徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

永遠の恋人 タミー・テレル

2008-11-29 15:23:40 | 音楽芸能
 タミー・テレル、その名前はあのマーヴィン・ゲイとデュエットした女性歌手の中でベストなコンビとして今も語り継がれている。僕が学生だった60年代の後半、ある時からFEN(Far East Network)放送で彼らの歌声をしょっちゅう聴くようになった。あの名曲「Ain't No Mountain High Enough」である。そして続けざまにヒットを重ね、日本ではまだあまり知られていなかったマーヴィン・ゲイも人気を得ていった。しかし、彼女は脳腫瘍という病魔に冒され、24歳の若さでこの世を去ってしまった。もし生きていればダイアナ・ロスをしのぐビッグネームになっていただろう。マーヴィン・ゲイにとってもそうだったろうが、当時モータウンサウンドファンだった僕らにとっては今日でも永遠の恋人だ。
 ちなみに彼女の名前テレルは、経緯はわからないが、当時世界ヘビー級チャンピオンになったこともあるボクサーのアーニー・テレルからもらったという。ちょうど「Ain't No Mountain」がヒットした1967年、彼はモハメド・アリと対戦し、判定で敗れた。この試合は、まだ珍しかった宇宙中継が行なわれ、僕らは寮のテレビに鈴なりになって観戦した。試合前からテレルはアリのことをわざと「カシアス・クレイ」と呼び続け、怒ったアリがテレルのことを「アンクルトム」とさげすんだ。試合中もアリは「What's My Name?」と連呼し続けた。懐かしい想い出だ。

Ain't No Mountain High Enough