67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

かさかさテナーとストリングスの組み合わせ

2008-02-21 02:58:59 | jazz & vocal
The Gilded Hawk/Coleman Hawkins
(Capitol T819)


 テナーサックス奏者とストリングスの組み合わせは、そのプレイヤーのバラードプレイを聴くにはアル意味格好のセッティングであるとも言えます。当ブログでも既にスタン・ゲッツ、ジョニー・グリフィン、ベン・ウェブスターをアップしています。彼らのバラードプレイもさることながら、概して魅力的なカバーが採用されることが多く、ついつい財布の紐も緩みがちになりますね。コテコテモダンジャズファンには敬遠されがちですが、ここはブログ、やはりビジュアル重視で攻めようと言うことで、今日は巨匠コールマン・ホーキンスのウィズストリングスです。

 バッキングはGlenn Osserのアレンジ/指揮によるストリングスです。A-1の"Out Of The Night"ではややこのストリングスが強過ぎてホークのかさかさテナーがややかすみがちです。A-4のMy Mother's Eyeぐらいから、いつもの音圧で吹ききるような彼のスタイルが聴かれ、続く"Everything Happens To Me"やA面ラストの"If I Had You"までくるとカデンツァを交えた本来のホークのバラードプレイが出てきます。A-1にイージーなトラックを持ってくるとやはり・・・?という印象は拭えませんね。B面でもゆったりと美しいテーマを吹奏するB-4の"Baubles, Bangles and Beads"やB-5の"Boulevard of Broken Dreams"も好きなトラックですが、大ラスの"A Cottage For Sale"がテーマに忠実に行きながらホーク独自の印象的なフレーズが聴かれ白眉の演奏と言えると思います。まさに金ぴか(Gilded)ホークにふさわしい演奏ですね。

 所有盤はキャピトル/レインボウのモノラル盤です。この盤だとオリジはターコイズですかねぇ・・・?!

「端正」、ハンクのピアノ

2008-02-20 04:48:07 | jazz & vocal
Urbanity/Hank Jones
(Verve MV2622 jp.reissue)


 ヒース3兄弟と並び、ジョーンズ3兄弟はジャズ界きっての才能あふれたブラザーズですよね。今日は、長兄ハンクのピアノにスポットを当ててみましょう。4半世紀前、新潟のイタリア軒というホテルのホールで生のハンクのプレイに接することがありました。全く端正なピアノトリオ(他はGeorge Duvivier, Shelly Manne)で、こんなホテルでのプレイに本場アメリカのジャズシーンの素晴らしさを肌で感じることができたことを思い出します。ピアノとベースは派手さなど微塵もなく本当に趣味のよいプレイで、むしろシェリー・マンの多彩なドラミングに驚いたライブでした。当時ハンクはGJTを結成しRon Carter, Tony Williamasとトリオを組んでいましたが、やはりデュビビエ、マンとのトリオの方が彼の繊細なタッチが生きますよね。ハンクのプレイで最も印象に残っているのは、BN最大の名盤と思われるマイルスの、いやキャノンボールの枯葉でのプレイに他ならないですが、本日はLP単位では最も古いと思われるリーダー盤を取り上げます。

 冒頭のA面4曲がジョニー・スミス、レイ・ブラウンを加えたトリオのプレイで53年の録音です。後半の6曲は47年の録音でハンクのソロプレイにスポットが当たっています。A-1の"That's Pad"のジョニー・スミスのギターにニンマリするのは自分だけでしょうか。この時代の第1人者にふさわしいコードワークが光ります。A-3の"Little Girl Blue"もいいですしレイのベースはいつ聴いても演奏をグッとひきしめますね。ソロプレイではyesterdays, blue moon. tea for twoと有名なスタンダードを取り上げていますが、特にラグタイム風のプレイが印象的です。

 所有盤は、当然の国内盤再発ですが、「端正」という言葉を冠するにふさわしいハンクのプレイは本当に耳障りがいいですよね。DSMの秀逸カバーもジャケットフリークにはたまらない一枚だと思います。

さすが一級のエンターテイナーだ!

2008-02-19 03:35:29 | jazz & vocal
Lena Horne At The Waldorf Astoria/Lena Horne
(RCA LOC-1028)

ジャズ・ボーカルのくくりだけではすまされない存在感を感じる歌手がリナ・ホーンですよね。黒人と白人の混血だけあってジャジー歌唱も得意とするリナは偉大過ぎてジャズファンには逆にポピュラーじゃないかもしれませんよね。彼女のRCA盤は粒ぞろいの好アルバムが多いのですが、本日はニューヨークを代表する豪華ホテル、The Waldorf AstoriaのEmpire Roomで録音されたリナのライブ盤をアップいたします。

 バッキングはもちろん当時の夫であったLennie Hayton指揮のNat Brandwynne's Orch.です。録音は57年の2月です。高級ホテルに集まった多くのオーディエンスをまえに繰り広げられるダイナミックでドラマチックなボーカル、MCなどこれぞショーという楽しいステージであったに違いないですね。司会者の歯切れの良い紹介で始まる"Today I Love Everybody"からショーは幕を開けます。サイドAでは客席から声がかかるコール・ポーター・メドレーの最後のスウィンギーナンバー"It"s Alright With Me"からベースを相手に唄う"Mood Indigo"そして"I'm Beginning To See The Light"にいたる流れが最高ですね。サイドBの"Honeysuckle Rose", "Day In-Day out"も良いですし、最後のスウィンギーな"From This Moment On"な乗りはリナならではですね。

 所有盤はRCAのモノラルオリジナル盤だと思っています。しかしレコードナンバーのLOCはどういうラインでしょう?。通常RCAのモノラルはLPMだと思うのですが・・・。それともオリジナルじゃないのかな?。

Bob Gordonの参加は貴重ですね!

2008-02-18 02:43:13 | jazz & vocal
Jazz & Romantic Places/Dave Pell Octet
(Atlantic 1216)


 Blog仲間のNOTさんからDave PellとLucy Ann PolkのKapp盤が出たところで、どうしてこんなアレンジの効いたスモールビッグバンド(こんな用語はないですかねぇ?)に注目するのか・・・?。やはりアレンジ重視のwest coast jazzの中で優れたフレージング、ボイスのボーカル(Lucyのことです!)があったりアンサンブルと対位的に出る良いサウンドのインストプレイヤーがいるからに他なりませんよね。もちろんPellののテナーだって悪くはないですが個性にはやや乏しい感じです。NOTさんのログのコメント欄でbassclefさんから「Lucyのレス・ブラウン楽団云々」というくだりがありましたが、Pell自身もこの楽団の重要なプレイヤーであったことを考えると3者の関係がおぼろげながら見えてきますね。本日は、これまたNOTさんが連続的にアップされたEQカーブで話題に上ったバリトンの名手Bob Gordonがこのデイブ・ペルバンドと共演したアトランティック盤をアップしますね。

 タイトル通り、世界各地の地名を織り込んだご当地ソング集という面白い企画ものです。カバーも見ての通り、地球儀を持ってきているあたりはルビー・ブラフのそれと似ていますね。メンバーはDave Pell(ts), Bob Gordon(bs), Don Fagerquist(tp), Ray Sims(tb), Don Trenner(p&celeste), Tony Rizzi(g), Buddy Clark(b), Bill Richmond(ds)のオクテットです。Gordon以外は全てLes Brown楽団に属したことがあるプレイヤーですね。アレンジャーにWes Hensel, John Mandel, Jack Montrose, Marty Paich, Shorty Rogersが名を連ねています。演奏曲にはスタンダードは"Slow Boat To China"ぐらいしかなく、基本的にアレンジ過多の感じは否めません。しかしながらGordon, Fagerquist, Sims, Rizzi等のつぼを心得たソロは短いながら一聴の価値がありますね。特にSimsのボントロがスローテンポの"New Orleans"などでいい味を出していますね。

 所有盤はAtlanticのブラックラベル、シルバーロゴのモノラルオリジナルでジャケットもコーテイングが効いた頑丈な作りです。女性と地球儀を配したデザインも秀逸ですね。

ついに高知にも出現!タイプ2移動販売車

2008-02-17 17:57:56 | Volkswagen

 2週間前だったかなァ、次男坊のKが“パパ、高岡のサニーマートにタイプ2の移動販売車がいるよ。本物!クレープ買いに連れてって!”って息せき切って言ってましたね。一週間後に覗いてみましたが姿なし。 今日(16日)はどうかなって感じでフラットパワーさんに行く途中で寄ってみました。いましたいました!

 オレンジ色のハイルーフのタイプ2でした。ショップの名前は”Sucrégal"(シュクレガール)、少しオーナーのMさんと話をさせていただきましたが”Sucrégal"はフランス語でオーナーの造語?らしい。オレンジのタイプ2は移動販売車では超有名な埼玉のOLD CAR'S MARKETさんで仕上げた62年式ということでした。6Vのままで乗られているらしく、のっぽのMさんが中で動きやすいハイルーフはクレープの移動販売車には最適です。



 自分はコーヒーのみの注文だったのですが、クレープを食べた子供達は一同に“おいしかった!。また連れてきて!”とのことでした。スーパーを中心にお店を出しているみたいに言われてました。見かけたら皆さん是非食べてみてくださいね。もちろん飲み物もありますよ!

帰って来たエアクリーナーバキュームホース

2008-02-17 17:52:40 | Volkswagen

 16日は末ッ子のウーちゃんの卒園発表会ということで、自分にとっては最後の幼稚園詣でになるだろうと思い行ってきました。丁度幼稚園は隣町でいつも我が家のVWsたちがお世話になっているフラットパワーさんもあります。

 年末からのオルタネーターの故障、ブレーキの抜けとトラブル続きで入退院を繰り返し調子がもどり四万十川ツーリングでもすこぶる快調でした。このツーリングのときにエンジンルームを覗いた四万十のKAZUさんに、“ホースがないよ!フラットパワーにわすれてきたのでは?”なんて言うわれてました。後日フラットパワーさんに連絡してみると”付け忘れてました、ありました”の回答!“よかった”ってことでこの機会に取り付けに行ってきました。トップ画像がエアクリナーのバキュームホースを取り付けた66bugのエンジンルームです。



 確かに上のオルタネーター交換後のエンジンルームにはないですね。全然気づいてない自分が情けない・・・。とほほ・・・。

クラクストンはすばらしい!

2008-02-17 05:20:49 | jazz & vocal
The Bud Shank Quartet/Bud Shank
(Pacific Jazz PJ-1230)


 ジャズのLPカバーのコレクターの方々にはクレフのDSMのイラスト、ベツレヘムなどのBurt Goldblattとならんで珍重されているのがクラクストンの写真を使ったパシフィックのアルバムですよね。バド・シャンクは西海岸を代表するマルチリード奏者ですが、彼のアルバムにもクラクストンがカバーを手がけたものがありますよね。シャンクがアルトサックスを持って寝そべった?カバーで彼にフォーカスを合わせて多彩な色を使った前景をぼかした印象的なカバーです。おそらくこのカバーを悪くいう人はそんなにたくさんはいないのではと推測いたします。本日はこのシャンクカルテットのアルバムをアップしますね。

 さて、メンバーです。マルチリードのシャンクはここではアルトとフルートを担当しています。ピアノとcelesteはクロード・ウィリアムソン、そしてDon Prell(b), Chuck Flores(ds)の四重奏団です。サイドAはフルートによる”チュ二ジアの夜”から始まります。ウィリアムソンのスウィンギーで艶やかなトーンのピアノが好きですね。注目はB面です。エジソンの"Jive At Five"そして"Sofyly As In A Morning Sunrise", "Polka Dots And Moonbeams"と続くスタンダードの解釈は絶妙です。最後のラベルの"Lamp Is Low"が白眉です。この曲はRavelの曲で、先日のblog仲間のbassclefさんが出しておられた"クラシックとジャズ”のログのコメント欄に書かせていただいたLA4の“なき王女のためのパバーヌ”と同じ曲だと思われます。LA4といえばシャンクですよね。意外とLA4の原点はこの辺りにあったのかもしれませんね。

 所有盤はワールド・パシフィックのブラックラベル、シルバーロゴのモノラル盤です。以前国内盤でも出ましたが、カバーの発色などやはりパシフィックオリジナル(セカンドですかねぇ?)は素晴らしいものがありますね。

JUGのライブパフォーマンス

2008-02-16 02:09:34 | jazz & vocal
Live! In Chicago/Gene Ammons
(Prestige 7495)


 ホーンプレイヤーはライブでは自由なテンポで演奏し、スタジオ録音と異なったスタイルの演奏をすることがよくありますよね。本日アップのサックスプレイヤーのJUGことジーン・アモンズもスタジオ録音でのプレスとホーキンスの中間的なスタイルに比べ、ライブではよりアーシーなプレイをみせることが多いように思います。本日はシカゴのローカルミュージシャンを相手に行ったライブアルバムをアップいたします。

 最初自分が購入したのは、トップに掲げたプレステッジのブルートライデントのステレオ盤でした。メンバーはEddie Buster(org)とGerald Donovan(ds)のシカゴのローカルミュージシャンとJUGからなるトリオです。A面の4曲"Scrapple From The Apple", "Falling In Love With Love", "Please Send Me Someone To Love", "Sweet Georgia Brown"そしてB-1の"It Could Happen To You"の5曲がスタンダード、後にJUGオリジナルのブルースが3曲といった構成です。A面4曲のテンポのいいスィンギーな演奏もよいですが、白眉はB面、特にB-1の"It Could Happen To You"のゆっくりとしたテーマ、そして徐々に熱を帯びてくるアドリブ、そしてカデンツァと流れる吹奏が最高です。ロングトーンと小気味いいコンピングを聴かせるBusterにも注目です。残りのブルースでのうまさはいうまでもなく折り紙付きですね。


Just Jug/Gene Ammons
(Argo LP698)


 一方、アーゴには"Just Jug"なるモノラル盤があります。年代的にはこちらが古く、のちにプレステッジがトップのカバーで再発したのかと考えています。まるで似つかないカバーのアーゴ盤、結局オリジナルモノラル盤なのでしょうがまさかこのプレステッジ盤と曲、メンバーとも同じとは夢にも思いませんでしたね(涙)。

Brubeck&Desmondの初期コロンビア・スタジオ録音

2008-02-15 02:17:32 | jazz & vocal
Brubeck Time/Dave Brubeck
(Columbia CL622)


 ジャズの大定番曲「テイクファイブ」を含む"Time Out"は賛否両論はあるでしょうがやっぱりジャズの大名盤であろうと思われます。その証拠にDave Brubeck Timeで検索すると出てくるのはこのタイムアウトばかりです。Brubeckのアルバムはfantasyとcolumbiaに集中していますが、年代的に新しいColumbiaの諸作はこのタイムアウトを境に急速に人気を失っていくように思います。タイムアウトではドラムのジョー・モレロの卓越したドラミングがこのグループでの重要な役割を果たし、一大ピークを作ったと言えます。初期のコロンビアのアルバムでは、ブルーベックとデスモンドの2大スターが引っ張るグループと言っても過言ではありません。この初期のColumbia盤の中に本日アップの"Brubeck Time"があります。タイム誌の表紙を飾ったイラストを駆使した美しいカバーがお気に入りの一枚でもあります。

 メンバーはBrubeck, Desmondに加えBob Bates(b), Joe Dodge(ds)を加えたカルテットです。当時盛んにライブレコーディングを行っていたBrubeck Quartetの数少ないスタジオレコーディングです。A-1の"Audrey"からデスモンドの特徴的な甘いアルトサックスが聴けますね。続くJeepers Creepersも好演です。B-1の"Stompin' For Milli"の叩き付けるようなブロックコードも印象的ですね。B-3の"A Fine Romance"のデスモンドが出てくるくだりもいい感じです。

 所有盤はcolumbia 6 eyeのモノラルオリジナル盤です。当時のブルーベックグループがデスモンドの存在もありきわめて個性豊かなグループで注目されていたト推測できる好アルバムですね。

夜中に聴くにはもってこいのウィスパリング・ボイス

2008-02-14 04:00:17 | jazz & vocal
I Am Marjorie McCoy/Marjorie McCoy
(VIVA V6007)


 夜中に目覚めて、軽めのギターやボッサ、ウィスパリング系の女性ボーカル等を聴いている時間というのは至福の時間でもあります。深夜のしじまに音は融け濃み澄み渡っていき、部屋の中はデスクのライトと真空管の鈍い光だけ。もちろん暖房は消えているのだけど家族が眠るまで付いていた暖房の残ったぬくもりがちょうどいい。(自分の部屋は真空管の放熱と白熱灯と少ない窓の影響で暖かいのです。) 本日はLAのマイナーレーベルに録音されたMarjorie McCoyのボーカルをアップしますね。

 ネットで検索してみましたが、彼女の情報はほとんどないのです。唯一の資料はジャズ批評「女性シンガー第百科vol.2」の坂田氏の記載です。なるほどおしゃれ系ボーカルの走りという記載は当たっているのかも・・・。ささやき系のボーカルは日中、頻繁に聴くものでもないですが、ゆっくり深夜になんて時には結構いいものです。67年の録音で演奏はトミー・オリバーのオケですが、そこそこにジャジーなバッキングで彼女のライトな感じともよく合ってます。演奏曲もジャズスタンダードが目白押しでA面の"Baubles, Bangles And Beads", "Jump For Joy", "I Concentrate On You", B面の"On Green Dolphin Street", "A Sleepin' Bee", " I Fall In Love Too Easily"などが収録されています。中でもボッサタッチの「緑のイルカ通り」が好きだなぁ!



 さて、このVIVAというレーベル、これがよくわかりません。レーベルはちょっとVOGUE風でかなりカラフル、"Distributed Nationally by Dot Records INC"とあるのでDOTの傍系ですかねェ???アドレスはハリウッドとありますがレーベル自体の詳細は不明です。ご存知の方がおられましたらまたご教示ください。所有盤はVIVAのモノラル盤です。