中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
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Vol. 22 秋に想う

2011年10月21日 09時29分31秒 | 日記

 
 露ながら 折りてかざさむ 菊の花
         老いせぬ秋の 久しかるべく
                 =紀 友則=

通釈は・・・
「露が置いたまま手折って冠に挿しましょう菊の花を。老いることのない秋が
 長く続くように・・・」

菊は、中国原産。
菊は、ヨーロッパに入って墓に供える花となり。
近年この思想が日本に入り、特に白菊は「葬儀」の花となりつつある、とか。

中国では「菊」に宿った露だけを摂って、千年を生き延びたと言う。
「菊慈童」のお話が残っています。「謡曲」にもあるようです。

このように長寿を寿ぐ花も時代と共に、変わる行くのですね。
人の世も然り
   ・・・巡る、巡るよ、時代は巡る 喜び悲し繰り返し・・・

     遠い山から吹いてくる
        こ寒い風に揺れながら
           気高く清く匂う花
              きれいな野菊
                   薄紫よ


小学校唱歌を思いだして、ちょっとしんみりした秋の一日でした。