小噺－その１

小咄ーその１

 

八っつあん「なんか浮かねぇ顔してるじゃねーか」

 

熊さん「最近、悪い夢を見るんだよ」

 

八っつあん「どんな夢だい？」

 

熊さん「毎晩寝付くとな。朝起きたところから夢が始まるんだよ。そして一日働いて夜になり、寝床についたところで朝眼が覚めるんだ」

 

八っつあん「じあ、一日に二日分働いているわけかい？」

 

熊さん「そうなんだよ」

 

八っつあん「そりゃ良いじゃねーか。一日に二日分の稼ぎが貰えるんだろう」