Something Old Something New/Dizzy Gillespie
(Philips PHM 200-091)
(Philips PHM 200-091)
モダントランペットの話になると、やはりディジー・ガレスピーの存在は忘れることができません。無論、マイルスの重要性は把握していますが、マイルスに多大な影響を与えたのは、ガレスピーでありバードであることは否定出来る方はいないでしょうね。じゃあ、ガレスピーの人気盤ってなんだろうと言うと、VERVE系には一杯ありますが、これらの諸作はいずれも高い水準にあるものの演奏レベルは似たり寄ったりの感じがしますね。さらに前のパーカーとの歴史的名演は、個人的に録音の悪さで好きになりません。ガレスピーは60年代にはいるとPHILIPSに好録音盤が結構あって楽しめます。今日はそんなアルバムの中から"Something Old Something New"をアップいたします。
カバーは若干味気ないですが、45年と63年のガレスピーの映像に時代の変遷を感じます。A面が古い曲、B面が新しい曲で構成されていますが、63年の彼が吹くOLD JAZZ CLASSICSの素晴らしさは引き込まれること間違いなし!騙されたと思って聴いてみてください。A面の"Be-Bop", "Good Bait", "I Can't Get Started", "Round Midnight", "Dizzy Atmosphere"の演奏には文句のつけようがないと思いますよ。抜群のバルブコントロール、美しい音色は熟練の境地に達した名手ならではです。サイドを固めるのはJames Moody(ts), Kenneth Barron(p), Christopher White(b), Rudolph Collins(ds)dで典型的な2管3リズムのバンド構成です。B面のラテンリズムやバラード、ややモードがかった演奏もいいですが、やはりストレートアヘッドなA面の名曲群の新録音に唸る筈です。テナーのムーディの力強い音色にもハッとすること間違いなしです。
所有盤はPHILIPSのモノラルオリジナルです。名曲を新録音で聴かせる。まさに温故知新!ガレスピーの個人的ベストです!!!