先日、会津へ行った折に立ち寄った「日光市三依水生植物園」
で見た花が初めてで、しかも宮尾登美子著の書物に書かれていると知り
図書館で探してみました。手に入れて一気に読んで一息ついたところです。
その名前の花が表紙になっていました。
木蓮華升麻(きれんげしょうま)
初めて見た時の感動が本のないようからも伺えます
小説は養護施設で育った「珠子」を中心に描かれた小説です。
珠子は山深い神社の養女になって知った「キレンゲショウマ」
宮尾登美子はこのように説明します
「木々の茂みの下、これはみごとな花の群落・見渡す限り黄の
点々が広がり、それはおぐらい木漏れ日を浴びて、まるで一つ一つの
花が月光のように澄み、清らかに輝いて見えた。
茎の高さは一メートルほど、葉はたっぷりと大きく二十センチはあろうかと思えるが
その立派な葉を従えるように、さわやかな月光の花は凛、として気高い。
439ページの小説を、涙を交えながら一気に読むことが出来ました。
四国の山間の養護施設に拾われた「珠子」が決して曲がることなく
素直に優しく時には心の中で忍耐と恋もして育ってゆくストーリーを
涙と共に読み、宮尾登美子の花の名前や植物をよくご存じなことにも
感心しました。私も新しい花の存在を知ることが出来ました。
あの三依水生植物園では秋の気配でしょう。(桔梗)
「タチフウロ」今頃はこんな優しい花が迎えてくれますね。
又、私が若い頃よく読んだ好きな作家「立原正秋」の本から教えていただいた
河骨(こうほね)が池で待っていますね。
こうほね(黄色)
こうほね(赤色) これは珍しいですね。
現在、宮尾登美子フアンになり、もう一冊「はずれの記」を借りているので
再び読書三昧とゆきましょう。