新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

東博に初もうで(その2)

2012-01-08 21:18:40 | 美術館・博物館・アート

東博に初もうで(その1)」のつづきは、東京国立博物館(東博)・平成館1階の「日本の考古」からお送りします。


特別展が開催される平成館2階と違って、「日本の考古」は、いつ行ってものんびり&ゆったりと楽しめる、東博でも一番閑散としている展示室です
確かに、他の展示室に比べて、展示替えが少なく、あまり代わり映えしないのですが、逆に言えば、いつ行っても会える作品があるという利点もあります。
私は、土偶埴輪を観ては癒されています


一昨日は、入口から入って最初に、おなじみの遮光器土偶が展示されていました。


120108_1_01 この土偶は、宮城県大崎市田尻蕪栗字恵比須田で出土したもので、こちらで書いた「土偶ストラップ」のモデルではありません。


土偶ストラップは、


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このように左足が欠けています


土偶ストラップのモデルは、こちら


120108_1_03
青森県つがる市木造亀ヶ岡出土の土偶です。


ちなみに、私が土偶の魅力に打ちのめされた「国宝 土偶展」(記事はこちら)で買ってきたピンバッジも、亀ヶ岡遺跡出土の片足の土偶でした。


120108_1_04
どちらも、ぶっ飛んだ発想が素晴らしいですなぁ~


土偶と甲乙つけがたく、埴輪も楽しい


埴輪といえば、ちょうど一年前の記事「『トーハク』では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その5)」で、こちらの埴輪について、


120108_1_05

ここでちょいと変わった形の埴輪が展示されていました。1mほどの大きさのこちら、何の形なのでしょうか?
着物をプルオーバーのように着ようとしているバートくん(シンプソン一家の長男)のようにも見えますナ。
説明プレートには、
靫(ゆぎ)」? 「Quiver」?
う~~ん、わからない…
帰宅して調べると、要は矢筒でした。
そう言われてみれば、確かにそんな風に見えます…。


なんて書きました。


この「」なるもの、どのように使われているのか、別の埴輪で知ることができました。


120108_1_06

こちらは埴輪界のスーパースター群馬県太田市飯塚町出土の国宝「挂甲の武人」です。

この武人の後に廻ってみますと、おぉっ


120108_1_07_2


背負っているのは、まさしく「


国宝「挂甲の武人」は、これまでも何度か観たことがあったのですが、まったく気づきませんでした…


昨年10月の大阪旅行で「翳(さしば)」なるものの使い途を知った(記事はこちら)ことに続いて、またまた謎を一つ解くことができました


ところで、この日の他の埴輪たちもlovelyでしたよん


120108_1_08


まるで、「埴輪の村」に迷い込んだようではありませんか?


でも、こちらの「女子」(高崎市箕郷町 上芝古墳出土)は、ちょっとおどろおどろしい…


120108_1_09


おっと「女子」の右肩の奥に「翳(さしば)」が見えますナ。


   


ところで、土偶ストラップはかなり大きくて重く、頭の上にねじ込まれた紐が簡単に抜けてしまいそうで、実用には適さない気がします。

ストラップにしてはいかがなものかと思ったら、土偶ストラップに同封されていた説明書によれば、


このフィギュアは、3月発売予定のカプセルフィギュア「考古学ミニチュアモデルコレクション」用に制作された製品にひもをつけ、マスコットにした「先行見本品」です。
実際の商品は、ディスプレイモデルとして飾り台を添付する予定で、仕様が異なります。東京国立博物館所蔵の青森県・亀ヶ岡遺跡出土の土偶をもとに、精密に作られたミニチュアの完成度をお確かめください。


だそうで、3月発売予定の「考古学ミニチュアモデルコレクション」第1弾のラインナップには、この遮光器土偶の他、埴輪・踊る人々(大)埴輪・踊る人々(小)埴輪・犬人面付壺などが予定されているようです。

国立科学博物館に負けじと、東博カプセルフィギュアを発売ですかぁ。

結構なことだと思う私であります。


つづき:2012/01/14 東博に初もうで(その3)

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