67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

中間派プレイヤーRuby Braffの渋い一枚

2008-12-12 06:38:43 | jazz & vocal
You're Getting To Be Habit With Me/Rubuy Braff
(Stere-O-Craft RCS-507M)


 ここのところ連続的にトランペットプレイヤーをアップしていますが、きょうはマイナーレーベルに録音された中間派トランぺッターの雄、ルビー・ブラフをアップしてみましょう。Stere-O-Craftというレーベルはボーカル盤にいいものが有り、当ブログでも以前にGayle Andrews盤をアップしていますね。このレーベルに付いては浅学で知識がないのですが、このブラフ盤はレーベル名に似合わずモノラルって言うのも変な話です。また情報があったら教えてくださいね。

 マイナーレーベルかも知れませんが、ライナーノートがナット・ヘントフというのもブラフ盤ならではなのかも知れません。この中で彼のスタイルを類い稀なリリシズムとWarmthと評し、どのスタイル(スクール)にも属さないと記載されています。影響を受けたアーチストとしてサッチモ、レディ・デイ、プレス、ビング・クロスビー、ベイシー、ベッシー・スミス、エセル・ウォーターズをあげており。その多様さに驚きます。ハイノートをヒットする訳でもないし、暖かみ溢れるトーンで奏でられるルビーのラッパは極めてリラックスしたものですね。周囲を固めるプレイヤーも、Don Elliot(vib), Mundell Lowe(g), Hank Jones, Nat Pierce(p), Milt Hinton(b), Don Lamond(ds)のセクステットといういぶし銀プレイヤーばかりです。A-2の"When Your Lover Has Gone", A-4の"Let's Do It"、B-1の"You'd Be So Nice To Come Home To", A-2の"Taking A Chance On Love"など派手さはないですがスタンダードにみせる彼の歌心に納得できる筈です。



 所有盤はおそらくオリジナルでしょうが、バックカバーが赤字というのも珍しいですよね。ちょっと変わった作りのカバーですがなかなかに凝った気合いの入った装丁がいいですよね。

ジャケに騙されたStatus盤

2008-12-11 04:48:36 | jazz & vocal
Touché/Frank Wess With Thad Jones
(Status 8310)


 プレステッジというレーベルも膨大なアルバムをリリースしているジャズファンにはおなじみのレーベルですが、本家プレステッジにくわえ、NEW JAZZ, Moodsville, Swinngville, Tru-soundなど多くの傍系レーベルが存在し、これらの傍系レーベルにも渋い名盤と呼ばれるものが数多く存在します。さらに、話をややこしくしているのがStatusなるレーベルの存在です(下図)。殆どが、再発でしめられているこのレーベルには原盤のカバー、タイトル全てを変えたものが存在するから大変です。この辺りはVERVE系のノーグラン、クレフとも似ています。カバーで認識している自分はこれで重複購入を今まで何度したことか?(とほほ)。最近は、カバー違いは別物扱いしているので、VERVEとPRESTIGEは諦めてます・・・。本日はこんな一例のアルバムをアップしますね。




Olio/Thad Jones
(Prestige 7084 reissue)


 Status 8310。原盤はPrestige 7084の"OLIO"です(上図、自分の盤は勿論再発OJC)。8310の番号をみるとNEW JAZZの続き番号であることがわかります。このTouchéのカバーはなかなかに魅力的ですが、OLIOの裏カバーの下段左端の画像が使われています。TouchéではFrank Wess, OlioではThad Jonesがリーダー扱いですから、コレクター泣かせですよね。他のメンバーはTeddy Charles(vib), Mal Waldron((p), Doug Watkins(b), Elvin Jones(ds)でセクステット形式のハードバップで演奏は折り紙付きの好演です。Wessのフルートもさることながら、サドのブライトなサウンド、Teddy Charlesの冷徹なバイブ、パーカッシブでモールス信号も聴けるマル、重厚なダグ、ポリリズムのエルビンと聴き所満載です。マル、テディ・チャールスのオリジナルが中心ですが、A-2の躍動感溢れるブルース"Blues Without Woe"とB-2のバラード"Embraceable You"のサドのプレイが一押しです。

 アップ盤はStatusのモノラル盤です。皆さんもVERVE系、プレステッジ系には注意しましょうね。

小豆島の醤油とキーホルダー

2008-12-10 18:47:53 | Volkswagen

 最近は、年末で何かと忙しくブログネタにする材料があまりありません。VWに乗って出かける機会もめっきり少ないし、キャンプ関連もなかなか話題にのぼるようなネタがありません。

 10月の小豆島の旧車イベントの記事が大きくMJマガジンに掲載されたのが記憶に新しいですが、先日夕食に刺身を食べようと思ってキッチンをウロウロ。『醤油がない!』・・・。「そういえば小豆島のイベントで参加賞で貰った醤油があったぞ!」と思い出し、帰って来て開けていなかった箱を開くと出て来ました。旨い醤油ですね。さすが小豆島名物です。



 さらに、その参加賞にはイベントのロゴをあしらったキーホルダーまで付いていました。ワーゲンの参加はすくなかったですが、こんだけ貰うとフェリーにのって行った甲斐があるというものです。でもMJマガジンによると、来年は開催予定がないって言うのです。結構、楽しめるイベントなのに・・・残念!。

Little Jazzの枯れた味わい、Roy Eldridge

2008-12-09 01:55:24 | jazz & vocal
Swingin' On The Town/Roy Eldridge
(Verve MGV-8389)


 先日デフランコのWholly Catsをアップしたときに、VERVEの8300番台が少し話題になりましたが、今日もこの8300番台からおそらく人気薄と思われるロイ・エルドリッジの一枚をアップしてみます。

 ロイと言うと、スウィングエラを代表するトランぺッターですが、自分のライブラリーにはリーダーアルバムとしては本日アップのこの盤と以前にアップしたベニーカーターとの共演盤ホーキンスとの共演盤ぐらいしかありません。古いスウィング時代の演奏はあまり聴いたことがないのですが、以前はハイノートをかなりヒットするプレイヤーだったようです。小柄な体型(愛称の「リトルジャズ」はここからでしょうか?)で、サッチモとモダンエイジのパイオニア、ディジー・ガレスピーの架け橋的プレイヤーのように解説されています。ディジーが手本としたプレイヤーでもあるのです。VERVEのオムニバス”Jazz Giants'56"でもその演奏は聴けますが、年齢的なものなのか、このころからミュートを駆使したプレイが目立ちますよね。本日アップの"Swingin' On The Town"はさらに年月を経た1960年のNYCの録音で彼のミュートプレイを存分に楽しめるワンホーン形式です。

 メンバーはRoy Eldridge(tp), Ronnie Ball(p), Benny Moten(b), Edward Locke(ds)のカルテットです。ワンホーンのためか60年の録音の割には各面6曲ずつで演奏時間が短いですが枯れた味わいのあるミュートプレイを楽しむには充分です。"Honeysuckle Rose", ”All The Things You Are"(以上ミュート)、"East Living"(オープン)、"But Not For Me"(ミュート), "MIsty"(オープン)と有名曲が続くB面が楽しいですね。



 所有盤はトランぺッターラベルのモノラル盤です。横顔のロイを捉えたブルーのカバーが素晴らしいですよね。ロイ自身のオートグラフがたまたまバックカバーに書かれていたのでアップしておきます。結構、珍しいかも?

小編成のカーメンのライブはいいね!

2008-12-08 00:17:43 | jazz & vocal
Carmen McRae In Person/Carmen McRae
(Mainstream 56091)

 一度だけ、カーメンのライブを聴いた記憶があります。80年初頭だったと思います。場所は大分、別府、城島高原の特設ステージ。記憶が曖昧になりつつありますが、アメリカで活躍する秋吉敏子さんがたくさんの有名プレイヤーを従え大分に里帰りしたジャズフェスでした。このときは、目移りするほどのたくさんのビッグネームの出演(ブレイキー、ガレスピー、カーメン、テレンス・ブランチャード、ドナルド・ハリスン、パキート・デ・リベラなど)があったのでカーメンが何を唄ったかも覚えていません。とにもかくにもこんなビッグネームのライブに接したことだけで幸せな気分だったことを記憶しています。こんな特設ステージで唄うカーメンには、このときはピンときていなかったのだろうと思います。やはり、カーメンは小編成、あるいは弾き語りでもいいから小さいライブハウスなどで聴いてみたかった思うのですが94年になくなられたのであとの祭りですね。本日は、好調を持続し連続的にライブ盤を作成していた頃の一枚、サンフランシスコ、シュガーヒルのライブ録音をアップいたします。

 伴奏はNorman Simmons(p), Victor Sproles(b), Stewart Martin(ds)のトリオです。A面は"Sunday"で始まりますが、スキャットを交えたグルービーなボーカルがいいですね。"A Foggy Day"や“時さえ忘れて”もいいですが、A-4のご当地ソング"I Left My Heart In San Francisco"の盛り上がりはライブならではですね。(まあ、高知で「南国土佐を後にして」を唄うような感覚だろうと思います。)B面の急速調の"Thow Swell"やこの曲の名唱とも言える"It Never Entered My Mind"の語りかけるようなボーカルにはしびれますね。シモンズの決して出しゃばることのない趣味の良いピアノもいいですね。



 この盤は元々はタイムから出たのがオリジナルですかねぇ?(上はそれを踏襲した国内盤再発です)。トップに掲げたのはメインストリームから出た再発で"Carmen McRae In Person"とタイトルも変更されていたため、二重購入となってしまいました(涙)。タイトルだけで判断するとやってしまいますね・・・。

頑張って洗ったぞ~!66bug

2008-12-07 13:01:38 | Volkswagen

 先週に続いて、2-3ヶ月の放置プレイで全くカサカサペイントに成り下がっていたデイリードライバー66BUGを洗車しました。自宅は西側に山があって冬の日は午後2時ごろになると日陰になるので午前中の陽が照る間が勝負です。といってもあまりの寒さに拭き掃除程度しか出来ませんでしたが、高齢らしくボディの荒れも相当で一緒くたにグリターで処理して、オートグリムで磨いちゃいました。

 まあ、それなりにきれいになったので満足し終了ですが、また今週は天気が崩れるらしいですね。仕事に行ったら吹きさらしの駐車場ですので、あまり意味がないですが、旧車は汚いとただのオンボロポンコツ車になりますから・・・。空冷ファンはカサカサペイントを「味がある」等と言ってくれますが、世間一般にはとても通用しないしなぁ・・・。

ミルト・ジャクソンへの挑戦状!

2008-12-07 04:28:22 | jazz & vocal
Another Opus/Lem Winchester
(New Jazz 8244, jp reissue LPP-88056)

 バイブラフォンを語る上では、避けて通れないミルト・ジャクソンの名盤”Opus De Jazz"というのがありますが、あえてこの作品に真っ向から勝負した一枚があるのをご存知でしょうか?本日アップのロシアンルーレットのバイブラフォニスト、レム・ウィンチェスターの"Another Opus"がそれです。こういった企画は、ジャズでは珍しいですよね。オリジナリティを重視するジャズのことですから、「単純なカバーは許されない!」となると、あえて出来る限り同じシチュエーションで対抗しようとしたとしか思えない雰囲気を感じます。というのもこのメンバー、楽器構成もメンバーもほぼ同じです。唯一、ケニー・クラークがガス・ジョンソンにリプレイスされていますが、クインテットの他のメンバーは全く同じなんですよ!ガス・ジョンソンがセレクトされた理由はよくわかりませんが、どうせならクラークを使ってくれていたらなんて思うのは自分だけですかねぇ?・・・。カバーも”Opus De Jazz"のバイブを強烈に意匠化したブルーノート風カバーも印象に残りますね。

 メンバーはLem Winchester(vib), Frank Wess(fl), Hank Jones(p), Eddie Jones(b), Gus Johnson(ds)の五重奏団です。タイトル曲"Another Opus"で幕を開けますが、ウェスの提示するテーマ、レム、ハンクのピアノ、ジョーンズのwalking bassも快調で"Opus De Funk"を思わせるグルービーなアップテンポブルースに仕上がっていると思いますね。2曲目はスローブルースの"Blues Prayer"で、一転してout of tempoのイントロからスタートします。ブルージーなレムのソロ、アルトフルートを思わせるふくよかな低音を駆使したウェスと聞き所が多いA面ですね。B面はオリバー・ネルソンのゴスペルライクな一曲です。ウェスのアタックの強いフルートがすばらしいですね。唯一のスタンダード"Like Someone In Love"はクリシェが特徴的なジャズメンのfavoriteですよね。幾多の名演がありますが、このレムのジェントルなプレイも好きだなぁ・・・。

 所有盤は東芝時代のプレステッジの再発盤ですが、オリジナルはNew Jazzですよね。それにしてもロシアンルーレットで死亡した警察官というのは、何とも軽率な話ですね。

やっと手に入れたラッキー・トンプソンの私的名盤

2008-12-06 00:31:52 | jazz & vocal
Lucky Is Back!/Lucky Thompson
(Rivoli LPR-40)


 マイルスのウォーキンのテナーと言えば、本日の主役ラッキー・トンプソンですよね。年代的には古いプレイヤーですが、ヨーロッパから帰って来て1967年NYCで吹き込みをしたアルバムが本アルバムです。とにかくこのカバーが好きなんですよ。船でヨーロッパから帰って来たぞ!みたいな出で立ちで、コート、マフラーを抱えて波止場に佇むトンプソンを捉えたカバーが最高にクールですよね。

 メンバーはLucky Thompson(ts, ss)とTommy Flanagan(p), Willie Ruff(b), Walter Perkins(ds)のワンホーンカルテットです。67年と言うと、フリージャズ全盛で、モード、ジャズロック、ボッサと多様性を極めた時代ですが、トンプソンにトミフラのトリオと言うメインストリームジャズが展開されているのがいいですよね。A-1の"LOVE"の哀愁に満ちたテーマを聴くと、やはりいつの時代でもこのスタイルに勝るものはないと感じてしまうのは自分だけでしょうか。欧州から帰国し「やってやる」という気概に満ちたトンプソンのプレイは言うに及ばず、この時代仕事に恵まれていたとは言えないフラナガンのリリカルなピアノはさすがです。B面では、ソプラノを駆使した"WILLOW WEEP FOR ME"が聴けますし、最後を飾る"MY OLD FLAME"のプレイも捨てがたい魅力がありますよね。

 このRivoliというレーベルについても浅学で解説できないですが、このカバー一発といい意味でのノスタルジックスタイルは是非聴いてみたいと思わせる一枚です。なかなか手に入れることができなかった一枚ですが、Rivoliのステレオオリジナルと思います。時代を反映したクリアな録音はさすがですよね。

モンクのソロは明るくっていい!

2008-12-05 04:03:03 | jazz & vocal
Solo Monk/Thelonious Monk
(Columbia CBS SONY jp. reissue SOPM 149)

 ソロピアノっていうのは概して面白くない。変にきらびやかな高音部で多くの♪を弾いてルバート調のイントロを入れたりするピアニストが多い。この点、左手で強烈なビート感を生み出すレイ・ブライアントとモンクのソロピアノはスウィング感で群を抜いていますよね。さらにモンクはメロディラインが訥々として古い小唄をやっても、ブルースをやっても最高です。モンクのソロアルバムはヴォーグのソロアルバムに始まり、このアルバムは以前雑誌「ジャズ批評」が企画した「無人島に持って行きたいアルバム」で選出したジャズ愛好家がとても多かったことを思い出します。その後も、「セロニアス・ヒムセルフ」や「イン・サンフランシスコ」等があり、本日アップの60年代中期のコロンビア盤「ソロモンク」へと引き継がれて行きますよね。ラグタイム風のベースラインにのせた特殊な和声感覚の素晴らしさは彼独自のものであり、彼のソロアルバムには他のピアニストでは出せない「独自の明るさ」を感じてしまうのは自分だけでしょうか。

 ここでは12曲が演奏されていますが、A-1の"Dinah"から彼独自の明るさが素晴らしいですよね。ほかにも得意曲とも言える"I Surrender Dear", "Sweet And Lovely", "I'm Confessin'", B面の"Everthing Hapen to Me", "I Should Care", "These Foolish Things"などのスタンダード、そして彼自身のオリジナル"Ruby My Dear"など選曲的にも申し分ありません。ジャケに付いてもモンクのユーモアに溢れた単独飛行を意図したのPaul Davisのセンスにも脱帽です。こういった気の効いた意味深カバーはモンク盤の特徴なのかも知れませんね。

 所有盤はCBSソニーがリリースした再発国内盤ですが、年代を反映し、ピアノの録音も非常にいい状態で録られていると思います。愛すべきモンクの一枚ですよね!

ジャジーな白人プレイヤーの競演

2008-12-04 00:42:35 | jazz & vocal
Jazz Mission to Moscow/V.A.
(Colpix SCP433)


 Colpix というとニーナ・シモンの作品が有名ですが、インストものも結構優れたものが有ってあなどれない。以前にアップしたブレイキーのGolden Boyズートのボッサアルバムも知られていますが、本日アップのベニー・グッドマンのソ連が苦慮に同行したメンバーが帰米したあとに録音した本アルバムもなかなかの好演ですよね。ノスタルジックなカバーと今は亡き"SOVIET UNION"の国名が時代を反映して懐かしいですよね。

 ベニーグッドマンは1962年、約6週に渡りソビエト公演を行ったようで、このメンバーを中心に1962年7月12日、NYCのWebster Hallで録音されたものです。この録音にはリーダーは存在しませんが、強いて言えばZoot Sims(ts)でしょうか?アレンジ指揮は盟友Al Cohnが担当しています。テンテットのフォーマットの演奏でZoot以外ではPhil Woods(cl, as), Jerry Dodgion(as, fl), Gene Allen(bs), Jimmy Maxwell, Markie Morkowitz(tp), Willie Dennis(tb), Eddie Costa(p), Bill Crow(b), Mel Lewis(ds)というメンバーです。タイトル曲"Mission To Moscow"はZootの独壇場ですね。めずらしく高音部を駆使したコスタのピアノが驚きです。A-2"The Sochi Boatman"のウッズのクラがいい味を出していますね。A-3の“Midnight In Moscow"やB-3の"Red, White And Blue Eyes"の哀愁のある美しいテーマにも魅了されてしまいます。B-2の名曲"Russian Lullaby"もとりあげられズートのテナーが冴え渡ります。

 所有盤はコルピックスのゴールドラベルのステレオ盤です。アル・コーンが引っ張る白人らしい洗練されたサウンドはさすがですね。