世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

伽耶展(22・最終回)

2023-11-09 08:36:40 | 日本文化の源流

<続き>

いよいよ今回で最終回である。今回は馬形埴輪・牛形埴輪の展示品紹介をもって終わりとする。牛馬については、その初出が魏志倭人伝に記されている。そこには倭地には”牛馬なし”と記されている。弥生時代に牛馬は存在しておらず、古墳時代に渡来人が持ち込んだものである。

そして馬形埴輪は全国各地から出土しているが、牛形埴輪はその事例が極めて少ない。その一つが紹介する今城塚古墳から出土しいたもので、今城塚古墳の被葬者は、継体大王との説が通説となっている。

この仔馬形埴輪も珍しい存在である。ようするに放牧により馬の生産が行われていた証である。

22回の長きにわたり紹介してきたが、これにて終了とする。

<了>


伽耶展(21)

2023-11-06 08:08:25 | 日本文化の源流

<続き>

今回は、主として馬具類の展示品を紹介する。馬具類の出土地は大阪・蔀屋北遺跡から出土したもので馬具のほかに馬の歯も出土している。

左・木製鞍 右・木製輪鐙

轡(くつわ)

馬の歯

上の写真は見辛く恐縮であるが、胴の中央に線刻の騎馬を見ることができる。騎馬民族征服王朝説は否定されているが、騎馬民族は確実にやってきた証である。いよいよ次回が最終回となる。

<続く>


伽耶展(20)

2023-10-31 08:25:09 | 日本文化の源流

<続き>

第二部 渡来人

第9章 渡来馬と渡来牛

『伽耶展』に出品された品々を紹介しているが、いよいよ最終章となった。今回から数回に分けて、当該第9章出品の品々は全品紹介する。

左端の革袋の須恵器は、北方遊牧民族の革袋に由来し、朝鮮半島を経由する過程で土器に写されたものである。騎馬民族の必需品の一つである。

<続く>


伽耶展(19)

2023-10-28 09:28:37 | 日本文化の源流

<続き>

第二部 渡来人

第8章 技術革新

今回は”技術革新”とのテーマで、主として製鐵の開始を証明つける出土品を中心に紹介し、硬い焼物つまり須恵器については省略する。

羽口は鉄の溶解に不可欠の炉に風を送る管であり、砥石は刃物を研ぐには不可欠である。先にも記したように出品番号240ー249までの紹介は省略する。

<続く>


伽耶展(18)

2023-10-25 07:37:29 | 日本文化の源流

<続き>

第二部 渡来人

第7章 渡来人と生きる・続編

朝鮮半島南部(弁辰)から長野県木島平村まで伝来した品々で、半島南部との交易は北部九州にとどまらなかった。

第7章の展示品は上掲の出品番号197以降、230まで存在するが紹介は省略し、次回は『第8章』の展示品を紹介する。

<続く>