[※ アサヒコム(2007年9月22日)↑:「69年、出版された『豆腐屋の四季』を手にする松下竜一、洋子夫妻=松下洋子さん提供」(http://www.asahi.com/travel/traveler/images/TKY200709220092.jpg)]
(2022年02月06日[日])
長周新聞の書評【『一万円選書』 著・岩田徹】(https://www.chosyu-journal.jp/review/22656)。
《「一万円選書」というタイトルからは、こんなに深く、また温かい話だとは想像できなかった。多くの町の本屋が姿を消すなかで、この本屋は取次から送られてくるベストセラー作家の本も新刊も、大学受験参考書も置かず、売りたい本を山積みにしている。この本屋は、北海道砂川市にある「いわた書店」である。店主の岩田氏はバブル崩壊後の出版不況と借金で七転八倒し、いよいよ店を閉めようかという2007年から始めた「一万円選書」が大ヒットした》。
〝読学〟することなく、ツンドク状態になって久しい当ブログ。特に、本年度は肝臓の数値が異常に悪くなるほどの酷い日々で、指折り3月末を待つような状態。
「いわた書店」店主の岩田徹さんの「一万円選書」を知ったのは、『セブンルール』にて。「隆祥館書店」店主の二村知子さんの回。
【7RULES あなたに「ルール」はありますか?/「隆祥館書店」店主 二村知子 (9月1日(火))】。《一万円選書》として、松下竜一さんの『豆腐屋の四季』が選ばれていて、とても嬉しかった。
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【https://twitter.com/ActSludge/status/1301144263384657921】
■《一万円選書》として、松下竜一さんの『豆腐屋の四季』が(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/27ff46d6574ec1fd046795c74878ce8c) 【7RULES あなたに「ルール」はありますか?/「隆祥館書店」店主 二村知子 (9月1日(火))】(https://ktv.jp/7rules/program/)/《一万円選書…一万円分の本を書店が選ぶサービス。北海道のいわた書店が先駆け》
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https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/27ff46d6574ec1fd046795c74878ce8c
●《松下竜一著…「豆腐屋の四季」は「歌の型を借りた生活綴り方」…まさに25歳の怒れる青年の生活の叫びだった》 - Activated Sludge ブログ ~日々読学~
[※アサヒコム(2007年9月22日)↑:「69年、出版された『豆腐屋の四季』を手にする松下竜一、洋子夫妻=松下洋子さん提供」(http://www.asahi.com/travel/traveler/images/TKY200709220092.jpg)]佐高信さんによる、日刊ゲンダイでの書評【週末オススメ本ミシュラン/「豆腐屋の四季」松下竜一著/講談社文芸文庫】....
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午後10:05 2020年9月2日
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【https://twitter.com/ActSludge/status/1301144264680697856】
■《一万円選書》として、松下竜一さんの『豆腐屋の四季』が 【7RULES あなたに「ルール」はありますか?/「隆祥館書店」店主 二村知子 (9月1日)】(https://ktv.jp/7rules/program/)/《一万円選書…一万円分の本を書店が選ぶサービス。北海道のいわた書店が先駆け》《Rule3 人を傷つける本は置かない》
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ktv.jp
プログラム | セブンルール | 関西テレビ放送 カンテレ
7つのルールで話題の女性の人生を映し出すドキュメントバラエティ『セブンルール』!“今、最も見たい女性”のルールを通して、多くの人がよりよい人生を送る為のヒントが隠されているはず!
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午後10:05 2020年9月2日
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【https://www.chosyu-journal.jp/review/22656】
『一万円選書』 著・岩田徹
書評・テレビ評 2022年2月1日
「一万円選書」というタイトルからは、こんなに深く、また温かい話だとは想像できなかった。多くの町の本屋が姿を消すなかで、この本屋は取次から送られてくるベストセラー作家の本も新刊も、大学受験参考書も置かず、売りたい本を山積みにしている。
この本屋は、北海道砂川市にある「いわた書店」である。店主の岩田氏はバブル崩壊後の出版不況と借金で七転八倒し、いよいよ店を閉めようかという2007年から始めた「一万円選書」が大ヒットした。
「一万円選書」とは、選書カルテをもとに、「あなたにあった一万円分の本を選書してお届けします」というもの。現在、「一万円選書」の募集は1年で7日間だけ。そこに全国から何千人もの応募があり、抽選で毎月100人ずつに選書した本を送っている。
なぜ人は、品揃え豊富な大型書店や、クリック一つで届くネット書店ではなく、わざわざいわた書店に注文するのか。それはたくさんの読者が、かならずしもベストセラーではなく、自分が本当に読みたい本、自分の生きる指針になるような「これは!」と思える本との出会いを求めているからだ。
最近では、地震や豪雨災害などで被災した人や、コロナ禍で奮闘する医療従事者からの応募が多いそうだ。
いわた書店は抽選で選ばれた客に「選書カルテ」を書いてもらう。そこにある質問というのが、「これまで読んだ本のなかで印象に残った20冊」「これまでの人生で嬉しかったこと、苦しかったこと」「これだけはしないと決めていることは」「あなたにとって幸福とは」という、時間と覚悟が必要なものばかり。
そこに自分をさらけ出して、あふれんばかりの思いを綴ってくる人がいる。そうでない人に対しては、岩田氏は行間から伝わってくるものを読む。とくに彼は、書かれていることをそのまま受けとるのではなくて、本人も気づいていない欲求を汲みとって、その人自身では探せないような本を紹介することに心を砕く。それができるのは、彼の読書遍歴の豊かさに加え、若い頃から暗闇の中をもがくようにして生きてきた経験から得たものがあるからだ。確かにこうした作業は、AIには決して真似できない。そうして選んだ本が相手に喜ばれたら、本屋としてこれほど嬉しいことはない、という。
選書カルテを書くことは、客にとっては自分のこれまでを振り返り、人生を立ち止まって考える作業となる。
カルテを書いた段階で選書はほぼ終わっており、自分はただ役に立ちそうな本を届けて作者と結びつけるだけ、人生のアドバイスを直接できなくても、そっと背中を押してくれるような本を紹介することはできる――と岩田氏はいう。ビジネス書のようにすぐに役立つノウハウや結論を求めず、本の中からメッセージを感じとり、自分の中の答えを見つけて、とも。
どうやって本を選ぶか
第三章の「僕はこうやって本を選ぶ」の中に書かれている読者の悩みと選書のようすを読むと、どれも手にとって読んでみたくなる本ばかりだ。
「もっとゆっくり、自分のペースで暮らしたい」と書いてきた大手メーカー勤務の40代男性に対して選んだ本の一つは、ルポライターの笠井一子がまとめた『京の大工棟梁と七人の職人衆』。数寄屋大工、左官、表具師、錺(かざり)氏、石工、簾(すだれ)師、畳師、庭師といった、日本の美意識と文化を築いてきた職人たちの、匠の技と感覚、仕事と心を知ることができる。しかも、どんなプロフェッショナルであっても、自分にはこの仕事は向いていないんじゃないかと悩み、迷い、葛藤しつつ、それでも自分の技を磨き自分の山に登っていく。「仕事とは――働く意義にぶつかった人にはぜひ読んでほしい本だ」という。
「子どもが5、6歳になってくるということを聞かなくなってきてイライラしてしまう」と書いてきた若い母親に対しては、益田ミリの絵本『はやくはやくっていわないで』。ところが、この本を読んで夫が泣いたという。IT企業で働く夫は、毎日仕事で「はやくはやく」といわれることにストレスを感じ、そのイライラから家族に当たっていたことに気づいたのだ、と。
こうして7年間で選書した人は1万1000人をこえ、その人たちから届いたお礼や感想の手紙は段ボール数箱にもなるという。このような血の通ったコミュニケーションから豊かな栄養を得て、岩田氏は今日も本を選ぶ。それが反響を呼ぶのは、スマホ全盛期の孤独な時代だからだろうか。本屋にとって、いや人に役立ちたいと願う様々な職業人にとって忘れてはならない原点、初心があふれる一冊。
(ポプラ社発行、新書版・190ページ、定価900円+税)
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