世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

Celebrating Earth Hour in KL

2015-03-29 14:01:55 | クアラルンプール
 現地時間で昨夜(2・28)の午後8時半(時差△2時間)に消灯のカウントダウンがあり、KLのランドマークであるツインタワーが消灯した。但し全て消灯すると飛行体に予期せぬ事故が、発生する可能性があるので、幾らか明かりはともしているのだが、輪郭が分かる程度である。日本では、このようなイベントがあるのか?ないのか?


 昨年から高層ビルの新築工事で、滞在先であるSomerset Ampangからの眺望がわるくなったが、何とかツインタワーの東タワーの頭は望める。
 3月29日の地元紙にも、昨夜の消灯前後の写真が掲載されていたので、参考までに添付しておく。




KLCC新築現場の左右は中国、前は韓国

2015-03-28 14:44:44 | クアラルンプール
 KLCC(Kuala Lumpur City Centre)の右は、ホテル・フォーシーズンズの現場で中国鉄建が新築工事をしている。左は中国中冶(中国冶金科工集団有限公司)、前面は韓国の双竜グループが高層ビルを建築中である。
 写真は上から順に中国鉄建、中国中冶、韓国双竜の建築現場である。近くでは韓国・大宇建設の現場がある。



 兎に角日本の建設会社の工事現場を見ない。頭にくるほど中国、韓国である。いまや世界のゼネコンの最大手は中国鉄建で、2013年の売り上げは8兆4千億円。それに対し鹿島は1.4兆円でキャッチアップどころか、年々その地位は低下している。
 いまや日本の建設会社は世界の負け組で、海外ではODA援助の一部しか受注できていない。なぜもこのように惨めな姿になったのか?・・・一にも二にもコスト競争力のなさである。日本の建設会社は官民一体で、仕事をすることに慣れ、努力をしてこなかったことが、世界の負け組にしてしまった。
 耐震建物などの技術は高度なものを保有している。これらの中国、韓国にないものをいかし、現地の優秀な人々を活かして、再び世界で覇を唱えて欲しいものである。

関帝廟

2015-03-26 09:39:52 | クアラルンプール
 前回紹介したマハ・マリアマン寺院から100mも離れていない処に関帝廟がある。タイ、シンガポール、マレーシアには、多くの中国人2世ー4世が居住する。そして出身地ごとに同郷開館を建てる。ここKLの関帝廟は広州と肇慶出身者の廣肇会館となっている。
 肇慶は風光明美で、名称を失念したが山水画を見るような公園が存在し、30年前に行ってみたことを思い出した。当時は広州から西への高速道路が建設中であった。端渓の硯は肇慶産である。




 堂内の様子は他の道観(道教寺院)と同じである。独特の螺旋状の線香が天井からぶら下がっている。ここの関帝廟は1887年の創建とある。本尊は関羽雲長で右側に関平、左に周倉を従えている。関羽は信義に厚いことから信用を重んじる商売の神として、信仰されるようになった。ここに媽祖が祀られているかどうか、注意してみなかったので、それは分からない。福建、潮州の同郷会には、媽祖が祀られていることが多い。

 麒麟を見た。一角なのか二角なのか、判然としないが一角のように見える。どうも新しいもの様に見え興趣は湧かない。

GO KLで行くマハ・マリアマン寺院

2015-03-24 09:46:55 | クアラルンプール
 GO KL(フリーバス)のパープルラインを利用して、終点のパサール・セニ駅で下車、徒歩数分で到着する。ここKLのマハ・マリアマン寺院はペナンの同名の寺院と同じく、南インドの女神(地母神)を祀る寺院で、主にタミル人をはじめドラビタ系の人々に信仰されている。調べると1873年の建立でゴープラムの高さは22mとのことで、創建当時はどこからもよく見えたのであろう。

 そのゴープラムの頂上にはマカラが鎮座している。そのマカラに抱かれるように神像が鎮座する、自信はないが多分ビシュヌ神像(仏教で毘紐天)であろう。ビシュヌ神は4本の腕を持ち、右にチャクラ(円盤)と棍棒を、左に法螺貝と蓮華を持つと言われている。写真の像は少し異なるようにも見えるが、ヒンズーの最高神であることに異同はないのであろう。


 堂内の中央に写真の黄金柱が鎮座する。この黄金柱は旗竿で祭事や儀式の際、旗が掲げられるとのことだが、インドラ神の柱で、北タイで云うラック・ムアンと関係がありそうだ。

 境内には写真のように踊るビシュヌ神像を中心に、多くのヒンズー神が描かれている。どの像が何の神に該当するかわからないが、実に多くの神々が描かれている。仏教にも多くの仏や菩薩、天部の像が存在するが、それらはヒンズー教の影響以外の何物でもない。

 ゴープラムの天井に、写真の黄道十二宮(十二星座)が描かれている。写真の日付が入り観辛いが、魚座は双魚宮である。

 その双魚が陰陽配置になっている。陰陽配置の双魚は中国の十八番化と思っていたが、そうでもないのであろうか?どーでも良いが追究してみたいテーマである。



謎のサンカンペーン鉄絵文様盤

2015-03-22 09:10:09 | サンカンペーン陶磁

 先般2月3日に「新発見のサンカンペーン鉄絵文様」なるタイトルで、当該ブログにUp Dateした。それはBlog<の~んびりタイランド2>の新発見のサンカンペーン鉄絵文様に関する記事を参考にしたものであった。
 そのBlogに紹介されている写真の解像度は、残念ながら低く、詳細が分からなかった。その記事によると、2011年11月のバンコク大洪水で水没した東南アジア陶磁博物館が、2014年11月に再開館した記念レクチャーで発表されたものらしい。
 そこには蜂や蟷螂、蟹と思われる文様が描かれている。これらを当該ブログで「新発見のサンカンペーン鉄絵文様」として紹介したところ、コメント氏より、これらは後絵の盤である可能性が高いとの指摘を受けた。

 話は反れる。今年の6月から6-8カ月間の予定で、チェンマイに滞在するつもりである。その際ランパーン古窯址を訪れたいと考えているが、訪れるからにはランパーンに所在する博物館を見学したいと思い、インターネットで検索すると「○○○」なるBulogがヒットした。色々豊富な内容で力作のBulogであるが、ここに例の蟷螂、蟹の鉄絵盤が、比較的明瞭な写真でもって紹介されている。
 写真を掲載したいところだが、他人様の写真でもあり、そうにもいかないので、スケッチした写真を掲げておく。


 スケッチではわからないが、これはサンカンペーンには存在しない、釉上彩つまり後絵の蟷螂文である。その最大の理由は、鉄絵の部分だけ見事に釉薬のガラス質の光沢がみられないことである。そのことが如実に釉上彩であることを表しており、低火度鉄絵顔料によるものか、化学的顔料によるものと思われ、多分後者であろう。つまり鉄絵顔料部分が、くっきりと艶消しで、濃淡無しの単調に発色し浮き上がっている。
 通常、サンカンペーンの鉄絵は釉下彩で、鉄絵にダミ等の濃淡や場合によっては滲みが発生する。この蟷螂文の盤はそれらが全くみられない。
 問題は次の文様である。そのスケッチを掲げておく。図柄は蟹の爪が魚を挟んでいる。魚文はポピュラーな図柄で、よく描かれている。


 高台底には、、右回りの鉋目による削り痕が現れ、サンカンペーン特有の粗い胎土が伺われることから、器胎は本歌であると考えられる。写真で詳細が分からないのは、鉄絵部分で、これが釉上彩なのか釉下彩なのか、判断がつかないことである。口縁の蔓唐草文は滲みが認められるが、この発色と見込みの魚・蟹図の鉄絵の発色が異なるようにも見える。
 Blogを見ると盤の入手先は、チェンマイのM通りの骨董店のようである。そこは、?の品物も置いており、結局後絵か本歌か手に取って見なければ判断がつきにくい。この蟹の図柄の盤は、もう一点紹介されており、そこには二匹の蟹が向き合う図柄である。この写真も判断しにくい、釉上彩にも見え釉下彩にも見える。これも手に取ってみなければ判断できない。
 バンコクの東南アジア陶磁博物館で、蟷螂、蟹の図柄は後絵と紹介されていることもあり、後絵の可能性もあるものの断言はできない。一度手に取って観察したいが、そうもいかないであろう。