書きかけの旅行記シリーズが3本あるなか、次はどれを書けば良いのだろうかと、履歴をみると、一番間があいていたのは、北海道旅行記で、直近の記事は1月31日に書いた「『ビバ初め』札幌旅行記 #2-3」でした
なんと、3週間以上も放置していました
そんなわけで、「『ビバ初め』札幌旅行記 #2-3」のつづきは、いまだに北海道博物館の見聞録です。
「#2-2」で、北海道博物館の展示が、他の自治体立の総合博物館とは「かなり違っている」と書きましたが、その最たるものが、「アイヌ」に関する熱の入った展示だったように感じました。
ある家族(架空の家族)の、江戸時代の終わりごろから現在までの五世代の物語をとおして、そのすがたをたどってみます。
というパネル展示から始まり、衣食住+信仰、
ことば、
近隣の諸民族、そして明治以降の歴史と、様々な側面から、先住民のアイヌについて紹介されていました。
どこの自治体立の総合博物館でも、「郷土の歴史」の展示を必ず見ることができますが、北海道博物館のこの展示は、単に「私たちの歴史」ではなく、先住民のアイヌを駆逐するように和人が住みつき、現在の北海道という社会になってはいるけれど、現在も独自の文化というバックボーンを持ったアイヌの人たちの子孫と和人とが共存していることを知ってもらおうという意図が感じられるものでした。
数年前、小林多喜二の小説「蟹工船」が再び脚光を浴びたことがありました。
![]() |
蟹工船・党生活者 (新潮文庫) |
小林 多喜二 | |
新潮社 |
ずいぶん昔、私も読みましたが、昨今のブラック企業なんて生やさしく思えるような蟹工船
の絶望的な労働現場
に衝撃
を受けた記憶があります。
その蟹工船(カニを獲り、それを船内で加工までしてしまう船)の模型が展示されていました。
網を干すための「足場」が特徴的な大型船ですが、船内には、カニ缶の工場が…。
ここで働く人たちは陽の光を浴びる機会はあったのだろうか? なんて考えてしまいます。
ましてや、ここで作られたカニ缶のブランド、「芸者」さんと遊ぶなんて、夢のまた夢だったんだろうな…
光と影が錯綜する「北海道」を概観して、ホワイエに戻し、ふと見上げると、、
おぉ、北海道の道章「七光星」をあしらったタペストリーが飾られていました。
「七光星」のことは、約6年前の記事「正確な正七角形を描くのはほとんど不可能」で書きましたっけ…。
ということで、図録「ビジュアル北海道博物館」を購入した私は、北海道博物館を出て、北海道百年記念塔へと向かったのですが、それはまた近いうちに書きます。
つづき:2017/03/03 「ビバ初め」札幌旅行記 #2-5
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