asahi.comに出ていた宣伝記事・書評(http://astand.asahi.com/webshinsho/asahipub/weeklyasahi/product/2013032900002.html?ref=comtop_btm)。週刊朝日+今西憲之さん。
記事によると、「残された資料は、動燃が選挙を通じ自民党と『蜜月』の関係を築いていたことを示す、動かぬ証拠だった」そうだ。原子力推進に一切自民党は責任を取っていないが、この記事を読むと原子力ムラから脱退することは党として、議員としての生死に係るようだ。先の衆院選でもこういった「集票マシン」が再び機能したのだろうか? 次期参院選がますます悲観的になってくる。
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2013年04月05日
機密ファイル「N」の衝撃 霞が関官僚は「やらせ抗議」を指示した
「まさか、ここまでやっているとは!」。NHKのドキュメンタリー番組に対する組織的な「やらせ動議」を動燃に指示したのは、なんと、霞が関の官僚だった。原発反対派への徹底的な監視や、見学者への「思想チェック」。週刊朝日編集部が独占入手した「西村ファイル」には、ベールに包まれた「原子力ムラの闇」が克明に記録されていた。
◇第1章 「原発、組織ぐるみ選挙」の決定的証拠
◇第2章 科学技術庁が指示したNHK「やらせ抗議」
第1章 「原発、組織ぐるみ選挙」の決定的証拠
旧動燃(動力炉・核燃料開発事業団=現・日本原子力研究開発機構)の元最高幹部の一人は、苦々しげにこうつぶやいた。
「選挙や政治家の資料もあるのか……なんてことだ。
われわれがいちばん書かれたくない部分だよ」
本誌はこれまで2度にわたり、独占入手した「西村ファイル」を検証し、「原子力ムラ」の暗部を暴いてきた。(『機密ファイル「K」の驚愕 原子力ムラ不実の裏工作を暴く』)
今回、紹介するのは「選挙」に関するファイルだ。「取扱注意」「マル秘」などと書かれた文書も多く、動燃の元総務部次長・西村成生(しげお)氏が従事させられた「秘密の業務」の中でも、とりわけ重要だったことがわかる。
ファイルを開くと、すぐにこんな記述が目に飛び込んできた。
〈票田の仕切り〉
〈票の提出〉
〈茨城2区については、東海事業所で全面的に、バックアップしていく〉
残された資料は、動燃が選挙を通じ自民党と『蜜月』の関係を築いていたことを示す、動かぬ証拠だったのである。
◎村一つ分に匹敵する「巨大集票マシン」
舞台は茨城県東海村。現在、日本原子力研究開発機構(JAEA)が本部を置くこの地は、動燃の前身の原子燃料公社が1957年から拠点とし、81年には日本初の核燃料再処理施設が稼働した。同村は、言わずと知れたJCO臨界事故(99年)の現場であり、日本原子力発電の東海第二原発がある。いわば「原子力ムラ」の『牙城』だ。
資料の多くは、93年の衆院選のときのものだった。宮沢喜一首相(当時)率いる自民党が惨敗し、細川護煕連立政権が誕生。55年体制が崩壊した歴史的選挙である。
中選挙区制だった当時、東海村がある茨城2区は自民党幹事長の梶山静六氏(2000年に他界)、後に通産相となる塚原俊平氏(97年に他界)の2人の自民党候補が票を分け合っていた。
動燃は、2人のために猛烈な「集票工作」を行っていた。そのことをはっきり示しているのが、動燃東海事業所総務課が93年6月に作成した〈過去集票実績〉というデータだ。90年の前回衆院選の集票実績として、こう記されている・・・
著者週刊朝日編集部・本誌取材班、今西憲之
出版社 朝日新聞出版
出版媒体 週刊朝日
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