夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

2014年11月 9日(日)「商品価値の低下(5)」

2014年11月09日 21時34分54秒 | 「政治・経済」
これまでの「商品価値の低下」に書いてきたように生産性の向上により商品価値の低下と過剰生産が現れ、同時に生産性の向上は可変資本と不変資本の比率としての資本の有機的組成の高度化による不変資本の爆発的な増加の結果としての資本(貨幣)の過剰。これが特別剰余価値の減少による平均利潤率の形成そしてそれは利潤率の低下となる。このような一つの産業は成長産業からスクラップ産業に変化する。労働者の切り捨て(失業)と低賃金化による可変資本の整理そして膨らみすぎた工場や原材料などの不変資本の売却と在庫の整理。このような余剰資本が整理されていく。その中では産業内のいくつかの体力のない企業が倒産するだろう。
銀行や株式を通じた融資や投資は減り続けてそこでも資本の整理が行われるだろう。
それではこの余剰となった労働力と資本はどこに向かうか?
まずは銀行や株式の融資や投資は最も生産性の悪い産業に向かうのである。もちろんそこには条件が合って単に生産性が悪い産業というだけでは資本は流れこまない。企業もその資本力を生かして今までと違う商品に投資をしていくでしょう。
それは成長が見込まれる産業ということになる。
そしてこの成長が見込まれる産業で同じことが繰り返されてその産業もまた成長産業からスクラップ産業となる。
先進国ではこの繰り返しが国内では行えない状態となっていく。そこで海外投資や資本輸出が行われる。グローバル化である。もちろんここでも銀行の融資や株式の投資がその海外の国に向かう。
しかしこの途上国においてもその成長の中でスクラップ化される。今や最後の投資先はアフリカだと。。。。。
もちろん今後も科学技術の発達は生産性の向上を可能にしていくでしょう。そしてそこにも新たな資本の有機的組成の高度化が行われるでしょう。それは精密機械とこんぴゅうたーコンピューターの結合によるロボット化としても。新たな産業としても。
しかしその結果として商品の価値低下と過剰生産そして製造業での失業の増加という経済法則には何も変化はないだろう。
この法則性から今現在の産業あるいは国内(今や全世界)停滞は必然となる。
この必然はデフレ不況という重しが常に社会に現れるだろう。
結局は今の資本主義ではどうにもならない結果が出るということである。資本主義の根底からの発展を経済法則は人間に求めているのである。
それは社会民主主義である。
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