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オタワのリドー運河に来ています。ここには運河とオタワ川との高低差を解消するための8連閘門があります。リドー運河の閘門をもう少しよく見てみましょう。
閘門というのは高低差のある水位を船が移動するための設備です。水位の異なる閘門の上流下流の間にあって、その中で水位を変化できるようになっています。水上エレベーターのような感じです。つまりはパナマ運河と同じ方式なんですね。
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閘門の前後にある扉が閘門扉です。上から見た時に上流側が山形となる形の門扉をしています。こうすると上流側からの水圧で門が自動的に閉じるようになるからですね。閘門扉は大人4人がかりで人力で開閉します。
門扉の間にある船が待機する場所は閘室と言います。
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この穴の下に給排水装置があります。これで船が上流へ移動したい時は閘室へ上流から水を満たし、下流へ移動したい時は下流へ排水するようにしています。門扉を開けて給排水するのは色々大変なのでやりません。
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なんとタイミングの良いことに、船が運河を上流へ向けて通過してきました。閘門の動きをその目で見る絶好の機会です。
いまちょうど4段目の閘門に入ったところです。いま管理事務所の職員がチェーンを回して門扉を閉めているところです。
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下流側の扉が閉められていきます。3段目の閘門と水位が同じなのが分かりますね。こうしないと船は進めないわけです。一番奥に見える水面が低地のオタワ川の水面ですが、高低差があるのが分かりますね。1段あたりの高低差はだいたい3mくらいですかねえ。
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下流側の扉が閉まると、上流側の給排水装置から水が供給されて閘室の水位が上昇します。
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みるみるうちに水位が上がります。上の写真と見比べてくださいね。
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閘門を管理する職員です。なんと短パン。もちろん制服です。
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閘室の水位が上流側と同じになるまで満たされたら、上流側の扉を開けます。この通り人力ですね。
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船が前進します。一連の作業時間は約10分です。8連あるので、前部通過するのに80分くらいかかる計算ですね。高低差を攻略するのは大変なのだ。
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扉を通過します。
ちなみに、パナマ運河のパナマックス同様、リドー運河にもリドーマックスが設定されています。長さ 27.4m (89ft 11in)、幅 7.9m (25ft 11in)、高さ 6.7m (22ft)、喫水 1.5m (4ft 11in)です。
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また同じことの繰り返し。給排水装置から給水されます。
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個人のボートっぽいですね。まあ金持ちっすわ。
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護岸に付いている水汚れの痕を見ると、普通に門から溢れて流れている、しかも結構な流量で、というのが分かりますね。増水した時はそうなることもあるってことでしょうか。
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いい景色だなー。古都という趣だ。
奥の趣のある城のような建物はフェアモントホテルのシャトーローリエです。
というところで今日はここまで。
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