ブログ仙岩

各紙のコラムや報道番組、読書の感想、カメラ自然探索など。

いろはにほへ・・・いろは歌の意味から

2014-02-11 12:28:07 | 日記
いろはにほへと ちりぬるをわか・・・いろは47文字のいろは歌は平安中期の成立で七五調四句からなる今様歌です。

色は匂へど散りぬるを 我が世誰ぞ常ならむ 有為の奥山今日越えて 浅き夢見じ酔いもせず。
これは涅槃経の諸行無常 是正滅法 生滅滅巳 寂滅為楽の四句が元になっており、創られたもの凡てはかなく 生じては滅することを本性とする。生滅するものがなくなり 静かであることが安らかである。

また、祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわり表わす。おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし。たけき者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。

これは平家物語の冒頭の文で、人生の栄枯盛衰は世の常であることから、よく人の世の空しさや死を嘆くときに使われます。特に、諸行無常の諸行は森羅万象即ち宇宙に存在する一切のもので、無常はなくなることです。もろもろの創られたものは凡てなくなるということです。

人は自分で生きているとするから喜び、悲しみそして哀れむ。生かされていると思えば諸行無常でも当然と思えるから一切安らかになります。薄磯の防波堤の花束のように供えても物足らぬ冬の海で、花びらは散っても花は散らない照見の境地です。

震災から2年11ヶ月薄磯名工の妻政井照子さん

2014-02-11 06:16:36 | 日記
今日11日で震災から2年11ヶ月となる日、福島民報「あなたを忘れない42」いわき市平薄磯政井照子さん74が載った。新地町釣師浜の姪(姉の娘)が2012.5.12「あなたを忘れない17」に載り、身内から姪の写真をかき集めアルバムを作った。そして、方丈記や平家物語を再読し、色即是空、空即是色をかみしめた。

今年1/13沼ノ内水祝儀、2/3中之作つるし雛まつりの撮影で、薄磯により海岸や灯台、ひばり歌碑を撮影していた、撮影のアングルに事欠かないところでもある。

新聞には載っていないが、この薄磯海岸は遠浅で津波は来ないと信じる人が大勢いたという噂であり、120名の尊い犠牲者の中に照子さんがいた。
青森の東通村出身の寛明さんと結婚、湯本に家具製造販売店を1978年に開店、御主人の寛明さんの弛まない研修と努力で2003年には現代の名工に選ばれ、同年11月東京での表彰式に出席した照子さんの写真が載っている。喜びもつかの間寛明さんが心不全で急死、照子さんは調理師の免許取得し、息子夫婦などの家族の栄養管理に努めていた。

しかし、高齢の母を親戚に預けて、照子さんが自宅で休んでいた時大きな地震、津波で流された。13日目で消防団員に自宅から300メートル奥で発見、首にスカーフを巻くおしゃれ好きのきれいな照子さんだった。写真は今年1/13撮影、防波堤に描かれた灯台と豊間中の絵の降り口にお供えの花束が見える薄磯海岸です。