「名古屋にSOUL JAZZ旅行 #2-3」のつづきです。
手抜きと言われるかも知れませんが、きょうは「#2-4」で紹介したトヨタ博物館所蔵のクラシックカー
の細部
を眺めてみたいと思います。
まずは、パナール ルヴァッソール B2 [1901]のラジエーター。
普通、クルマの外観の決め手になるのは、ラジエーターグリルとヘッドランプですけれど、このクルマにはラジエーターグリルはなく、ラジエーターがむき出し
です。
しかも、見た目、よろしいものではない、っつうか、気持ち悪く感じる
人も少なからずいそうな気がします。
でも、見た目はともかく、機能としては、冷却効果は高そうです。
実は、このパナール ルヴァッソール B2のラジエーターは、自動車史的に大きな意味
を持っています。
というのも、「エンジンを車体の前部に置いて、後輪を駆動する」というFR方式を発明したのが、このクルマを製造したパナール社なんですって。
ここで、自動車の元祖「ベンツ パテント モトールヴァーゲン」を思い出していただきたいのですが、自動車の黎明期には、「エンジンを車体の後部に置いて、後輪を駆動する」RR方式が主流だったんですな。
ちなみに、現代の小型車では、「エンジンを車体の前部に置いて、前輪を駆動する」FF方式が主流になっています。
車体の大きさに比べて車室を広く確保できるのが特長のFF方式が広く普及するきっかけになったのは、1959年に発売されたMINIらしい。
パナール ルヴァッソール B2は、運転席の足元回りも、かなり興味深いものでした。
お次は、ロールスロイス 40/50HP シルバーゴースト [1910]です。
今も昔も高級車の代名詞、ロールスロイスは、クルマという機械を離れて、工芸品の次元にありました。
例えば、
エンジンフードは、宝石箱みたいです
ヘッドランプも、単品として装飾品の域に達しています。
そして、クラシックカーの一番の見どころ(だと思ってます)のラジエーターキャップ(フードマスコット)
あれ?
ロールスロイスのラジエーターキャップといえば、Spirit of Ecstasyが乗っているイメージなんだけど、違う…
Wikipediaによれば、Spirit of Ecstasyがロールスロイスのボンネットを飾るようになったのは「1911年もしくは1912年」だそうで、ロールスロイス 40/50HP シルバーゴースト はその直前の製品なんですな
なるほど~
きょう、最後は、前席と後席とが完全に差別化されてショーファードリブンに特化したイスパノイザ 32CV H6b [1928]。
いかにも高級車然としているのですが、
そのドア・ラッチはといいますと…
普通のドア・ラッチじゃん…
私の自宅のドアと比べても大差ありませぬ。
ただ、ネジ留めの数が違いますな(イスパノイザ>私の自宅)。
そこんとこは「高級車」に譲りましょ
ところで、「#2-5」以降をどう書き繋げようか、思案しています。
トヨタ博物館では、銀塩カメラの時代には考えられないほど大量の写真
を撮っておりまして、撮影したクルマ
のすべてを紹介していたら、この旅行記が終わりません。
さて、どうしましょうかねぇ…
つづき:2017/10/08 名古屋にSOUL JAZZ旅行 #2-5