Page One/Joe Henderson
(Blue Note 841440 jp.reissue)
(Blue Note 841440 jp.reissue)
魅惑のメロディラインでジャズファンにはお馴染みの名曲がブルーボッサですよね。ジョーヘンのなかではおそらく最も有名な演奏でしょうが、本人は初リーダー盤でこれを取り上げる気もなかったと言います。言わずと知れた、トランぺッター、ケニー・ドーハムの作品です。当時、ジョーヘンはドーハムのグループに属しており、どうもこの曲はこのドーハムのグループで演奏されていたようです。ドーハムはこの曲をそれまで録音してなかったので、ジョーヘンの初リーダー盤への贈り物として譲ったのでしょうが、ジョーヘンのスタイル自体は新主流派でありこんなボッサの演奏は自分の追求する路線とは違っていたのでしょうね。皮肉にもこれが最も当たり「ジョーヘンと言えばブルーボッサ」という方程式が出来上がったと言います。おそらくモブレイの「リカードボサノバ」と人気を2分するジャズボッサの名曲ですよね。本日はこのブルーボッサを含むジョーヘンの初リーダー盤「Page One」で行きましょう!
録音は、63年でメンバーはドーハム、ジョーヘン、McCoy Tyner(p), Butch Warren(b), Pete La Roca(ds)のクインテットです。こもった独自のサウンドで 迫るドーハム、コルトレーンマナーの硬いジョーヘン、クリアなマッコイの3人のプレイが圧巻です。何と言ってもA-1の"Blue Bossa"の演奏が圧倒的ですが、B-1の"Recorda Me"もA-1に迫るいい出来のジャズボッサですよね。B-2は新主流派的な「人力車」でジョーヘンの求めるところはこんな路線だったのかも知れませんね。これ以降の演奏はモード風のアルバム作りになって行くことでもわかりますよね。
所有盤はキングの再発盤ですがジョーヘンの短いパンツ、ジャケットが時代を感じますね。自分のことで恐縮ですが、最近、このブルーボッサをギターで演奏してます。ナインスを中心としたテンションバリバリのコード進行には、やってて唸ってしまいますねぇ・・・。