる作品だと思います。権力側を擁護する発言が認められるならば、権力側を
批判する発言も当然認められるべきだということ、そしてその役目を果たすのはメディアなんですよと・・・
松坂桃李さんの表情が権力側の人間でありながらその権力の行使の仕方に疑問を抱く表情・・・松坂さん演じる
杉原の葛藤は、場面場面によって微妙に違う・・・役人としての顔・・・父親としての顔・・
SNSで政治や社会情勢の事に全くと言っていいほど触れないのですが、それでもニュース自体はチェックしています
でモデルになったと思われる2つの事件は当然知っていますし、今になればうやむやにされたのか?と思うと
この映画ではそれらが内閣情報捜査室(内調)の陰謀という風に描いていました。なる程な~と、この作品本当にフィクション?
主人公の「このままでいいんですか」 という
問いかけがいつまでも心に残りました ちゃんと選挙に行こうよ! ☆☆☆☆
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