67camper's Blog

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ピアソンのジャズライン未発表の好セッション

2008-12-26 05:54:54 | jazz & vocal
Dedication!/Duke Pearson
(Prestige 7729)


 60年初頭、ピアニストのデューク・ピアソンはドラマーのデイブ・ベイリーとジャズラインというマイナーレーベルを設立しました。ここからは、ウォルター・ビショップのスピーク・ロウをはじめ幾つもの好アルバムが製作されました。本日はそのレーベルで録音されながらお蔵入りになり、このセッションのトロンボニスト・Willie Wilsonの63年の急死に対する追悼として、後にプレステッジから復刻されたものです。本日はこの追悼盤をアップいたします。タイトル"DEDICATION!"はこの追悼の意味です。

 演奏自体は61年、ファンキージャズ全盛の好録音で100%楽しめます。メンバーはセクステットでFreddie Hubbard(tp), Willie Wilson(tb), Pepper Adams(bs), Duke Pearson(p),Thomas Howard(b), Lex Humphries(ds)です。A-1のMinor Mishapはトミフラの作品、ご存知の方も多い筈ですがコルトレーン参加の"The Cats"で取り上げられた曲ですね。よりファンキーに聞こえるのは、ピアソンならではのアレンジですね。A-3"The Nearness Of You"とB-3の"Time After Time"で主役とも言うべきWillie Wilsonのトロンボーンがfeatureされます。柔らかい音色の歌心溢れるプレイが良いですね。白眉は、B-1の"Lex"です。Donald Byrdの名盤"Byrd In Flight"で聴かれるファンキーナンバーです。ここでのハバードのプレイが素晴らしくバード盤と甲乙つけがたい出来ですね。ピアソンの作編曲能力の素晴らしさは有名ですが、彼は急速調は嫌いだと言います。なるほど他の盤を顧みても彼のアルバムには急速超のものは見当たりませんよね。ピアノプレイで影響されたのは、ハンク・ジョーンズとケリーというのも面白いですね。後者のイメージは想像がつきますが、どんなスタイルにもピタリと嵌るハンクを手本にしたというのもうなづけますね。

 所有盤はプレステッジのブルーラベル、疑似ステレオ盤です。BN4000番台前半のような雰囲気のハードバップ好きならはずせない一枚ですね。