御殿場に行っても、これまで立ち寄る機会のなかった伊奈半左衛門を祀る伊奈神社に参拝してきました。
富士山の宝永大噴火は、小田原藩領約10万石のうち6割が火山灰で埋まるという大災害であり、幕府は永代橋の架橋や深川の埋め立て工事で業績のあった伊奈半左衛門を復興奉行に任命し、酒匂川の氾濫防止や農地の回復、農民の救済などを命じました。
一方、幕府は全国の大名に復興資金の拠出を命じて50万両を集めましたが、復興に使ったのは6万両ほどで、残りは江戸城の増築などに流用してしまったとのことです。
厳しい財源で孤軍奮闘した半左衛門は、酒匂川の堤防工事に農民を雇用して飢饉救済を図り、灰没田畑を下層の土を表層の土と入れ替える天地返しという手法で再生させるなど並々ならぬ手腕を発揮しましたが、復興奉行就任から4年後に亡くなっています。伊奈神社の由来によると、幕府貯蔵米を餓死寸前の被災民に施したことが江戸表に伝わり罰せられたとされています。
宝永の大噴火と東日本大震災後の復興を比べてみると、復興奉行の設置は復興大臣の設置、幕府による復興資金の流用は各省庁による復興予算の流用、灰没田畑を天地返しにより再生したことは放射能で汚染された田畑を天地返しで再生しようとしている福島県の有機農業者の試みと、あまりにもよく似ていることに驚かされます。
しかし、東日本大震災と原発事故の復興に関わっている政治家や官僚が、祀られることにならないことだけは確かなようです。


富士山の宝永大噴火は、小田原藩領約10万石のうち6割が火山灰で埋まるという大災害であり、幕府は永代橋の架橋や深川の埋め立て工事で業績のあった伊奈半左衛門を復興奉行に任命し、酒匂川の氾濫防止や農地の回復、農民の救済などを命じました。
一方、幕府は全国の大名に復興資金の拠出を命じて50万両を集めましたが、復興に使ったのは6万両ほどで、残りは江戸城の増築などに流用してしまったとのことです。
厳しい財源で孤軍奮闘した半左衛門は、酒匂川の堤防工事に農民を雇用して飢饉救済を図り、灰没田畑を下層の土を表層の土と入れ替える天地返しという手法で再生させるなど並々ならぬ手腕を発揮しましたが、復興奉行就任から4年後に亡くなっています。伊奈神社の由来によると、幕府貯蔵米を餓死寸前の被災民に施したことが江戸表に伝わり罰せられたとされています。
宝永の大噴火と東日本大震災後の復興を比べてみると、復興奉行の設置は復興大臣の設置、幕府による復興資金の流用は各省庁による復興予算の流用、灰没田畑を天地返しにより再生したことは放射能で汚染された田畑を天地返しで再生しようとしている福島県の有機農業者の試みと、あまりにもよく似ていることに驚かされます。
しかし、東日本大震災と原発事故の復興に関わっている政治家や官僚が、祀られることにならないことだけは確かなようです。

