いつも辛辣なgendai.netの二つの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/138649、http://gendai.net/articles/view/syakai/138600)。
ハシズムに批判的なのはgendai.netぐらいでは。「脱原発パフォーマンス」「やらせ公開討論会」「バカみたいなメディアが作り上げた虚像」なんて本質を言ってくれるのは、gendai.netぐらいしかないのでは。ブレインとしての竹中平蔵氏の名前が見えないのが残念。橋下徹 大阪元〝ト〟知事が新自由主義者であることの証左。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/138649】
【口先と裏切り 橋下徹新党の正体】肝煎り 「エネルギー戦略会議」を突然中止にした不可解
2012年9月12日 掲載
“脱原発”パフォーマンス決定的
「脱原発」における橋下大阪市長の“豹変”が決定的になった。口では「2030年までに原発ゼロを目指す」とか言いながら、一方で、肝煎りの「大阪府市エネルギー戦略会議」を雲散霧消させようとしているのだ。
大阪府市統合本部が設置した「エネルギー戦略会議」は、今年2月27日から今月4日まで既に20回開催。今月中に基本的な方向性を出し、11月に最終のまとめを策定する見通しだった。ところが、今月17日に予定されていた次回の会議が突然中止に。このまま会議を続けると“違法”になる恐れがあるからだという。大阪府環境農林水産部の担当者はこう説明する。
「条例で位置付けられていない有識者会議を問題視する判例が
相次いでいるため、今年に入って全庁的に会議規定の見直しを
行っています。府市にまたがる会議の規約はないので、
これから始まる府議会と市議会に規約を提案し、
議決をもらうことにしました。議決がもらえるまで、
エネルギー戦略会議は開きません」
なるほどもっともらしい説明だが、そもそも府市統合本部の存在自体が異例なのだ。条例などないことは最初から分かっていたはず。なぜ、戦略会議の最終盤という、このタイミングで手続き論が浮上するのか。
府と市の双方の議会で議決されるのは、早くても11月下旬だ。市議会は維新が過半数をもっていないので、簡単には通らない可能性だってある。戦略会議は、脱原発で踏み込んだ方向性を出し、まもなく出る政府のエネルギー戦略や年末の予算編成に影響力を及ぼそうとしていた。それにも間に合わなくなってしまう。
戦略会議のメンバーも困惑している。
「政府が原発を推進する中で、対抗する勢力は大阪の戦略会議しか
ありません。それをストップさせられたら、大阪だけじゃなく、
日本にとってもマイナスです」(元経産官僚の古賀茂明氏)
「違法になるかもしれないという話は5月からあったのに、
3~4カ月放置していた。なぜ今なのか。不自然です。
何百も要綱設置がある中で、エネルギー戦略会議が
狙い撃ちされている。“まとめ”を先送りしたい意図が
あるのではないか」(環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏)
橋下豹変の背景を「国政進出で総選挙を考えたら、関経連(関電)を敵に回しにくくなったから」と、ある地元記者は解説した。国会議員7人が参加した橋下新党は12日旗揚げする。だが、“国政病”に侵され、庶民より財界を大事にするようなら、橋下新党も野田民主党と同じ穴のムジナだ。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/138600】
公開討論会 単なる“やらせ”セレモニーに報道陣約500人が集まったアホらしさ
2012年9月10日 掲載
9日大阪で行われた維新の会の公開討論会。ぶったまげたのは報道陣の数だ。全国からナント100社以上、約500人が取材に詰めかけ、会場のホールには100台近いカメラがズラリと並んだのである。中には1社でカメラ5台、記者・スタッフ30人を送り込んだ社もあったほどだが、その討論会の中身のなかったこと。維新の会の人気なんて、バカみたいなメディアが作り上げた虚像なのである。
9日の討論会には民主党の松野頼久や自民党の松浪健太など国会議員7人に加えて、東国原・前宮崎県知事や大村・愛知県知事ら首長経験者6人が参加した。討論会は5時間に及んだが、論点がアチコチに飛ぶものだから、まったく、議論は深まらない。途中、参加者から「クーラーが効き過ぎじゃないか」という発言があったが、会場が“寒かった”のは決して、冷房のせいだけではない。
目立ちたがりの東国原や大村が維新との近さをアピールし、堺屋太一など有識者が大学の講義のように延々と持論を展開し、一方の国会議員7人は、突っ込まれないよう曖昧な意見表明しかしない。それでいて「政策という価値観はピタリ合った」(松浪健太議員)なんて言うのである。
「維新サイドと国会議員7人は、事前に政策のすり合わせをして臨んだ」(関係者)という。討論会は国会議員への“踏み絵”などではなく、完全なデキレースだ。5人の現職国会議員がいなければ、12日に新党「日本維新の会」を旗揚げできないのだから、セレモニーでしかない。
それなのに、これだけのメディアが集まったのだから、維新は笑いが止まらないだろう。
「8日の維新の全体会議の時は、共同通信が合計14本もの速報を
配信しました。内容は『いま会議が始まった』『会議が終わった』
というものもあった。橋下市長は首相並みの扱いですよ。
維新に関しては、とにかくマスコミ各社の報道合戦がハンパじゃない。
記者は口を開けてネタを待っている。維新幹部は適当にリークし、
大きな記事にさせる。その繰り返しです」(在阪記者)
討論会について橋下は、「これは第1回のお見合い。来週、再来週もやる」と言った。さすがに大メディアも、そのアホらしさに最近は気づきつつある。
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