Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」

2017年05月31日 00時00分34秒 | Weblog


アサヒコムのインタビュー記事【際限ない捜査、警察は求める 「共謀罪」青木理氏に聞く】(http://www.asahi.com/articles/ASK514JHNK51UTIL01W.html?iref=comtop_list_pol_n01)。

 《《政治や社会の矛盾に声を上げる人が疑われる社会は健全か。》…犯罪が起きる前だから、供述が立証の柱になる。それだけに頼っては冤罪(えんざい)だらけになる。もっと物証が欲しい。「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と考えるだろう》。


 斎藤貴男さん曰く…:

 「斎藤 法務大臣も答弁で認めてからね。同意どころか、LINEだったら既読スルーしただけでも逮捕される可能性がある。それと、共謀罪の処罰対象を「組織的犯罪集団」に限定するなんて言ってるけど、それを決めるのも捜査機関でしょう。解釈次第でどうにでもなる。事実、法務省は2人以上で団体とみなされると言ってるし、最近、国会では処罰対象について、「普通の団体」が“性質を変えた場合”「組織的犯罪集団になりうる」という政府統一見解を示した。これって、市民団体や労組なども捜査機関が“性質を変えた”と言えば、いつでも「組織的犯罪集団」として共謀罪が適用されるということ。実際、彼らの立場ならそれはそうでしょ。テロを起こす前から、わざわざ「我々はショッカーです」とか、「黒い(ブラック)幽霊団」ですとかの看板を掲げる奴は珍しいわけで。で、「デモはテロ」と考える人たちなんだから、沖縄の基地反対運動や安保法制デモに参加した人が逮捕されない方がおかしいことになる」…。

 (リテラの対談記事【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第3回ゲスト 斎藤貴男/室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」】(http://lite-ra.com/2017/03/post-2963.html))
 (『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」』)


 このリテラの記事の中でも斎藤貴男さんや室井佑月さんが、以下のような、既に監視社会が深く進行している恐ろしい現実を指摘。

   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    「東京新聞の記事【隠し撮り問題、被害届提出 大分県警「適正に捜査」】
     (…)によると、《大分県警別府署員が野党支援団体の入る建物の敷地に
     無断で隠しカメラを設置していた問題で、…。県警刑事企画課は
     「法と証拠に基づいて適正に捜査する」としている。建物には
     社民党支援団体の別府地区平和運動センターや、
     連合大分東部地域協議会が入っており、参院選公示後の6月24日まで
     1週間近くカメラが設置された》そうだ。
     …でも、「泥縄」「ドロナワ」させても無理なのではないでしょうか、
     「盗撮」「監視」の真相解明なんて?」

 さて、《真面目な警察官であれば何を考えるか》? デンデン王国「裸の王様」アベ様の御好きな超管理社会・監視社会・密告社会です。自公お維の議員の皆さん、支持者の皆さん、無関心派「眠り猫」の皆さん、本当にそんな社会を目指しているのですか? あまりに悍ましいと思うのですが…。《政治や社会の矛盾に声を上げる人が疑われる社会は健全か》? 「平成の治安維持法」があるような社会は健全ですか? 青木さんは《社会に異議申し立てする人が片端から捜査対象になる社会は、断じていい社会ではない》と。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
          嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には全く役に立たない 
              共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、人権を著しく
         侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…

==================================================================================
http://www.asahi.com/articles/ASK514JHNK51UTIL01W.html?iref=comtop_list_pol_n01

際限ない捜査、警察は求める 「共謀罪」青木理氏に聞く
聞き手・後藤遼太 2017年5月15日07時06分

     (青木理さん)

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案が国会で議論されている。政府は「テロ対策に必要」との立場だが、捜査当局による乱用や「表現の自由」などの侵害を危惧する声もある。

 長く公安警察を取材してきたジャーナリストの青木理さんは、あえて捜査する側の視点に立って、法案の問題点を指摘する。


 《政治や社会の矛盾に声を上げる人が疑われる社会は健全か。

 公安警察を長く取材してきた。警察官の立場から「共謀罪」を見てみよう。

 「共謀罪ができればテロを防止できる」と政府が言う。真面目な警察官であれば何を考えるか。犯罪が起きる前だから、供述が立証の柱になる。それだけに頼っては冤罪(えんざい)だらけになる。もっと物証が欲しい

 「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引」と考えるだろう。テロリストが重要な話し合いをメールや電話だけで済ませるとは思えない。アジトなどの室内を盗聴する「密室盗聴」もさせてほしいとなる。真面目に捜査しようと思えば思うほど、「もっと武器をくださいとなる

 日常的に捜査当局が「こいつは罪を犯す可能性がある」と見なす個人や団体を監視しなければならなくなる。事前に取り締まろうとすれば、そうせざるを得ないからだ。

 本来は「一般市民が対象になるから危険だ」という議論はしたくない「普通の人」だろうが、そうでない人だろうが罪を犯してもいない段階で取り締まるということ自体が異常だからだ。お上にまったく盾突かない、政権に無害無臭な人は対象にならないかもしれない。しかし、社会に異議申し立てする人が片端から捜査対象になる社会は、断じていい社会ではない

 2010年に、警視庁公安部の内部資料と見られる情報がインターネット上に流出した。国内に住むイスラム教徒が捜査対象になっていたイスラム教徒というだけであらゆる情報が吸い上げられていた

 警察がモスク前で24時間態勢で監視し、出入りする人を片端から尾行。電話番号や銀行口座記録から接触した人や家族の交友関係まで調査していた。そのような手法を、ある公安警察幹部は「点が線になり、線が面になる」と説明してくれた。

 治安組織とは古今東西、社会体制の左右問わずそういうものだ。アメリカの国家安全保障局(NSA)はわずか10年で世界中の電話や通信を盗聴するような化け物に育ってしまった

 警察は全国津々浦々に30万人の人員を配置し最強の情報力を持った強大な実力組織だ。仮に秘密法や共謀罪のような武器を与えるなら、何かあったときに暴走しない仕組みをきちんと作るのが政治の役目だ。警察という実力装置の怖さに政治が無自覚であるということは政治の劣化だ。

 共謀罪を導入しても、テロが起きる可能性はある。そのときが怖い。社会がファナチック(狂信的)になり、メディアや社会も一緒になって「もっと捕まえろ」「もっと取り締まれ」と暴走するのではないか。オウム事件を取材していた時を思い出す。警察はあらゆる法令を駆使して信者を根こそぎ捕まえた。当時、幹部が「非常時だから、国民の皆様も納得してくれる」と話していた。

 公安警察的な捜査対象が際限なく広がる。誰だって安心して暮らしたいが、日本人1億数千万人を24時間徹底的に監視すればいいのか。安全安心を究極的に追い求めれば自由やプライバシーは死滅する。果たしてそれでいいのだろうか。(聞き手・後藤遼太)

     ◇

 〈あおき・おさむ〉 共同通信記者を経てフリーに。公安警察の取材が長く、著書に「日本の公安警察」「ルポ 国家権力」など。
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする