世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

ハノイの博物館・美術館・その11:ハノイ女性博物館・#3

2017-07-26 07:32:29 | 博物館・ベトナム

<続き>

今回はベトナムの主要民族・ベト(キン)族に関する展示物を紹介する。何故かキンマ用石灰壺のオンパレードである。

キャップションによれば、ベト族男女の婚礼衣装であったと思う。向かって左が女性用の鳳凰、右が男性用の龍が各々刺繍されている。中国顔負けか?

ベト族が信仰するのは仏教。その仏壇であろうか祭壇であろう。豪華絢爛なぜか華北の寺院のようでもある。

祭礼の際のダシモノのようだが、詳細不明である。今回にて”ハノイの博物館・美術館シリーズ”を終了する。

 

                          <了>

 


ハノイの博物館・美術館・その11:ハノイ女性博物館・#2

2017-07-25 06:25:38 | 博物館・ベトナム

<続き>

前回に続いて展示品を紹介する。先ず北ベトナム北西部・ソンラー省に居住するタイ族の銀製装飾品である。

タイ族も家門・子孫繁栄のシンボルとして多産である魚をオブジェとして用いている。ロロ族の服装。東南アジアの山岳民族の衣装は、黒が基調のものが多いように感ずるが、どうであろうか。

チャム族の土器製作場面がビデオ放映されていた。面白いのは粘土紐を積み上げる段階では反時計回り、成形段階では時計回りで陶工の女性が移動している点である。

ベトナムの最大民族であるベト(キン)族に関する展示品は、次回紹介する。

                            <続く>

 

 


ハノイの博物館・美術館・その11:ハノイ女性博物館・#1

2017-07-24 07:42:47 | 博物館・ベトナム

<続き>

女性博物館は、ホアンキエム湖を南へ3筋目のリー・トゥオンキエット通りに面している。

何でもあり・・・とは、やや大袈裟な表現だが、実に多様な展示がなされている。銀錠は漢字が刻印されている。中国からのものか、ベトナムのものか・・・、キャップションは存在したと思うが、記録しておらず不明。瑶(ヤオ)族の風水書。ヤオ族は漢字を用いる。漢族の影響を大きく受けている。キャップションによると、モン(Hmong・苗)族の婚礼衣装とある。下の壺は酒壺とある。チャンパ陶磁とも思えるが、安南陶磁についてはど素人なので産地は?。これにストローを差しこみ、多くの人が飲酒する。婚礼の場面にも用いられたであろう。

そのような場で用いられたのであろう、明代の染付碗も展示されていた。

同じくモン(Hmong)族の赤ちゃんをオンブする、伝統の”おんぶ紐”が展示されている。

民族名は記されていなかったが、ソンラー省で用いられている蒸器で”おこわ”を蒸す。下の二重口縁の蒸気発生容器は金属製、上の甑は木製である。

実に多彩な展示であるので、残りは次回紹介する。

                                <続く>

 


ハノイの博物館・美術館・その10:ホアロー刑務所博物館・陶磁資料室

2017-07-21 07:24:11 | 博物館・ベトナム

<続き>

旧・ホアロー刑務所が現在は博物館となっている。この地に刑務所が建てられる前は窯業地であった関係から、出土陶磁の展示室が設けられている。

展示品をみると、種々の陶磁が焼成されていたようで染付、白磁、褐釉薬、焼き締め等々、皿、碗、壺、瓶をみる。さらに重ね焼きのための蛇の目の釉剥ぎトチンの目跡など、実にバラエティーに富んでいる。

                                <続く>

 


ハノイの博物館・美術館・その9:バクニン省博物館

2017-07-20 07:22:38 | 博物館・ベトナム

<続き>

バクニンはハノイの北東30km。紅河・河畔のロンビエン・バス・ステーションから約1時間強である。運賃は7,000ドン。

車掌にバオタン(博物館)バク二ンと伝えたら、最寄りのバス停で止めてくれた。近くには、19世紀前半、阮朝時代に築かれた六角の星形の稜堡式要塞跡が残っていた。形状は上空からの写真がよく見えるので、グーグルアースから借用して掲げておく。函館五稜郭のように角が飛び出ている。防御と攻撃のための銃座を据える。死角をなくすための構造である。横道に逸れたが、バクニン省博物館へアプローチすると、下の李太祖(リー・タイトー)像にであった。李太祖は前黎朝を倒した李朝の初代皇帝で、バクニンが彼の出生地である。それまでのベトナム諸王朝は、中国から郡王としての冊封しか受けてなかったが、李朝は初の国王として冊封された。前置が長くなり失礼いたしました。

外面は立派であったが中味は少なく、多少期待外れであった。展示は諸仏像と陶磁器であったが、前記の如く僅かの展示であった。ナムソン社ヌイダム窯の青磁(青磁というより褐釉に近いが・・・)碗が展示されていたので、以下紹介する。

窯址発掘状況を示す、パネル展示がなされていた。見ると横焔式単室窯であることが分かる。

                                  <続く>