Carmen McRae In Person/Carmen McRae
(Mainstream 56091)
(Mainstream 56091)
一度だけ、カーメンのライブを聴いた記憶があります。80年初頭だったと思います。場所は大分、別府、城島高原の特設ステージ。記憶が曖昧になりつつありますが、アメリカで活躍する秋吉敏子さんがたくさんの有名プレイヤーを従え大分に里帰りしたジャズフェスでした。このときは、目移りするほどのたくさんのビッグネームの出演(ブレイキー、ガレスピー、カーメン、テレンス・ブランチャード、ドナルド・ハリスン、パキート・デ・リベラなど)があったのでカーメンが何を唄ったかも覚えていません。とにもかくにもこんなビッグネームのライブに接したことだけで幸せな気分だったことを記憶しています。こんな特設ステージで唄うカーメンには、このときはピンときていなかったのだろうと思います。やはり、カーメンは小編成、あるいは弾き語りでもいいから小さいライブハウスなどで聴いてみたかった思うのですが94年になくなられたのであとの祭りですね。本日は、好調を持続し連続的にライブ盤を作成していた頃の一枚、サンフランシスコ、シュガーヒルのライブ録音をアップいたします。
伴奏はNorman Simmons(p), Victor Sproles(b), Stewart Martin(ds)のトリオです。A面は"Sunday"で始まりますが、スキャットを交えたグルービーなボーカルがいいですね。"A Foggy Day"や“時さえ忘れて”もいいですが、A-4のご当地ソング"I Left My Heart In San Francisco"の盛り上がりはライブならではですね。(まあ、高知で「南国土佐を後にして」を唄うような感覚だろうと思います。)B面の急速調の"Thow Swell"やこの曲の名唱とも言える"It Never Entered My Mind"の語りかけるようなボーカルにはしびれますね。シモンズの決して出しゃばることのない趣味の良いピアノもいいですね。
この盤は元々はタイムから出たのがオリジナルですかねぇ?(上はそれを踏襲した国内盤再発です)。トップに掲げたのはメインストリームから出た再発で"Carmen McRae In Person"とタイトルも変更されていたため、二重購入となってしまいました(涙)。タイトルだけで判断するとやってしまいますね・・・。