アフガニスタンに派遣され、部下と共に捕虜になった将校とその家族の物語です。
海兵隊大尉のサム(トビー・マグワイア)は派遣されたアフガンで
搭乗していたヘリを撃墜され、部下と共に捕虜になります。
しかし家族にはサムが戦死したとの報せが行き、家族は彼が死んだものと思い生活しています。
サムは部下の兵士と共に囚われますが、敵は部下に激しい拷問を加えます。
しかし部下は何も言わず、敵はサムを脅して部下を殺害させます。
脅されたとはいえ、自分の手で部下を殺させられたことで、将校として、また米兵としての
アイデンティティを潰される事をさせられたので、サムは味方に救出され
帰国したのちに不調をきたします。
亡くなった部下の妻と娘も近くに住んでいることもあり、彼女たちと交流のある自分の妻
(ナタリー・ポートマン)にも打ち明けられないので、徐々にサムは追い込まれていきます。
最後にサムは妻に自分がさせられた事を言いますが、それは妻にとっても
あまりにも重いことでした。
「帰還兵はなぜ自殺するのか」(デイビッド・フィンケル著)では、戦友を助けられなかった事で
自分を責め、病んでいく米兵が取り上げられていますが、この映画のようなことだと、
さらに大変そうです。
最初の方では誠実な好青年の印象を与えるトビー・マグワイアさんの演技が鬼気迫っていました。
「中動態の世界」(國分功一郎著)を思い出させる映画です。
映画『マイ・ブラザー』予告編
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