12月15日(月) 何時ものように起床するが、今日は早く出社のつもりなので、昨夜の内にメインの食材を調理した。しかし、後一品を布団の中で考える、考える、考える。
そうだ、ホタテだ。前日、北海道に居る友人、Tさんからカニと一緒に届いている。冷凍にしたものだが、大きくて見るからに美味しそう。これを、バター焼きにしよう。
今日のメニューは、肉団子の揚げ物と鶏肉から揚げを少々。豚の三枚肉と蒟蒻・油揚げ・椎茸・大根・小松菜の煮物。肉団子のソースを作り、絡める。煮物を暖める。
ホタテを解凍し、オリーブオイルとバターで軽めに炒め焼。付き合せに舞茸とセロリ・ピーマンを炒める。
以上、3品が今日のメニュー。
ホタテを味見する。ジューシーで甘味と香りがいい。なんとも言えずに美味い。昼が待ち遠しくなるとは、このこと。
Tさん、有難う!(妻は、勿体無いと云うが、美味しい物は早く頂こう・・・)
北海道のTさんは、女性である。女性であるが、もの凄~い、剛速球を投げる。
彼女と初めてお会いしたのは、16~7年前になる。私が、以前に勤めていた会社の北海道支社の係長として着任されたのがきっかけ。
私は、本社の課長職で、Tさんの仕事のライン上にいた。私達の担当の仕事は、会社としても、他所の企業としても本業とはちょっと異なる仕事、今で言うCSR活動の推進セクションだった。草創期でもあり、暗中模索の中、手を付けるべき事も沢山あったが、やらなくても何の問題もなかった。
Tさんは、着任して間もない頃、本社を打合せで訪ねてきた。
案件の一つが、社員のボランティア活動支援策として、助成金制度を作ってほしいだった。そのときの、やり取り。
Tさん、「社員の活動を推進する上で、具体的な制度がないのはおかしいと思いませんか」
私、「おっしゃることはよく分かります。しかし、社員間の公平性、活動の意義をどう測るか、他の制度との整合性等・・・新しい制度を創るのは簡単ではないんですよ」
Tさん、「ないものは創ればいいじゃないですか、創るのが本社の仕事ではないんですか」
私、「まあ~検討しますよ・・・ウニャムニャ・・」
私の内心、『そう簡単に行くのであれば、やってまんねん。よう、ずけずけ言ってくれるぜ』
このような出会いだった。しかし、彼女の仰ることは、真理である。
この初対面で、Tさんをすっかり信頼した。真剣に仕事をやる気がある人と。
元気があり、一方では各方面への気配りができる。自分の役割を真っ当しようとする姿勢・行動力に、その後、大いに助けられた。
Tさんは本質・本音を言うが、私は何でもオープン、おまけに口が悪い。今ならセクハラで訴訟でも起されそうだが、その後、交流が深まり、Tさんを「オバサン・オバサン」と呼んでいた。(因みに私より、5~6歳下だが、先方は、私の方が下と思っていた)
処が、ある時、札幌でセミナーが開催されることになり、そのパネリストとして私は出席せざるを得なくなった。プロフィールが必要だ云うのでFAXする破目になる。これには、生年月日を入れてある、拙いな~と思いつつ・・・。
「FAX頂きました~」その後は、大笑い・大爆笑、腹を抱えているTさんの姿が目の前にあるようだった。
一言、「課長の方が、ジジイじゃない!」・・・セクハラで訴えるぞ
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その後、Tさんは北海道で管理職となり、幾つかの職場を元気にし、今も札幌で契約や派遣の女性たちを束ね、素晴らしい仕事をされている。
Tさんは凄い。剛速球を投げるだけではない。柔らかに周囲を気配りし、細部に渡る緻密さと、人の痛みが分かる人。
そうそう、Tさんから責められた社員への支援制度は、十分な形ではなかったが、その後1年程で実現した。
ホタテが運んでくれた、Tさんの想いで。