Gilberto With Turrentine/Astrud Gilberto
(CTI 6008)
(CTI 6008)
5月の朝はさわやかですね。仕事の予定を立てながら、ぼーっとしているときにちょっと聴いてみるかって感じで軽いbossaなどを流してみるのもいいものですね。最も日本では有名と思われる女性ボッサシンガーは多分”小野リサ”さんでしょうが、ボッサ人気をアメリカへそして日本へ届けたのは疑いもなくスタンゲッツでありこのアストラッド・ジルベルトであろうと思います。1940年、ボサの聖地バイーアの生まれですが、芸術的とも言える鼻歌スタイルは小野リサさんのボーカルスタイルの原型と思われます。本日は、このアストラッドのCTI盤でテナーのスタンレイ・タレンタインとの共演盤をアップしますね。
アレンジはEumir Deodato, 伴奏陣では同じ”スタン”ですが、クールでフワフワ感の強いゲッツのテナーを間違いなく意識したのではと思われるタレンタインのテナーがいいですね。本来のアクの強さを押し殺したようなテナーですが、さすが名手、録音当時はもう重鎮としてフュージョン系アルバムにも抜群の適応能力を示していたタレンタインのソロが効果的です。これに例のポルトガル語のアストラッドの鼻歌が抜群の空気感を示しています。A面ではA-2"Brazilian Tapesry", A-5"Zazueira"のスタンレイのテナーがいいですね。A-4"Solo El Fin"はカーペンターズで有名な"For All We Know"ですが、カレンとまた違った味のアストラッドには脱帽ですね。B面では、Toots Thielmansのハーモニカがイントロ、オブリガートで活躍する"Ponteio"がききものです。アストラッドのボーカルのあとにでるスタンレイのテナーが最高ですね。B-4の"Historia De Amor", これは邦題”ある愛の詩”で知られる有名曲ですね。こんな曲にも、見事な対応をみせるアストラッドの成長を感じるトラックです。
所有盤はCTIのステレオオリジナルで、コーティングの利いたgatefoldジャケです。カバーの妖艶なアストラッドにはドキッとしますね。ベタですが、女性はメイクでかわりますね!