庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

今シーズンの梅の開花時期についての考察。

2015年12月23日 | 偕楽園の四季 梅、桜、萩、紅葉など
 昨日の探梅で偕楽園公園内の梅の開花を確認したのは30本でした。開花率が高いのは猩々梅林と大日本史完成の地碑付近と吐玉泉下です。
今シーズンの偕楽園の梅の開花が確認されたのは12月6日のようです。私は12月7日に虫の知らせで偕楽園に行ったら咲いているのを確認できました。
 昨シーズンは12月30日でしたから、開花を発見した日は24日も早かったのです。さらに今シーズンの特徴は、開花を確認した時にはすでに1本の木にたくさんの花が咲いていたことです。このことを勘案すると昨シーズンよりも30日以上は早く開花したと考えられます。
 なぜ12月初めに開花してしまったのか?
梅の開花は気温と湿度が関係しているようで、水戸の梅の開花時期と気温の関係を数式であらわした先人がおりました。概略は12月と1月の気温が高めで、雨が多めで湿り気のある年は早め。寒くて乾燥した年は遅くなりがちであったように記憶しています。確かにこの考え方は統計的に当たっています。
 乾燥具合については、今シーズンの開花状況から、猩々梅林、吐玉泉下、大日本史完成の地は比較的湿潤、温暖で早めになるのかなと。また南崖よりの見晴広場付近は乾燥気味で遅くなったのかなとも推察できます。
 でも、今シーズンのように12月初めにかなりの数が開花することを説明しきれません。そこで、時間を持て余している雑草はいろいろと考えましたが、次のようなことが一番影響が大きいように思いました。
 梅は秋に気温が下がってゆき、ある程度の低温を感じてから、気温が上昇し続ける早春に蕾が成長を始めて開花するのではないか。ならば、秋に入ってから気温が徐々に下がる期間があって、ある程度の低温に達してから、まだ冬に入る前に気温が上昇に転じた場合にも、気温上昇期間がある程度続けば蕾の成長が促進されて花が咲く可能性があるのではないか。ということです。この推察通りなら12月初めに開花することを説明できます。
 そこで、水戸気象台の9月から12月現在までの日々の最低気温をグラフにしてみました。

9月から10月中旬までは気温が下がり続ける傾向です。そのあと一時的に上昇傾向が11月後半まで続いています。今年の11月は暖かかったと多くの方が肌で感じ、天気予報などでも裏付けられています。きっとこの間に梅の蕾の成長が促進されたのではないかと思います。
上記グラフに開花確認日を記入してみますと、一層わかりやすくなります。
2015秋最低気温推移と開花
2015秋最低気温推移と開花 posted by (C)雑草
9月の最低気温が一番高い日は9月2日の23度です。
それから一時的上昇下降はありますが10月26日の4.2度まで下がってゆきます。
このあと上昇傾向になり、10月28日16.4度、11月9日14.9度、11月17日14.3度のピークがありまして、高い状態は11月24日まで続きました。このほぼ1か月続いた上昇期間に蕾の成長が促進されて、開花スイッチが入ってしまったのではないでしょうか。そのあと11月28日に一時的に1.4度とかなり低温になっても12月初めには開花したと思います。
 なお、都内でも同じような傾向で気温の下降と上昇があったと思いますが、いまだ開花していないと聞いております。一部には咲いているのもあるようですが。これは水戸より都内のほうが気温が高めです。このために低くなりきれなかったので開花スイッチが入らなかったのではないでしょうかね。
コメント
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