大穴と書いてダイアナと読ませる少女と、裕福な家庭に育った彩子の二人の少女が
いろんな試練を乗り越えて大人になっていく物語ですが、育った環境が恵まれていても、
ハンディがあっても、それぞれに本人にしか分からない悩みがあって、それに翻弄されて
流されたり見失ったりしながらも前に進んでいくストーリーが良かった。
シンデレラストーリーじゃなくて、身の丈ストーリーなところも共感できます。
『みんながみんな、アンみたいに飛び立てるわけじゃない。ほとんどの女の子は村で生きていく。
脇役のダイアナこそが、多くの女の子にとって等身大で、永遠の”腹心の友”足るべき存在だから…。
アンみたいに変わった女の子があの小さな村で受け入れられたのは、ダイアナが親友だったからだと
僕は思っている。アンの良いところをダイアナは事前に引き出してあげたんだ。』
これは「赤毛のアン」のストーリーと重ね合わせているところです。
会社の仕事の中では、日々成長して仕事の質や効率を上げることを常に求められ、
自分の生活(人生)にもそれを求め続けていたら、さすがにちょっと疲れてしまっていたのですが、
これを読んだら、ちょっと楽になりました。
自分の置かれている環境の中で精一杯がんばる。
他の場所に求めるのではなく、そういう生き方もありですよね。