ブログ仙岩

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平穏死のすすめを読んで

2014-05-01 08:03:12 | 日記
人としての延命治療限界と安らかな最期を考えた特別老人ホーム芦花ホーム医師石飛幸三が唱える、口から食べられなくなったらどうしますかの問いには「平穏死」をお勧めするということである。

1935年生まれ慶応医学部卒ドイツで血管外科医、帰国後再生会病院勤務を経て、2005年から芦花ホーム常勤医として、ホームで起きている高齢者の実態について、経鼻胃管や胃瘻からの栄養補給者が常時15人前後おられたと。また、一日1500mlの過剰な水分や1000Kcal栄養の補給により誤燕性肺炎の繰り返しをしていた。この反省から、96才の寝たきりの女性は1日810Kcalが必要で与えると誤嚥され、600Kcalに減らすともう半年以上今も元気という。

ホームでは治療できないので、認知症90才の女性が誤嚥性肺炎にかかり入院先を探すと、センターの医師はここに来たら、生命維持装置で3日で百万円かかりますと。

老衰が確実に進む老人にも医師は人生最後まで努力して治療するが無意味さ不合理を感じている医師が多くなってきている。また、徘徊で問題を起こす認知症でも感情が残っており自尊心があり、褒められれば大変喜びます。

しかし、お迎えの場所は本人ホーム57%、自宅32%、病院8%、家族ホーム59%、自宅3%、病院29%、しかし実態はホーム7%、自宅13%、病院80%、平穏死を望みながら、のどの渇きや空腹を訴えない最後の人に今でも入院して延命治療されているのが現実であると。