「東博に初もうで(その1)」のつづきは、東京国立博物館(東博)・平成館1階の「日本の考古」からお送りします。
特別展が開催される平成館2階と違って、「日本の考古」は、いつ行ってものんびり&ゆったりと楽しめる、東博でも一番閑散としている展示室です
確かに、他の展示室に比べて、展示替えが少なく、あまり代わり映えしないのですが、逆に言えば、いつ行っても会える作品があるという利点もあります。
私は、土偶や埴輪を観ては癒されています。
一昨日は、入口から入って最初に、おなじみの遮光器土偶が展示されていました。
この土偶は、宮城県大崎市田尻蕪栗字恵比須田で出土したもので、こちらで書いた「土偶ストラップ」のモデルではありません。
土偶ストラップは、
土偶ストラップのモデルは、こちら
青森県つがる市木造亀ヶ岡出土の土偶です。
ちなみに、私が土偶の魅力に打ちのめされた「国宝 土偶展」(記事はこちら)で買ってきたピンバッジも、亀ヶ岡遺跡出土の片足の土偶でした。
土偶と甲乙つけがたく、埴輪も楽しい
埴輪といえば、ちょうど一年前の記事「『トーハク』では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その5)」で、こちらの埴輪について、
ここでちょいと変わった形の埴輪が展示されていました。1mほどの大きさのこちら、何の形なのでしょうか?
着物をプルオーバーのように着ようとしているバートくん(シンプソン一家の長男)のようにも見えますナ。
説明プレートには、
「靫(ゆぎ)」? 「Quiver」?
う~~ん、わからない…
帰宅して調べると、要は矢筒でした。
そう言われてみれば、確かにそんな風に見えます…。
なんて書きました。
この「靫」なるもの、どのように使われているのか、別の埴輪で知ることができました。
こちらは埴輪界のスーパースター、群馬県太田市飯塚町出土の国宝「挂甲の武人」です。
この武人の後に廻ってみますと、おぉっ
背負っているのは、まさしく「靫」
国宝「挂甲の武人」は、これまでも何度か観たことがあったのですが、まったく気づきませんでした…
昨年10月の大阪旅行で「翳(さしば)」なるものの使い途を知った(記事はこちら)ことに続いて、またまた謎を一つ解くことができました
ところで、この日の他の埴輪たちもlovelyでしたよん
まるで、「埴輪の村」に迷い込んだようではありませんか?
でも、こちらの「女子」(高崎市箕郷町 上芝古墳出土)は、ちょっとおどろおどろしい…
おっと「女子」の右肩の奥に「翳(さしば)」が見えますナ。
ところで、土偶ストラップはかなり大きくて重く、頭の上にねじ込まれた紐が簡単に抜けてしまいそうで、実用には適さない気がします。
ストラップにしてはいかがなものかと思ったら、土偶ストラップに同封されていた説明書
によれば、
このフィギュアは、3月発売予定のカプセルフィギュア「考古学ミニチュアモデルコレクション」用に制作された製品にひもをつけ、マスコットにした「先行見本品」です。
実際の商品は、ディスプレイモデルとして飾り台を添付する予定で、仕様が異なります。東京国立博物館所蔵の青森県・亀ヶ岡遺跡出土の土偶をもとに、精密に作られたミニチュアの完成度をお確かめください。
だそうで、3月発売予定の「考古学ミニチュアモデルコレクション」第1弾のラインナップには、この遮光器土偶の他、埴輪・踊る人々(大)、埴輪・踊る人々(小)、埴輪・犬、人面付壺などが予定されているようです。
国立科学博物館に負けじと、東博もカプセルフィギュアを発売ですかぁ。
結構なことだと思う私であります。
つづき:2012/01/14 東博に初もうで(その3)