クリスチャン・ベールとジョン・デビッド・ワシントン出演の1933年のNYを舞台にした歴史物のサスペンスです。
実際にあったことをもとにした、脱力モードで作られた映画ですが、内容はシリアスでした。
【あらすじ】
医師のバート(クリスチャン・ベール)はNYの小さな診療所で、黒人などの有色人種を含む戦傷者の診療をしていますが、
自分の所属していた連隊の指揮官がヨーロッパから帰ってくると知り、元同僚のハロルド(ジョン・デビッド・ワシントン)
とともに会いに行きますが、遺体となった指揮官を見ることとなります。
そのため、二人で何があったのかを探るのでした。
【感想】
元になったのは、ナチスを支持する財界の大物たちが、当時人望を集めていたスメドレー・バトラー少将を
使いクーデターをしようとした”ビジネス・プロット”という陰謀とのことです。
作中、バトラー少将に相当する役はロバート・デ・ニーロが演じていました。
リンドバーグやヘンリー・フォードなど親ナチ派がある程度、戦前の米国に居て、'28年の大恐慌後、
経済も上手くいっていなかったことを考えると、そのようなことを企む勢力がある程度いたことは
納得できる事柄です。
現代でも戦争の帰還兵が経済的に困窮する一方、大企業が莫大な利益を得ても、あまり税金を払っていず、
普通の国民を超えて、様々な影響を政治に与えているという状況は、当時と重なっているのでしょう。
現代社会批判ものの映画でもある内容でした。
なんの野心も持ってい無さそうな富豪のヴォーズ(ラミ・マレック)が終盤色々脅してくるところは、
金持ちはそんなものなんだろうと思わせるところでした。
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