キクスイカミキリが身近にいることを知ってから、今の時期になると、年に一度は見ておきたいと思ってしまいます。今年も、あるブログでキクスイカミキリが話題になっているのを見かけ、「もうそんな時期なのか?」と気づきました。
昨夜からの大雨も止んだので、早速、いつものポタリング・コースに出かけました。先端が萎れているヨモギを目当てに探すと、至る所で見つかりました。なかには交尾中のペアもいましたが、敏感で、写真を撮ろうと近づくとポロッと落ちてしまいます。
キクスイカミキリ(菊吸天牛)は、 成虫の体長が10㎜足らずの小さなカミキリムシ。黒色で、前胸部に赤色の斑点があります。成虫は4~6月に出現、ヨモギなどのキク科植物に集まり、♀は寄主植物の上部の2箇所に環状の傷をつけ、その間に産卵孔をあけて内部に産卵します。幼虫は、茎の髄部を食べて急速に成長、7月初旬には根部に入り込み、8月下旬~9月には蛹化・羽化します。新成虫は、そのまま根の中で越冬して翌春に地上に出てきます。産卵するため環状の傷をつけられたところから先端部が枯れてしまうので、菊の栽培では害虫とされています。(『新カミキリムシ ハンドブック』ほか参照)
《キクスイカミキリが環状の傷をつけ先端が萎れているヨモギ 2022/04/27》
《ヨモギの上で交尾するキクスイカミキリ 2022/04/27》
《ヨモギの上で交尾するキクスイカミキリ 2022/04/27》
※ この日、たまたま二つの新聞記事が目にとまりました。2022/04/26の北日本新聞朝刊の記事です。見出しは「山林から人骨」「河川敷に女性遺体」。見つけた人は、さぞ驚かれただろうと思います。6年あまり前に脳梗塞を発症、後遺症の左麻痺が残るまでは、道なきところでも平気で歩いていたので、他人事とは思えません。
山で恐いのは熊やイノシシなどとよく言われますが、60年以上も藪山なども歩いてきて、熊に出会ったのはただの1回だけ。学生時代に友だちと二人、朝日岳から針ノ木岳まで後立山の稜線をテントで縦走していた時、長野県側から黒部峡谷側に横断する熊を50m以上離れたところから、今西流に言えば「黒犬」程度に、見たことがあるだけです。(ただし、気づかないまま熊に見られていた回数のことはわかりません。)
山で恐いのは人気のないところ出会う生きた人間だと思っていますが、死体となるとまた別の怖さがあると思います。
「河川敷に女性遺体」の記事を見ると、発見者は「河川敷で虫取りをしていた20代男性」とありますが、今の時期、大人がどんな虫をとっていたのでしょうか?それも気になります。(私は、虫などの写真を撮るだけです。)
《2022/04/26の北日本新聞朝刊》