自分の経験からすると,教師駆け出しのころはよく子どもを叱っていました。
声を張り上げて,教師としての熱意と愛情を込めて・・・
そして,経験を重ねるごとに,叱る回数は減ってきたように思います。
やはり,子どもを叱ることはつらいことだし,もちろん叱られる方が一番つらいですから,叱らずに越したことはないですよね。
この「子どもの叱り方」にも,やはり教師としての腕というか,センスが見えます。
単にキレているだけの叱り方
一貫性や公平性に欠ける叱り方
愛情のない叱り方
こんな叱り方を続けていては,子どもたちの心も離れてしまいます。
必要なときは「叱る役目」をしっかり果たさなくてはならない教師です。
感情に任せて我流で叱るのではなく,子どものためになる叱り方をしてあげましょう。
では,どんな叱り方をするとよいでしょうか。
まずはこれです。
先生はどんなときに本気で叱るかを,子どもたちに示しておく!
です。
これを,年度初めのうちにでも,学級全体に向けて示しておくことが必要です。
「きみたちの担任の先生は,今から言うことがあった場合は,本気で叱ります。」と,所信表明をするのです。
例えば,
●いじめをしたとき ●親を悲しませることをしたとき
●学ぶことをあきらめたとき ●クラスの和を乱すようなことをしたとき
●命を危険にさらしたとき ●○年生らしくない行動をしたとき
など,先生なりに考えてみましょう。
「これだけは許せない」というものが,いくつか浮かぶでしょう。
それを明確にして,子どもたちと約束事として共有しておくことです。
この約束を決めるときは,もちろん先生の意思一つで決めます。子どもたちと話し合ったりする必要はありません。
そしてこれを示したら,年間を通して絶対に一貫性をもつことです。
そうすることで,もしクラスで本当にそんな場面が起きてしまい,先生が本気で子どもを叱ったとしても,子どもたちは納得してくれます。
また,こうすることで,先生が自分としても子どもを指導する際の目安が一つできます。
「こんな子どもに育てたい」という目標に関して,一つの柱になると思います。
すると,教師としての姿勢がブレにくくなります。それは子どもたちからの信頼へとつながります。
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