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飛行機の町と刃物の町の旅行 その1【2018/1/6~7】

2020-06-15 21:58:09 | バス・航空機撮影記
2018年1月6日。
2018年になりました。青春18きっぷの消化を目的に、1泊2日で名古屋方面へ行ってきました。静岡駅8時過ぎの遅めの出発で、東海道線に3時間乗って名古屋へ。
とりあえず初日は、小牧空港に建った「あいち航空ミュージアム」というところへ行きます。


名古屋駅で早めの昼ごはんです。いつもの名古屋駅ホームのきしめん屋。


ここからは、名鉄バスセンターから小牧空港へ向かう路線バスに乗ります。


名鉄バスのふそう・エアロバスに乗って、終点の航空ミュージアムまで乗れば目的地は目の前です。


あいち航空ミュージアムの隣にある「エアポートウォーク名古屋」という大型商業施設。
元々は1999(平成11)年に建てられた小牧空港の国際線ターミナルだったものを転用した建物です。建設当時は既に2005年開港の中部空港の建設中の時期だったので数年で用済みになることが分かっていたのですが、それでも既存施設だけではパンクしてしまうのでそれを承知で建てたという経緯があります。なので初めから商業施設に転用することを前提で建てていたようです。


あいち航空ミュージアムに入ります。入館料は1,000円で、中身の割には高いなと思います・・・。
大抵の場合横文字で「〇〇ミュージアム」なんていう名前の施設には博物館的なものは期待できないんですが、ここもそうでした。今のところそれから外れているのはくりでんミュージアムくらいです。
それでも鉄道と比べるとまだ地位の低い航空機の保存展示施設があるだけでもありがたいことです。


箱の中は格納庫になっていて、吹き抜けの2階から1階の航空機を眺めることができます。
広さにはゆとりがあって屋外とも繋がっている構造なので、この先収蔵機を増やすことができます。一度箱を建てたらその先収蔵品を増やす気が毛頭ない各地の鉄道博物館(ここの近所にある某鉄道博物館は収蔵車の”置き換え”をやらかしたが)と比べるとこの点は評価できます。というか、今後三菱スペースジェットの初号機を置こうとしているだろうな、というのは推察できるのです。収蔵機を見ればスペースジェットならここに展示するのに"ふさわしい"ですしね。


なんか唐突に出てくるダヴィンチのヘリコプターの模型。ANAの昔の社章にこれが描かれていた、だそうな。


みんな大好きDC-10のカットウェイ模型。


航空博物館おなじみの大量の飛行機模型。日本機だけで100機分くらいあるのでドマイナーな機種もあり。フルスクラッチしたんやろなぁ。すごいね。


滑走路の方を見てみると・・・特に何もいませんでした。FDAの他に航空自衛隊の基地もあるので自衛隊の輸送機とかが離着陸しています。あとは中日本航空もここが拠点でしたかね。


1階に降りてみる。展示機を順番に見ていくと察せるんですが、ここに置いてあるのは全部三菱製です。例外は日本航空機製造のYS-11ですが、あれは三菱も深く関わっているので。なので、今開発中のスペースジェットもここに収蔵される資格があるのです。
外国機とそのライセンス生産機どころか国内他社の機体も無しなので、ここの名前は三菱航空博物館にした方がよかったのでは。
後は軍用機を置くのも嫌がっている様子です。ゼロ戦の復元機を展示するかしないかでひと悶着ありました。結局期間限定で展示することになりましたが、建物の奥に隠すように置いてあるので、ああやっぱそういう風に思ってるんだ・・・とは感じました。
というか三菱製の航空機ばかりということは、ここは世にも珍しい失敗機だらけの博物館という言い方も間違いでh(ry


三菱MH2000。三菱が機体はもちろんエンジンまで自社開発した気合の入ったヘリコプターでした。機体とエンジンを両方とも自社開発するのは世界を見ても珍しいことです。1996(平成8)年に初飛行。
ただまあ、生産はたった7機で終わってしまいそれも今は全て退役済み。商業的に大失敗でした・・・。すぐ隣に三菱の工場がある博物館なので「失敗」の2文字はどこを読んでも見当たらないですけどね。
原因は量産直後に起きた飛行試験機の墜落事故が響いたと言われてますが、それだけですかねぇ・・・という話は調べてみるとなんか出てきます。
今は全て退役済みってところがこのヘリコプターの評価なんじゃないんですかなぇ。ヘリコプターの寿命は知りませんが、量産から10年ちょっとで全機退役するほど短いものでもないでしょう。


機内。広そう。


メインローター。


テールローター。


これもMH2000。なんとここでMH2000生産数の約3割の機体を見ることが出来るのだ。
しかし底面以外曲面しか無い機体だな。こういう丸っこいが好きな人もいるかも知れないけど、ちょっとずんぐりかな・・・。


これはJAXAが使っていたそうな。


着陸してエプロン走行中のガルフストリームG550 (N801TM)。所有者を調べるとアメリカのトヨタでした。ビジネスジェットで参上とはさすがアメリカ。


ここにある飛行機は全て三菱製と書きましたが違いました。この名市工フライヤーは名前通り、名古屋市工業高校の飛行機同好会が作りました。
説明板を記録し忘れたのでどういう機体なのかはよく分からず。


動力付きなんですね~。

というところで今日はここまで。



クルーズ船迎撃作戦 後編【2016/5/20】

2020-05-23 23:55:22 | バス・航空機撮影記
クルーズ船を撮影した波止場ではカモメどもが水上で踊ってました。理由は人間どものくれる餌の争奪戦。


カモメの低空飛行。


こっちを見ている。


かっこいい。


下を見ている。


餌のパンくずを空中キャッチ。自分と餌の距離の把握や餌の描く軌道の未来予測やなんやかんやといったものを考慮した三次元機動が必要なはずで、カモメすげーなって思う。


クルーズ船のケツ。
船としての形状は左のアムステルダムの方が好きですかな。


オグデンポイントからは撤収。帰りがけに見かけたBlue BirdのCV200。所有はガーデンシティ交通。


ThomasのSaf-T-Liner C2。これもガーデンシティ交通。
昼間のダウンタウンにすスクールバスが停まっているんですが、これは観光客か団体客を乗せる貸切運用です。本来の通学運用は朝と夕方しかないので、暇な昼間の間合い運用としてやっているみたいです。大人が乗るにはちょっと狭いんですけどね。


あとはいつものBCトランジットの撮影。AD Enviro 500 (#9046) #70 Swartz Bay Exp.。


AD Trident 3 (#9001) #50 Langford。


NFI LFS (#9364) #2 Oak Bay。自転車が載っているのだ。


Chevrolet 4500 + ARBOC SOM28D (#2344) Handy DART。
ハンディダートは障害者向けの公共交通サービスで、事前予約で利用者の家まで戸口訪問します。


エアロパーツ付きのLFS (#9434) #27 Downtown。


Prevost H3-45(第1世代)。観光バスですかね。


Enviro 500 (#9047) #50 Langford。旧塗装車です。


Chevrolet 4500 + ARBOC SOM28D (#2373) Handy DART。


NFI D40LF (#9753) #14 Vic. General。路線バスあるあるの総合病院行きの路線です。


ウィルソン交通H3-45(第1世代) BC Ferry Connector。


CVS観光のEnviro 500 (#C31)。


Chevrolet 4500 + SOM28D (#2493) #1 Oak Bay。
これは栄えある#1系統ですが、こんな小型バスで運行されています。運行本数も少ないです。


ウィルソン交通Ford E-450 + AlDorado Aeroech (#Y321) YYJ Airport Shuttle。


D40LF (#8115) #2 Oak Bay。廃車進行中の旧塗装・未更新車です。


謎のH3-45(第2世代)を撮影したところで今日はこれでおしまい。

クルーズ船迎撃作戦 前編【2016/5/20】

2020-05-22 20:04:11 | バス・航空機撮影記
2016年5月20日。
この日はオグデンポイントに寄港するクルーズ船を撮影しに行きました。その前に少し寄り道して、Point Hope Maritime Ltdという船渠へ。
ここはダウンタウンを外れてすぐのところにある船渠で、たぶん昔から続いている会社なのだと思います。立地的には住宅街か商業施設が建っていてもおかしくない場所です。
常に1隻以上の船舶が入渠していて、何かしら作業をしています。たまにここに寄って、今日はどんな船が入っているのかを見るのが楽しみでした。今日は結構面白いものが見れたので載せて見る次第。


入渠している船以前に、この船渠は独特な構造をしています。船渠というと、船がすっぽり収まる巨大な窪地というアレを思い浮かべますが、ここはそれがありませぬ。
代わりに、船をまるごと陸に揚げて軌道の上を動かして船渠へと移動させています。ここだけということも無いと思いますが、珍しい設備なんだと思います。他では見たことありません。
ちなみに今陸揚げされている船は起重機船ですね~。船名は不明。


敷地内には超巨大転車台があります。すげーな。航空写真で見ると驚きますよ。初めは鉄道の遺構かと思いました。
陸揚げした船の対角線上にはトラックが停まっています。よく見るとこれはトーイングカーです。メーカーはウェスタンスター (Western Star) で、所有者はトーテム・トーイング (Totem Towing) です。
あーなるほど、どうやら今はあの船を船渠へ入れるため転車台に乗せる準備をしているんですね。そして船を支えている台車には動力が無く、巻き上げ機付きのトーイングカーによって引っ張ってもらう必要があるということでしょう。
やはり珍しい方式です。


あの船を大型トラック1台で牽引できるものなんですね。鉄軌道の摩擦係数の少なさよ。
でもこれ、陸から降ろす時はどうやって奥まで移動させるのでしょうか・・・?


この船渠はカナダ海軍の軍艦の整備も請け負っています。たま~に入渠しています。
この船はHMCSナナイモ (MM702)です。キングストン級哨戒艦3番艦です。カナダの軍艦色は青っぽい白色なのが独特ですね。これがカナダの海では迷彩効果があるんやね。


軍艦としてはけっこう小さいです。カナダはやたらと海岸線の長い国ですけど、軍艦は意外としょぼいです。


空いている船渠に置いてある架台。たぶんいま陸揚げしている起重機船が上に乗っかるんでしょうけど。
でもこれ、どうやって乗せるんだろう・・・という疑問はつきまといましたが、クルーズ船がもうすぐ来るし、あんまりここに張り付いているのもヤバい人だと思われそうなので、ここらで退散することにしました。


ところ変わってオグデンポイント。もう1隻目のクルーズ船が視界に入っていました。


ヘリジェットのシコルスキーS-76A (C-GHJP)が離陸して目の前を飛んでいきました。このヘリは車輪を格納できるんですね。速度に自信ニキなのかな?


クルーズ船を誘導する水先案内船パシフィック・スカウト丸 (Pacific Scout)。


ホーランドアメリカライン運営のアムステルダム (MS Amsterdam)。でかい。


ホエールウォッチングツアーに向かう小型船第2オーシャンマジック丸 (Ocean Magic II)。このツアー会社はプリンス・オブ・ホエールズ (Prince of Whales)という名前ですが、これはまあプリンス・オブ・ウェールズの発音をもじったのでしょう。


アムステルダムの前を横切るオーシャンマジックII。


いい天気ですね~。


もう船はいいので、おなじみのバス撮影。ウィルソン交通のMCI 102-A3。白ホイールが素敵。


ウィルソン交通のPrevost H3-45(第2世代)。ウィルソン交通の貸切バス、色々なところから中古車を買い漁っているからなのか、決まった塗装というのがないんですかね。


ヘリジェットのシコルスキーS-76A (C-GHJJ)。


BCトランジットのNFI LFS Suburban (#9295)。


LFS Suburbanの後ろ姿。初期型の後ろです。


すぐに本日2隻目のクルーズ船がやってきました。その上をハーバーエアのDHC-3Tが飛んでいきました。


タグボートのシースパン・レイブン丸 (Seaspan Raven)。いまは水先案内していると思われ。


NCL運営のノルウェージャン・ジュエル (Norwegian Jewel)。


この通り、波止場の先端で撮影。


お尻はあまりかっこよくないかなぁ。

というところで今日はここまで。



第7回水上機大撮影大会 後編【2016/4/28】

2020-05-15 23:15:22 | バス・航空機撮影記
いよいよ水上機の撮影に入ります。今日は撮影地点をいつものところから変えて上記地図上にしました。どういう構図になるのか楽しみですね。


離水地点へタキシングするハーバーエア2180便のDHC-3T (C-GHAZ)。撮影地点は少し高さがあるので、水上移動する機体をやや見下ろす構図になります。




程なくして最初の到着便、ハーバーエア361便が飛来してきました。機材はDHC-3T (C-FRNO)です。
どういう構図になるのか未知数でしたが、中々悪くないですね。欲を言えば、もっと旋回して傾いたところを撮影したかったですが。


フラップ全開にして海面へ向けて高度を下げていきます。


その5分後に続行便としてもう1機、DHC-3T (C-GHAG)が飛来。


着水体勢。


姿勢制御難しそう。フロートの片足だけ着水したら転覆とかしてえらいことになってしまうのだろうか。


見事着水。


さらにもう1機来ました。なんと続行便が2機。どんだけ乗ってきたのか。機材はDHC-6-100 (C-FGQH)。
これは旋回角度が深くて最高です!機材の屋根がよく見えます。このくらい傾いてくれれば文句ないです。


きれいな水平を維持しながら着水していきました。


色々な水上乗り物が画面上に点在している写真。


ブラックボールラインのMVコーホー。


後追い。到着前だから甲板には誰もおらず。みんな我先に下船して入管にゴーする気でいますな。
それと車両甲板の扉が半開しているけどええんか?


ハーバーエア2190便DHC-3T (C-GLCP)。


機体との距離はこちらで撮影した方が近いですね。迫力があります。


ハーバーエア221便DHC-3T (C-FJHA)。


今度は全身を収めて。


ハーバーエア371便DHC-3T (C-FODH)。


その続行便DHC-6-100 (C-GQKN)。やや高い高度を飛行。


ただ降下率が高め?


後追い。


着水して180度転回して発着場へ向かってタキシングしているところ。

これで今日の撮影は以上です。おしまい。


第7回水上機大撮影大会 前編【2016/4/28】

2020-05-14 23:26:50 | バス・航空機撮影記
2016年4月28日。
今日も天気と風向きが良いので水上機の撮影にでかけましたが、その前にオグデンポイントにあるクルーズ船の港へ行って、寄港するクルーズ船「ニューアムステルダム (Nieuw Amsterdam)」を迎撃します。
なお前編では水上機出てきません。興味ない人は次の更新まで待っててね。


着岸します。でかいですね~。
前にも話したかもしれませんが、オグデンポイントは元々カナディアンナショナル鉄道の鉄道連絡船の船着き場と貨物の荷役と倉庫が存在した物流拠点でした。資料は少しですが集まっているので、もう少し資料を集めてこの辺の話もいずれしたいところですが・・・。


ビクトリアで一時下船する乗船客は市内観光に出かけるので、彼ら向けのバスツアーも企画されています。そのための観光バスが駐車場に待機しています。
これはウィルソン交通 (Wilson's Transportation) のMCI 102-A3 (#1100)。どこかからの中古車だと思います。


CVS観光 (CVS Tours) のPrevost H3-45(3代目)。


ウィルソンのPrevost LeMirage XL-II (#6451)。


ウィルソンのPrevost H3-45(2代目)(#7456)。

余談ですが、去年(2015年)は大量に駐車場にいたクラシカルなステンレス製車体でおなじみのMCI MC-9をこの年は1台も見ませんでした。恐らく全て廃車になってしまったのではないかと思います。去年が最後の姿だったと思うと、ギリギリのところで見ることが出来て良かったです。


個人観光する人向けのシャトルバス。BCトランジットが受託していて、同社の路線バスを使用しています。イギリスの情緒香る街ビクトリアだからなのか、二階建てバスAD Enviro 500 (#9520他)が運用に入っています。


こっちはBCトランジットのNFI LFS Suburban (#9300他)。隣町のダンカンおよびショウニガンレイクからやってくる通勤用急行バスに充当されます。朝は隣町からビクトリアへ、夕方はその逆という運用です。昼間はすることがないのでオグデンポイントの駐車場で寝るという遊びの多い運用です。
詳しいことは下記リンクを踏んでください。



そういえばまだ未撮影だったので車内を撮影。
LFS Suburbanは近郊路線用のトップドア車で、座席もハイバックシートを採用しています。乗りたかったのは山々でしたが、乗るとその日のうちにビクトリアへ帰れなくなるので叶わぬ夢でした。


着岸したニューアムステルダム。この岸壁の部分がCNRの荷役場所だったところです。



かっこよさ。


オグデンポイントにはヘリポートもあります。ここにはヘリジェットという会社がバンクーバーハーバー空港とバンクーバー空港へ定期便を飛ばしています。水上機のハーバーエアの競合相手ですね。
この機材はシコルスキーS-76A (C-GHJP)。きれいなヘリですよね。

オグデンポイントからはこれで離脱して水上機撮影へ向かいます。


チャリでホテルグランパシフィックの前を走っていると、めっちゃいい旧車が!
すごい!パッカードだ!めちゃくちゃキレイですね。


車種はたぶんパッカード・ライトエイト(1932年式あたり?)。これは誰もが振り向くビンテージカーです。


パッカードほどの華やかさはないですが、これも良い旧車!
これは1935~1937年式のフォードのピックアップですかね。グリルのV8エンジンのバッジが誇らしい。


荷台は軽トラくらいの広さありますね。うーむ、かっこいいなぁ。


ホテルの向かいにあるスチームシップターミナルというレストラン。
今まで特に気に触れませんでしたが・・・、少し前にこの建物がカナディアンパシフィック鉄道が運航していた連絡船のターミナルビルだったことを知りました。なので改めて行ってみることに。
なお、船舶は普通の旅客船です。車両航送は、バンクーバーからバンクーバー島まで直線距離が最も近い町のナナイモで行っていました。
ビクトリアからの就航先はバンクーバー、シアトル、ポートエンジェルスと、現在とそう変わりません。


CPRのロゴマーク。カナディアンパシフィックの頭文字です。


中はいい感じのレストランです。1スライス数ドルのピザが主食の私には縁のないところですね。
内装はだいぶ手を入れられていそうです。間取りくらいしか原型を留めていないような気もしました。

というところで今日はここまで。



第4回ビクトリア空港大撮影大会【2016/4/21】

2020-05-08 21:31:11 | バス・航空機撮影記
2016年4月21日。
今日はお日柄も良く、飛行機の撮影にはうってつけなので、ビクトリア空港(YYJ)へ行きました。
私はビクトリアダウンタウンの少し外れに住んでいたのですが、空港までは数十km離れているので、空港の近くまではBCトランジットの路線バスに乗りました。BCトランジットはバスの前面に装着されているラックに自転車を載せることが出来るので、自分の自転車をバスに載せて、バス停に降りたらそこから自転車で空港まで行きました。

話が逸れてちなみに参考にする人がいるか知りませんが、この時に乗るバスは#72系統(あるいはそれの急行版の#70系統)で、現地で降りるのはMcTavish Exchangeです。空港に一番近くまで行くバスはMcTavishから乗り換える#88系統ですが、これは本数が少ないです。#88を待つよりは、本数の多い#72でMcTavishまで乗ってそこで降りてしまってそこから自転車漕いだほうが早いです。

閑話休題。
で、空港の外周を走る道路まで漕いできて、まずはRWY27に行こうと思いました。漕ぎながら滑走路の奥を見てみると、PBY-5Aカタリナ(カンソー)がいました。ありゃ、ちょうど表に出しているところに遭遇しましたか。
このカタリナは、この個体の保存会が所有しているものです。YYJに隣接するBC航空博物館の所有ではないようです。で、この個体は動態保存機で、飛行も可能です。
詳しくは下記を読んでくださいね。



RWY 27 end at Canora Rd. に来ました。ここの駐機場にはビジネス機がよく羽を休めています。ビクトリア空港には(というか北米大陸全般に言えることだと思いますが)よくこういった小型ビジネス機がよく飛来してきます。旅客機の定期便だけではお目にかかれないような珍品がやって来ることもあるので、空港に来たら必ず確認しに行きます。YYJは小さい空港ですから、駐機しているのを外から覗くことが出来るのです。
今日も何か停まっていましたが・・・残念ながら機種が分からず。レジ番号を見れば特定することが出来るんですが、ちょうどウォークスルーバンが邪魔でした。ぐぬぬ・・・。たぶんセスナでしょう(適当)


RWY 27 end at Ocean Ave. Wの地点に移動していたところ、辿り着く前にウェストジェット・アンコールWS3112便バンクーバー行が離陸していってしまいました・・・。

YYJは元々カナダ空軍の軍事基地だったこともあってか、この規模の地方空港としては過剰な滑走路3本(2,100m*1本、1,500m*2本)を持ちます。なので撮影地点も豊富で、しかも風向きと機材により使用する滑走路が変わります。
それを網羅した記事を以前書きましたので、これも読んでおいてください。どうでもいい人は飛ばしてください。なお撮影地点はここに記載した名称をここでも使用します。


次に離陸するのはウェストジェットWS1908便ラスベガス行。機材はボーイングB737-800 (C-GWSZ) ですが、どうやらアレは特別塗装機っぽいですね・・・!


うお、ミッキーマウスか。これは予想以上にすごいの来たな。
このC-GWSZは「ザ・マジックプレーン」というディズニーの特別塗装機で、2013年12月から運航しています。今もこの塗装のまま運行を続けているらしいです。
レドームだけ白いけど、たぶんあれ予備部品に交換しているな。鼻先でもぶつけたのかな?


後追い。いや、これは珍しいものを見れました。


カナダ空軍第443海洋ヘリコプター飛行隊のCH-124シーキング(12436)が上空を飛んでいました。
第443飛行隊は1944年に組織された部隊で、スピットファイアを装備するバリバリの戦闘飛行隊でした。今はYYJと施設を共用するパトリシアベイ基地でCH-124を運用しています。なのでYYJは軍民共用空港なのです。ただし民間航空機の方が幅を利かせていますが。
余談ですが、第443飛行隊は執筆時時点ではヘリコプターをCH-148サイクロンに機種転換しています。2018年のことでした。CH-124は当時既に相当ボロだったので、ようやく退役したかと今回一安心しました。退役しても恐らく数機程度は博物館入りするでしょうから、今後もその姿を見ることは出来るんだと思います。


デルタコネクション(スカイウェスト運航)DL3543便シアトル行。ボンバルディアCRJ-700ER (N763SK)です。


Mills Rd, 1920 blockへ向かう途中にカタリナを撮りやすいところを通ったので撮影。特に作業しているわけではなくてただ置いてあるだけっぽいです。


撮影地点を転換してMills Rd, 1920 blockで出発機を撮影。チャリなので高機動展開が可能なのです。
これはパシフィックコースタル8P113便バンクーバー行のサーブ340B (C-GCPZ)。これは旧塗装機です。


間を置かずエアカナダ・エクスプレス(ジャズ航空運航)AC8074便バンクーバー行のボンバルディアDHC-8-300 (C-FADF)。


パシフィックコースタル8P1525便ケロウナ行のサーブ340B (C-FPCZ)。これは新塗装機です。オレンジの太帯が力強いものですね。


RWY14 endへ移動。着陸するパシフィックコースタル8P538便バンクーバー発のビーチ1900C (C-FPCV)。サーブよりも小型の機材ですね。


再びMills Rd, 1920 blockで、エアカナダ・エクスプレス(ジャズ航空運航)AC8076便バンクーバー行のボンバルディアDHC-8-300 (C-FMDW)。


真横と、


後追いも。


ウェストジェット・アンコールWS3118便ケロウナ行のDHC-8-Q400 (C-FOEN)。これは画角がとても良い(自画自賛)。


横から。


パシフィックコースタル8P118便バンクーバー行のビーチ1900C (C-FPCV)。
これで撮影は切り上げ。


帰りにシドニーの町にあるArmy Navy & Air Force Veteransというクラブみたいなところ?の外にある兵器の展示物を見に行きました。


F-86セイバーですね。


M4シャーマンも。あとは駆逐艦の大砲みたいなのもあります。

場所はここです。



この後は行きつけの店でフィッシュアンドチップスを食べてお家に帰りました。
おしまい。

第6回水上機大撮影大会【2016/4/8】

2020-05-07 22:39:09 | バス・航空機撮影記
2016年4月8日。
今日はですね、お日柄も良く風向きも良いため、ビクトリア・インナーハーバー空港を発着する水上飛行機の撮影に来ました。ビクトリアで水上機を撮影する場合、天気も大切ですが風向きも非常に重要です。これは後述。

水上機も久々なので前提条件をおさらいしておきます。
BC州ビクトリアのダウンタウンにある湾内には水上機専用のビクトリア・インナーハーバー空港(YWH)があります。専用というか、滑走路が無いので水上機しか運用できないんですけどね。主な就航先はバンクーバー・ハーバー空港(CXH)です。ここも水上機専用の飛行場です。
YWHもCXHもダウンタウンの目の前という好立地に恵まれているので、両都市間の最速交通機関として確かな需要があります。ちなみに両都市とも普通の空港(YYJとYVR)がありますが、ダウンタウンから十数km離れている郊外に位置しているので、利便性はやや悪いです。
YWHに就航している会社はハーバーエアという水上機専門の航空会社です。ここが大手で、他に数社飛来してきます。
飛来する機材はデ・ハビランド・カナダのDHC-2、DHC-3T、DHC-6です。どれも初飛行から50年以上経過していていずれもとっくの昔に生産終了しているので、めちゃ古い機材です(DHC-6は近年再生産しているもののここに飛来してくる機材にそれは含まれていない)。
まとまった数の水上機をこれだけ運用している地域も無いですし、機材も骨董品ばかりと、飛行機好きならばビクトリア訪問の際には一見の価値ありです。


撮影場所はこのホテルの北側の海岸沿いの歩道(デイビット・フォスター・ウェイ)からです。


モーターボートと水上機の組み合わせ。


なんかカワウソ君が目の前を泳いでいきました。キミはアレかい、先週フィッシャーマンズ・ワーフにいたカワウソかい?


初っ端はハーバーエア370便のDHC-6 (C-GQKN)。あれ、ハーバーエアなの?DHC-6はウェストコーストエアだったのでは?
帰ってから調べたら、2015年6月に全機がハーバーエアに統合されて塗装もそれに合わせたものに塗り替えられたようです。この時は4月でしたが、ちょうど過渡期だったということですね。


真横から。これはこれで良いな。


湾内を通行する水上タクシー。湾内はこういう水上タクシーが割と頻繁に行き交っていて、たまに他のプレジャーボートや湾内の奥にある船渠に入出渠する貨物船などが出入りします。意外と忙しいのよ。YWHの管制官は大変そうだ。


そうしていると空からハーバーエア221便のDHC-3T (C-FHAX)が着水してきました。


今日は風向きが良いので着水直前の低空を旋回しながら水上へアプローチします。これがなかなか迫力があるんですよ。ただ撮る方にとってはいいと思いますけど、水上機を操縦する機長にとっては大変な着水なんだと思います。


真横から。いいですねぇ~。
いつでもこの着水の仕方をするわけではなく、強い西風が吹く時にこのアプローチを行います。毎日この風向きになるわけではないので、事前の天気予報の確認が欠かせません。
強い西風が吹く季節は春~秋で、中でも夏に頻度が最も高くなり、逆に冬はまず吹かない、というのが経験則です。参考までに。


間を置かずにDHC-3T (C-GHAG)も飛来。これ、221便の続行便でしょうね。乗客が多い時は臨時の続行便を飛ばすことがあるようです。


このバンクの角度がたまらん。ちなみにこれ、200mm望遠レンズで撮影しています。200mmでここまで寄れるので、よっぽど低空を飛んでいるというのが飛行機を撮る人には分かってくれるかなと。


ブラックボールラインのフェリー船コーホー (MV Coho)。ビクトリアとアメリカのポートエンジェルスを結ぶ国際航路です。ポートエンジェルスはバンクーバー島対岸のオリンピック半島にある町で、シアトルから車で数時間くらい。
アメリカ本土とバンクーバー島を直接結ぶ航路で、車両航送できるのはこれが唯一です。他に人間だけ運べる高速フェリーがビクトリア~シアトルに就航しています。


離岸して一度後進してから転回して前進、湾内を離れます。
コーホーの離岸と水上機の出発は被ることが間々あるんですが、この時はフェリーの方を優先しますね。
ちなみにブラックボールラインの所有船はこれ1隻だけなので、冬の入渠時は普通に運休します。気をつけような。


タグボートのシースパン・フォーム丸 (Seaspan Foam)。


ハーバーエア2200便のDHC-3T (C-GEND)。塗装が旭日旗ウィスラーエアですね。あんまりこっちにはやって来ませんが、まあウィスラーエアもハーバーエアの傘下なので別に問題ないんでしょう。代打運用かな?


ハーバーエア371便DHC-3T (C-GHAZ)。バンクーバー・ホワイトキャップスの広告塗装です。ホワイトキャップスはプロサッカークラブですね。そんなのあったのか・・・という知名度です。こっちでサッカーはマイナーだからね。
ところでなんで左からやってきたの?いつの間に着水したの?


ケンモアエア360便のDHC-3T (N3125S)がちょうど着水した瞬間(フロートの波しぶきに注目)。ケンモアエアはシアトルを拠点にする水上機航空会社です。これもシアトルから飛んできたやつなので、こんな成りでも国際線機材です。世界一しょぼい国際線機材なんじゃなかろうか。


着水後の制動時は尾部が海面に付くんじゃないってくらい機首上げします。おっかない。
ていうか風向きが変わったみたいで、左側から直線にアプローチして着水するように管制の指示も変わったようです。


さらに続行便としてDHC-2 (N9766Z)が着水。ぐおー、DHC-2の旋回アプローチはまだ一度も撮っていなかったんで、直前に風向きが変わったとは悔しい・・・!


ハーバーエア223便DHC-3T (C-FITF)が着水。どうも着水方向変更は決定的なので、これで撮影は切り上げました。



おまけ。帰りに撮影できたスクールバスに関して。
これはBlue BirdのCV200。初めて見た型式です。シャーシはGMCのB-Series (B-7型)ですが、GMはこのシャーシをブルーバードに独占的に供給する契約を交わしています。このB-7シャーシにC型スクールバスのボディを装荷したのがCV200というわけです。
ちなみに運行事業者はウィルソン交通です。


別の場所でも撮影。これはGirardin MinibusのMB-IIです。シボレーのバンのシャーシをベースにした小型のA型スクールバスです。
運行事業者はThirdwaveというA型バス運行専門の会社。


最後にウィルソン交通の「BCフェリー・コネクター」。少し前にも書いたように、パシフィックコーチがバンクーバー~ビクトリア線から撤退したのに際してその路線運行を引き継いだものです。早速走行中を撮影しました。

これで今日はおしまい。

ビクトリアのバスとアザラシ 後編【2016/3/26】

2020-04-29 20:48:38 | バス・航空機撮影記
前編から時間が少し前後して、オグデンポイントからエンプレスホテルへ移動する間の出来事。フィッシャーマンズ・ワーフというところに寄ってみると、いつもの通りアザラシが遊弋していたのでちょっと寄っていくことに。


・・・よく見てみるとカワウソも紛れていました。


フィッシャーマンズ・ワーフに現れるアザラシは、人間があげる魚が目当てで現れます。完全に餌付けされてるわけなんですけど、動物愛好家的には問題にならんのかと。


アザラシには明るくないので、なんのアザラシなのかは分かりませぬ。


アザラシも別に人間どもに愛想を振りまくために来ているわけではないので、あまりアザラシを見てばかりで魚をくれないとヒレで水面を叩いて魚を催促してきます。アザラシだって日々食うのに必死ですが、何様だ。


しかしアザラシの愛くるしい姿に胸キュンされた人間は、ホイホイ売店で売っている魚をあげてしまうのだ。この売店はなかなか美味しい商売をしていますね。


アザラシも調子に乗ってクレクレ攻撃を繰り返します。売店で売っている魚は1皿数匹乗っていますから、その分の食い扶持は確保できるわけだ。


このアザラシは積極的に仕掛けてきます。


なんだカワウソ君、キミも欲しいのか。しかしキミはアザラシほど可愛くないし、横取りしようと喧嘩しても負けてしまうので難しいと思うぞ。だからと言ってそんな目で見るな。


しかしながらカワウソを見るのは珍しいので、もっぱらこっちを撮影します。ていうかカワウソ君は海も泳げるんだね。


1匹くらいはアザラシのおこぼれに預かれてましたかね。よかったね。


ビクトリアの湾内を航行する水上タクシー。タクシーと言いつつ決まった航路しか移動できないんですけどね。


弊ブログではおなじみ、水上機専門の航空会社ハーバーエアのDHC-3Tオッター (C-FHAX)。


ウェストコーストエアのDHC-6ツインオッター (C-FGQH)。これはとても好きな飛行機。


フェアモントエンプレスホテルは外壁の整備中で足場が組まれている残念な感じでした。足場の覆いを外壁に合わせているのは良いと思います。


ビクトリア・ハーバー空港の新しいターミナルビル。もうすぐ竣工というところです。
これでこの日はおしまい。




2016年4月1日。
おまけです。この日は近所のスワン湖を一周しながら野鳥撮影をしてきました。ただし、おまけで収まる程度の収穫しかありませんでした。
これはミミヒメウ (Double-crested Cormorant )。青い瞳とオレンジのクチバシが獰猛な印象を与える鵜です。結構好き。


これはただのカモ。スワン湖は以上。


遠回りしながらお家に帰っていったら途中でスクールバスの車庫を発見。そこに珍し目のバスがいました。
これはThomas Built BusのConventional。シャーシが1984~1991年製のGMC B-Series(2代目)でした。このシャーシのバスは初めて見ました。いるものですね。


その隣りにいるのも1993~2003年製のB-Series(3代目)シャーシのバス。これはBlue Birdというコーチビルダーのバス (Conventional)です。


これもやや珍しめか。IC BusのBE-Seriesですね。B型と呼ばれる大きさのスクールバスで、フルサイズの大きさのC型の短尺型といえるものです。近年では小型バスのA型で代替できるからか、減少傾向にあるようです。見かけたらラッキーと思って良いと思います。

というところでおまけもおしまい。

ビクトリアのバスとアザラシ 前編【2016/3/26】

2020-04-28 22:48:59 | バス・航空機撮影記
2016年3月26日。
今日はまずビクトリアのダウンタウン南にある高速バスの発着場いわゆるバスディーポへ。ここのバスディーポからはグレイハウンドのバンクーバー島内路線、それとビクトリアとバンクーバーをフェリー経由で結ぶパシフィックコーチが発着しているんですが、なんだか今日はいつもと違うバスがいますね。
これはPrevost H3-45(2代目)。


ウィルソン交通 (Wilson's Transportation)のBCフェリー・コネクターというバスが停まっていました。名前的にパシフィックコーチの路線とモロ被りするんですがどういうこっちゃ・・・、と思い家に帰ってから調べましたら、パシフィックコーチはこの路線から撤退してしまったのでした。
貸切バス事業を本業とするウィルソン交通がこの事業を引き継いで運行しているということです。これはまた走っているところも押さえておこう。
これはPrevost H3-45(初代)。

わかりやすいド直球な路線名。ビクトリア~バンクーバー線は途中フェリーに乗って移動します。乗客はバスに乗ったままフェリーに乗船して、航行中はフェリー車内で過ごし、着岸前にまたバスに乗って着岸したらそのままバスごと下船してバンクーバーまで向かうというもの。

余談ですが、パシフィックコーチは他にバンクーバー~ウィスラー線とバンクーバー空港~ウィスラー線を運行していました。が、2018年3月末で倒産してしまいました。そこでこのうちバンクーバー~ウィスラー線を引き継ぎました。
さらに、高速バス最大手のグレイハウンド・カナダが2018年5月にBC州内の全路線を廃止して撤退してしまいました。そこでそのうちバンクーバー~ケロウナ線、バンクーバー~シアトル線を引き継ぎました。
・・・という風に、倒産や撤退で運行停止になった路線の受け皿として拡大を続けるウィルソン交通なのでした。


次に、クルーズ船の発着港であるオグデンポイントへ。ここにはCVS観光 (CVS Sightseeing) の観光バスが待機しています。


Prevost H3-45(3代目)。


今日は後ろも載せます。


MCI D4500CT。


後ろ。こっちの観光バスは基本的に窓無しです。まあ機能的には無用なモノですし。
グリルの内側には冷房装置が入っていると思われ。


Prevost H3-45(2代目)。


AD Enviro 500。2階建ての観光バスですね。これと全く同型の車両が路線バスのBCトランジットで走っているので、ただこれに乗りたい場合はBCトランジットの方が値段が安いぞ。


前照灯の隈取。


CVSのバス共。中央のバスが傾いているのはバネが死んでいるとかではなくて、車高を下げるニーリング機構を付けっぱなしにしているからだと思います。


Prevost H3-45(3代目)。


後ろ。


最後に帰り際にフェアモントホテル前で見かけたCVSの観光用Enviro 500 GO Anywhereをば。GO Anywhereは今見たオレンジの車両のマイナーチェンジ型で、初期型と比較して低車高長尺仕様となっています。
この車両はメーカーのデモカーを去年購入したもので、塗装も銀色のデモカーのままでしたが、今年になって白塗装に観光名所ブッチャートガーデンのラッピングがされていました。こっちの方がいいね。



後ろ。デモカーの名残なのか、路線バスで使う系統番号表示器が残っていますね。

今日はここまで。アザラシは後編で。



再訪のBC航空博物館 最終回【2016/3/24】

2020-04-18 21:27:48 | バス・航空機撮影記
ウェストウィンドIVという双発の軽飛行機。元々はビーチクラフトの18型という1937年初飛行の機体だったんですが、「お前テキトーなこと言ってんじゃねえぞ」と逆に怒られてしまいそうなくらい大改造されていて、原型を留めていません。
この個体は1943年製でカナダ空軍に納品されたもの。1966年にBC州に払い下げられて、このように魔改造されました。BC州航空局では空中調査、輸送、救急搬送に使われていました。
後の火災で損傷したので登録抹消されて博物館へやってきました。つい最近まで復元作業されていて、2015年に作業が完了したばかりだったはずです。


まずエンジンは原型の星型空冷エンジンに替わってプラット・アンド・ホイットニー・カナダのPT-6ターボプロップエンジンに換装。この時点でやべぇってなります。
次に、車輪の配置を尾輪式から前輪式に変えました。前輪式にすると地上にいる時の前方視界が良くなると同時に、これで地上にいる時に機体を横から見た時の角度が変わりました。前輪を設けるために機種の形状も長く延びたものに大きく変わりました。
尾翼は、原型では垂直尾翼が左右に分かれた双尾翼だったのを普通のこういう配置→┻にしました。
もうお前誰やねーんとしか。


ローターウェイ スコーピオンIIというヘリコプター。ホームビルド機の中でも珍しい、ヘリコプターのキットです。初代のスコーピオンIは1967年に発売、その改良型のスコーピオンIIは1971年発売。IIでは2人乗りになりました。


ノールダイン ノースマン。1935年初飛行。ブッシュプレーンという未開地用機の中でも代表的な機種です。降着装置は予め車輪、水上フロート、雪上スキー板へと容易に換装できるように設計されていて、カナダのあらゆる未開地に適応できる軽飛行機なのでした。
カナダ製の航空機としてははじめて輸出にも成功した機体で、アメリカ陸軍がUC-64として使いました。


この個体は1944年にアメリカ陸軍のUC-64Aとして納品され、1956年にカナダのグリーン・エアウェイズ (CF-JDG) に払い下げられました。その後アメリカのアラスカに移籍して登録番号もN538DWになりました。最終的にはBC州の鉱山会社で使われましたが、ある日の着陸時に車輪が外れたことが原因で深い損傷を負ってしまいそのまま廃棄されてしまいました。
博物館はその機体を引き取って復元に着手しました。胴体の損傷はかなりひどかったらしく、他の現存機からニコイチしてきました。復元後の塗装はカナダ空軍のものに改められました。


単発機にしてはやや大柄な印象もあります。軽輸送機としても使えます。この搭載量を活かしてカナダの奥深くの辺境の遠隔地まで物資を運んできたのです。
エンジンはプラット・アンド・ホイットニーR-1340ワスプです。


胴体は意外と厚い・・・?


いわゆるロングシートですが人間も運べるのね。この座席配置はやはり輸送機のそれですね。配列次第では旅客機のような前向き座席にもできたでしょうけど、そのような資料を見たことがないので謎としておきます。





アリソンV-1710 12気筒液冷エンジン。例えばP-38、P-39、P-40のアメリカ陸軍戦闘機三兄弟、P-51の初期型とその派生型A-36、これらの搭載エンジンがV-1710です。
どの機体もスカポンタンだったので、ダメエンジンとよく言われます。例外的にP-38は成功しましたけどあれは排気タービンを載っけたからという部分が大きいでしょう。
この個体は第二次世界大戦中、カナダ空軍パトリシアベイ基地所属のP-40に搭載されていたものだそう。よく残っていたねというところですが、これは戦後に「ミスUS」という名前のパワーボートのエンジンに転用されて、数々のボートレースに出場したのでした。


エンジンの後ろ側。アリソンは給気口が上を向いているのか。マーリンは下側でしたね。戦闘機の空気取入口を観察すれば確かにその通りなんですね。


ライトR-3350サイクロン18 18気筒空冷エンジン。R-1820 9気筒エンジンを複列18気筒化したもので2,500馬力以上出せる強いエンジン。
有名な搭載機は皆さんも御存知B-29爆撃機。B-29に搭載した時はよく燃えるわ爆発するわ、ろくなもんじゃありませんでした。B-29の搭乗員は日本の対空砲で撃墜されるよりも機体のエンジン故障で墜落する方を恐れていたんじゃないかと。
戦後になって熟成が進むと信頼と実績を積み重ねていって、C-119輸送機、A-1攻撃機といった軍用機に加えてDC-7、コンステレーションといった旅客機にも使われるようになりました。
この個体はマーティンJRMマーズ飛行艇に搭載されていたもの。消防飛行艇に改造されていた機体のエンジンでした。


カナディアCT-33シルバースター。航空博物館の常連、ロッキードT-33をカナディアがライセンス生産したもの。もう何度も出ているので説明不要でしょう。


学芸員が付いていれば操縦席に座れるようです。私はボッチ見学でしたんで出来ませんでした。


翼端の燃料タンク。チップタンクと呼びます。個人的には翼端の燃料タンクは見た目があまり好きではないです。


空気取入口。口の中に板が挟まっていて、境界層対策なんやろなと。でも板の右側にある口はどこへ導かれているのだろうか?(調べない)


シュレーダーHP11-Aエアメイト。1962年初飛行のグライダーです。壁に貼り付けられている形で展示されています。グライダーって主翼が大きいし車輪も付いていないので置き場所無いし安定して置くのも難しそうなんですよね。
主翼は18mありにけり。競技用に設計されたガチ仕様です。


ニューポール11のレプリカ。縮尺しているんだと思います。


オースターAOP6。イギリス製の観測機です。アメリカ陸軍で言うところのOナンバー。1945年就役なので朝鮮戦争で実戦投入されたそうな。
この個体は1946年製でカナダ空軍に納品されたもの。マニトバ州の訓練校にある第444飛行隊で使用されていました。


主翼に吊られている小さいプロペラは何なんでしょうね?ラムエアタービン?


リパブリックRC-3シービー。海の蜂という名前の1944年初飛行の飛行艇。第二次世界大戦終結後の民間航空需要の高まりを見越して開発されました。その頃はもう潮目が変わっていたとは思いますが余裕ぶっこいてるなぁ。
ただし需要を見誤ったみたいで思ったほど売れずに製造原価だけで半分以上掛かってしまいました。当初4,000ドルだった定価は最終的に6,000ドルまでうなぎのぼりに。なので2,500機造ったあたりで生産打ち切りになってしまいました。


2人乗りですが頭でっかち。エンジンはキャビンの後ろに後ろ向きで配置されています。プロペラの回転する空間を確保するためにキャビンより後ろの胴体は極端に絞り込まれた形状をしています。こんな形状でも飛ぶんだ、と驚きます。
この個体はアラスカコースト航空の社用機だったもの。1991年に博物館に寄贈されました。


これでとりあえず一通り見終えました。
ドマイナーな機体ばかり収蔵しているのがお分かりかと。それでも航空博物館の定番品T-6とT-33を両方とも収蔵しているあたり流石です(個人的にはこの2機を収蔵しているところはいっぱしの博物館だと思っている)。
今回改めて博物館のホームページを覗いてみましたが、この数年内に収蔵品をまた増やしているようです。特にランカスターの収蔵はびっくりです。今は復元中でその作業もあと10年くらいかかりそうな気がしますが。
またビクトリアに行く機会があれば寄ってみたい博物館です。

というところで今回はこれでおしまい。