夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

2014年11月10日(月)「商品の価値低下(6)」

2014年11月10日 22時14分09秒 | 「政治・経済」
商品の価値低下と過剰生産、製造業での失業の増加(可変資本)と工場設備などの不変資本を含めた資本(貨幣量)の過剰という経済法則がデフレ不況となって現れる。単なる物価が下がり続けるという定義のデフレではない。
物価が常に下がり続ける作用はこれまで見てきたように商品の価値低下による経済法則である。
もちろん物価は商品の価格だから一定の貨幣量によって現わされる。
商品の価値低下の中でも価格は上昇することがあるが、それは金貨の中に含有する金の量の変化だけで、悪貨を用いれば価格はいくらでも吊り上げられる。単に1万円が2万円と表示されるだけの変化である。価値は1万円でも2万円でもその価格の変化によっても変化しないのである。物々交換で考えれば自分の商品価格が2万円になっても相手が持つ商品価格が1万円でもその互いの商品を生産するのに必要な労働力量が同じならば等価として交換をされるのである。だからデフレからの脱却も物価を上げればできるというのではなくてそこにはデフレ不況は常に同じ形で残るのである。デフレ不況からは脱却できない。
このように商品価値は常に価格を支配する。
過剰生産による企業間競争は価格を価値に近づけるでしょう。
1万円の商品がその商品価値に近いとすれば、2万円の商品は1万円に下落することとなる。
商品の過剰生産は生産性の向上から絶対的なものである。しかし商品の価値低下を防ぐために人為的にな価格引き上げるならば、資本の過剰から可変資本が減らされているのだから労働者の賃金総体は減少してその購買力は人為的な価格引き上げの中でさらに個人消費を減らしていくだろう。すると過剰生産は総体的にも増えていくでしょう。絶対的にもそしてさらに相対的にも過剰生産が多くなれば、やはりそこから資本の過剰も増える。
ここでは絶対的な貨幣量が不足しているわけではなくて貨幣量が多すぎるのである。
もちろん貨幣量が多すぎるのは資本の過剰という中でのものでもあり、個人消費を担う労働者には絶対的に不足をしている。
人為的に物価を引き上げ、貨幣量が足りないからとさらに資本の過剰を生み出すような処方箋では経済は悪化をしてゆくばかりである。
コメント
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