実話をもとに作られた、父と息子の爽やかで優しくて力強いヒューマンドラマ。
アハロンは自閉症スペクトラムのひとり息子ウリと暮らすために、グラフィックデザイナーの仕事を
辞め田舎暮らしを楽しんでいた。ウリはチャップリンの「キッド」とペットの金魚が大好きな優しい
青年で、男同士の二人暮らしに満足している。しかし別居中の妻は、過保護で子離れできないアハロン
の接し方を否定し、全寮制の施設に入れるべきと手続きを始める。アハロンは反対するが、裁判所に
定収入のない彼は養育不適合だと判断され、入所の話は進んでいった。
そしてとうとう別れの日。施設に送る途中の駅で、ウリは激しいパニックを起こしてしまう。
「父さん一緒にいたい」ウリの懇願に「この子は自分が守り抜く」と決意したアハロンは・・・
本作、演者さん達が本当に素晴らしいんです。特に「ウリ」役の方の演技が凄いですね、私は役者
の方ではなく、同症状の方をキャスティングしたのか?と・・この演技あってこその本作かな?
って思いました。ほんと素晴らしかったです。作品は心に染み入る作品です。
みんな一生懸命に親を兄弟を子を思ってる、歩調や、タイミングや、強さや、表現の仕方が少し
違うだけ、目的は一緒なのに、もどかしいですね。愛情あるからこそ、真剣にぶつかってしまう
そんな衝突の中ガンガンと突き進んできた父親の「巣立ち」の物語かな?って思いました。
「子離れ」って事とは、微妙に違うかな?って思います。やってる事は息子への干渉に見えます
他者に渡したり任せたりするのは信頼できない。自分が最高のサポートをするんだ・・・と。
そんな父を「ウリ」は感じてたんじゃないだろうか?だから、尊重してきたんじゃないかな?
そんな父に、(もう僕は充分完成してるよ。父が120%を求めているが、80%でも大丈夫だから)と
ラストの父と子のやりとり・・・お父さんの複雑な感情がすごく伝わって来ました
息子の新たな一歩、応援したい!
ワークショップに向かう少女は「だれもが愛しい・・・」に出て居た子? ☆☆☆☆
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