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小選挙区制が導入さた時、良い点・悪い点が話題になった。択一でもおなじみの論点ですね。
自民党が、自己の立場をより強固に出来る選挙制度として小選挙区制に注目したのは周知の事実。死票が増える、新人に不利、政権与党に有利など色々言われつつ、こんな「正論」を吐いていました。
「ドラスチックに政権交代を可能にする。2大政党制につながる」。
まぁ、理屈の上はそうなんだろうケドよ、というのが大方の受け止め方でしたが、さて今回どうでしょう。
正に地すべり的な政権交代を小選挙区制は生み出したわけです。自民党としても文句は言えないでしょう。自民党がすべきことは、民主党がこけた時の受け皿として登場できるようにすることです。下手すれば分裂・解党しそうな感じもありますが、それだけは避けなければならない。二大政党制を実現するためには自民党の今後の頑張りにかかっているといえる。
他方民主党なんですが、この勝ち方は正直怖いです。日本人の特徴が出た感じがしないでもないです。よく言われる、一方から一方へ加減なく触れてしまう傾向、極端から極端にぶれる傾向が出た感じです。
小泉チルドレンってなんなんだ、と思っていた人が、民主党なら新人でも何でも構わん、という勢いで今回投票してしまっては同じ事を繰り返したことになります。今回、新人政治家が沢山誕生するわけですが、これはある意味民主党は人材不足だからです。「とりあえず擁立した」というケースも少なくない。政権交代と言いながら、過半数以上の候補者の擁立が出来なければお話にならんからです。今回妙に若手が多いのはそういう理由もあります。実際、既に党幹部から「教育が大変だ」というコメントが開票後出たようです。
問題は民主党は官僚支配の打開、政治家が政治を行う、という党是があることです。これが上手くいくかどうかは全て人材次第です。もし能力的に問題が出てくれば、逆に官僚支配が事実上強まる危険があります。ここは国民としては要注意でしょう。官僚はしたたかです。組織防衛能力は半端でない。隙さえあればえげつなく付け込んで来ます。政権担当経験がない多くの民主党議員がどこまで百戦錬磨の官僚に対抗できるのか、これが全てと言って良いかもしれません。
暫く日本の政治が混乱する覚悟は我々は必要だと思います。民主党が政権をとったらすぐ国が変わるわけでもなく、生活が楽になるわけでもない。景気がよくなるわけでもない。混乱だけして何にも変わらないかもしれない(この場合、自民党が受け皿になっていないと日本はもうどうしようもなくなる)。今回、そのギャンブルを国民は選択したという自覚が必要だと思います。正に生まれ変わる「苦しみ」を選択したという自覚です。
前回選挙で自民党が歴史的な勝利を収め、今回民主党がそれ以上の記録的な勝利となると、一体何があったんでしょう、と外国の人達は思うかもしれませんね(日本は戦後はほぼ一党独裁できていたので)。
しかし凄いことになりましたね。小選挙区制の恐ろしさでしょうか。麻生さんは、07年の秋は、総裁選で党主流から完全に外れて辛い思いをしたかと思えば、08年秋にはほぼ全員からの支持を集めて総裁選でこの世の春を謳歌し、09年秋には戦後初の政権交代・歴史的敗北の責任者になり、と浮き沈みの激しい人です。また息を吹き返す機会はあるのかな。こういう人が意外に粘り強いんだと思いますが。小沢さんもそうだし。
自民党が、自己の立場をより強固に出来る選挙制度として小選挙区制に注目したのは周知の事実。死票が増える、新人に不利、政権与党に有利など色々言われつつ、こんな「正論」を吐いていました。
「ドラスチックに政権交代を可能にする。2大政党制につながる」。
まぁ、理屈の上はそうなんだろうケドよ、というのが大方の受け止め方でしたが、さて今回どうでしょう。
正に地すべり的な政権交代を小選挙区制は生み出したわけです。自民党としても文句は言えないでしょう。自民党がすべきことは、民主党がこけた時の受け皿として登場できるようにすることです。下手すれば分裂・解党しそうな感じもありますが、それだけは避けなければならない。二大政党制を実現するためには自民党の今後の頑張りにかかっているといえる。
他方民主党なんですが、この勝ち方は正直怖いです。日本人の特徴が出た感じがしないでもないです。よく言われる、一方から一方へ加減なく触れてしまう傾向、極端から極端にぶれる傾向が出た感じです。
小泉チルドレンってなんなんだ、と思っていた人が、民主党なら新人でも何でも構わん、という勢いで今回投票してしまっては同じ事を繰り返したことになります。今回、新人政治家が沢山誕生するわけですが、これはある意味民主党は人材不足だからです。「とりあえず擁立した」というケースも少なくない。政権交代と言いながら、過半数以上の候補者の擁立が出来なければお話にならんからです。今回妙に若手が多いのはそういう理由もあります。実際、既に党幹部から「教育が大変だ」というコメントが開票後出たようです。
問題は民主党は官僚支配の打開、政治家が政治を行う、という党是があることです。これが上手くいくかどうかは全て人材次第です。もし能力的に問題が出てくれば、逆に官僚支配が事実上強まる危険があります。ここは国民としては要注意でしょう。官僚はしたたかです。組織防衛能力は半端でない。隙さえあればえげつなく付け込んで来ます。政権担当経験がない多くの民主党議員がどこまで百戦錬磨の官僚に対抗できるのか、これが全てと言って良いかもしれません。
暫く日本の政治が混乱する覚悟は我々は必要だと思います。民主党が政権をとったらすぐ国が変わるわけでもなく、生活が楽になるわけでもない。景気がよくなるわけでもない。混乱だけして何にも変わらないかもしれない(この場合、自民党が受け皿になっていないと日本はもうどうしようもなくなる)。今回、そのギャンブルを国民は選択したという自覚が必要だと思います。正に生まれ変わる「苦しみ」を選択したという自覚です。
前回選挙で自民党が歴史的な勝利を収め、今回民主党がそれ以上の記録的な勝利となると、一体何があったんでしょう、と外国の人達は思うかもしれませんね(日本は戦後はほぼ一党独裁できていたので)。
しかし凄いことになりましたね。小選挙区制の恐ろしさでしょうか。麻生さんは、07年の秋は、総裁選で党主流から完全に外れて辛い思いをしたかと思えば、08年秋にはほぼ全員からの支持を集めて総裁選でこの世の春を謳歌し、09年秋には戦後初の政権交代・歴史的敗北の責任者になり、と浮き沈みの激しい人です。また息を吹き返す機会はあるのかな。こういう人が意外に粘り強いんだと思いますが。小沢さんもそうだし。