The Arrival Of Victor Feldman/ Victor Feldman
(Contemporary S7549 jp.reissue)
(Contemporary S7549 jp.reissue)
マイルス・デイビスとの共演で知られる英国人ピアニスト兼ヴァイブラフォニスト、ビクター・フェルドマンは、本気でマイルスが雇用しようとしていた名手です。ご存知のように"Seven Steps To Heaven"は彼のペンによる佳曲ですよね。フェルドマン自身のアルバムはモードをはじめリバーサイド、コンテンポラリー等にあり、どれも水準以上のプレイが収録されており、モダンジャズファンには気になるプレイヤーの一人ではなかろうか?マイルスとの共演もさることながら、ベーシスト、スコット・ラファロの貴重な演奏が聴ける本盤なども注目の一枚だろうと思います。
メンバーはVictor Feldman(p, vib), Scot LaFaro(b), Stan Levey(ds)のシンプルなトリオです。A-1のマイルスのオリジナル"Serpent's Tooth"で幕を開けます。彼のマイルへの傾倒を示す一曲でもありますね。フェルドマンのマレットさばきが素晴らしいし、ラファロのプレイが納得の一曲です。さらに56年にマイルスが取り上げたA-5の"S'posin"をセレクトするあたりもその一環のように思えます。A-4の"Flamingo"も美しいバラードが聴ける好トラックですね。B面ではオープニングの急速調の"Bebop", ラファロのベースが活躍するB-2の"No Greater Love"、スウィンギーなSatin Doll"等も注目ですね。フェルドマンは同一曲でピアノ、バイブの両楽器を駆使しているケースも多く両楽器を自由に操るテクニックにも脱帽ですね。
所有盤は74年再発の国内廉価盤です。フォトグラファーにはStan Leveyがクレジットされていますが、このジャケ写が好きですよね。レコードナンバーがボートに書き込まれているのも洒落てますよね。