テレビドラマの映画版ということであまり期待して見ませんでしたがいい映画でした。
【あらすじ】
岡山県瀬戸内の裁判所に異動した入間みちお(竹野内豊)ですが、防衛大臣への傷害事件を担当することに
なりますが、事件の原因となったイージス艦の航海記録を取り寄せようとしたところ、圧力が掛かり、
担当を外されます。元同僚の坂間千鶴(黒木華)は裁判官の他職経験制度により、弁護士として働き始めます。
そして地元の大手企業の秘密に迫っていくことになるのでした。
【感想】
最初の方の演出の軽さで、内容には期待していませんでしたが、結構深い内容なのが意外でした。
傷害事件のことを調べようとすると上層部から防衛機密を守るために左遷されたり、
環境汚染を調べようとすると地元の人から妨害されたりしますが、それぞれが理由があることが描かれていて、
単なる勧善懲悪になっていない所が良かったです。
国民の多くが防衛問題に関心を持つようになったり、地方で大手企業の工場が閉鎖されると、
多くの人の生活に関わることが知られるようになったことが、この映画の内容に反映されていました。
黒木華さんの役柄が単なる綺麗な女優さんというものではないところと、竹野内豊さんの
飄々とした演技でバランスが取れ、内容が深刻になりすぎず、いい映画になっていました。
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