夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

「2014年11月 7日(木)「商品の価値低下(4)」

2014年11月07日 23時03分30秒 | 「政治・経済」
資本主義は常に成長しなければ成り立たない。
生産性の向上により同じ労働力量でより多くの商品を生産することの競争(特別剰余価値の獲得)を行う中で、より多くの商品を生産するということは不変資本を増加をさせる。可変資本が一定で不変資本が増加をするとそれは資本の有機的組成を高度化する。可変資本は一定で不変資本が大きくなるということは可変資本の増大分資本自体が大きくなるということである。企業は利益の中から資本の増殖を目指す。またもっと利益を得ようとするならば生産性の向上とともに可変資本部分も拡大してそれに伴い不変資本はさらに増加をさせる。
この資本の増殖が行えることが資本主義経済の成長でもある。
しかし不況期に入って商品ーー貨幣ーー資本そしてまた商品へと価値移転ができなくなるとどうなるか?
貨幣が資本に価値移転できず、資本が商品に価値移転ができなくなる。
貨幣と資本の過剰が起きる。
一方では労働者へ廻る貨幣量は失業や賃下げの中で不足をしていく。
企業の貨幣・資本の過剰と一方における労働者の貨幣不足は貨幣の回転を減少させるだろう。
これは企業にとどまらず銀行の中にも起きるだろう。預金残高はあるが貸出ができない状態となる。銀行の利潤率も下がっていく。
銀行は無理な貸し出しを行おうとする。不良な貸し出しに入りだす。そして不良債権を積み重ねていく。
貨幣恐慌と不良債権処理による破たんを心配する信用恐慌が起きる。もちろんこの前段では上に書いたように企業の資本過剰からの産業恐慌が起きているのである。
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