「圧縮」スキル

2012-11-30 19:22:54 | 司法試験関連

過去問題を解くとき,ページ数を決めて書くと本番に備えてとてもよいトレーニングになる。例えば,1度7ページで書いたら,同じ内容を5ページで書いたりするのである。

内容自体を変えないので,当然「圧縮」する必要が出てくる。このトレーニングが,本番で構成はできたが時間が足りない状態に陥ったときに窮地を脱することができるか,できないで「いつもの調子で漫然と」書いて(当たり前のように)途中答案に終わるか,の大きな分かれ目になるのである。

この「圧縮」スキルは極めて重要である。「更に長く書く」場面は,実際には無さそうだが,短く書かなければならない場面には,むしろ普通に出くわすからである。答練でも同じことができる。実際に書いた分量より短めにして書き直すのである。

刑事系,公法系で,引用する問題文の事情のセレクト,引用するにしても「まま書き」ではなく,ある程度自分の言葉で簡略・要約する能力は重要である(何でもかんでも,他人に論証マンマをその都度用意して貰わないと駄目な人は受からない)。演習編等の講義では,汎用性のある論証を示しているが,それはあくまでもトレーニング過程における「お手本」としてである。「自分の言葉」で最後は自由自在に書けるようになる必要がある。

このような表現を「圧縮」するスキルは,是非鍛えておく必要があるのである。

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答練の受け方 再考

2012-11-30 18:29:15 | 司法試験関連

明日から師走。答練も3分の1強進んできたところである。答練は各人が目的意識をもって受けなければ価値は半減する。この点の理解が十分かどうか,もう1度「セルフチェック」して欲しい。

例えば,「答案構成時間が長い」と感じる人は,「意識的に」時間を区切って受けなければ,「今回も時間を取りすぎて・・・」という不毛な結果に終わる。

書くページ数を増やしたい人は,強引に増やすよう努力する。そうすると「構成時間をもう少し削れないか」,「問題文をもう少し速く読めるようにしなければ駄目だ」,「論点の抽出速度が遅い」,「規範・制度趣旨等,事前に記憶しておくべき事柄を思い出すのに時間がかかりすぎる」等のその人固有の「致命的な問題点」が浮かび上がってくるのである。この作業が一番大事である。それをせずに漠然と毎回受け,毎回同じ事の繰り返しでは,本試験の結果も「同じ」であろう。

気をつけてね。

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