エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「やったぁ」って感じ それとも、「出来ない」って感じ?

2016-02-23 09:03:25 | アイデンティティの根源

 

 

 
夜明け前の悦びはね、忘れならない悦び
  夜明け前に1人。すると、1人豊かな鳥の声が聞こえてきます。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p85の4行目途中から。...
 

 

 幼いころから、親に無理矢理従う生活をさせられていると、いつまでもわがままで、甘えん坊のまま、になってしまうものですよね。

 今日は、Young Man Luther 『青年ルター』、第Ⅷ章 終章(エピローグ)のp.258の、第3パラフグフラから。

 

 

 

 

 

 4番目の舞台では、子ども等は筋道立てて、熱心に学べるようになりますし、他の人たちと熱心に力を合わせることが出来るようになります。この舞台の結果次第で、勤勉な感じ、すなわち、「やったぁ」って感じと、「上手く道具を使い出来ないなぁ」って感じの割合が決まってしまうし、それから、今の工業技術のエートスと合理性という、欠くことのできない時代の要請に応える準備ができます。

 

 

 

 

 第4の舞台は、ちょうど小学生の頃である場合が多い。この結果次第で、勤勉な感じ、すなわち「やったぁ」って感じと、「出来ないないなぁ」って感じの割合が決まってしまうと言いますでしょ。

 でも、今のニッポンの小学生の場合、まだ、最初の舞台にいる子が半分くらいいるんですね。その時に「出来た」「出来ない」の話は「出来る話しではありません」でしょ。現在のニッポンの苛酷な現実が、1つ小学校にある訳ですね。「出来た」様子を示す子も、エリクソンの言葉で言えば、たいていは、「偽りの前進」でして、その子が本当の意味で「自分を確かにさせる」ことには、ほとんど役立ちません!

 したがって、たいていは「出来ないっ」って感じに傾いているのが、今のニッポンの小学生の現状です。

 

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意志はわがままから

2016-02-23 07:46:05 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
夜明け前の悦びはね、忘れならない悦び
  夜明け前に1人。すると、1人豊かな鳥の声が聞こえてきます。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p85の4行目途中から。...
 

 光があれば、希望が湧いてきます。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の、p.107の、ブランクからです。

 

 

 

 

 

   恥と疑い VS オートノミー自律 : 意志

 

 確かに親であればみんな、子ども等がとっても幼い頃に、2歳位の時でしょうかね、子ども等がビックリするほどわがままになり、スプーンやおもちゃを掴んで、自分の足で立つ準備をしていたのを覚えているものですよね。子ども等の様子は、陽気で楽しいものですのに、シッカリしていて、自分でも満足しています。子どもたちは喜んでそうしようとしますし、自分はできます、と言いたげです。

 

 

 

 

 

 ジョアンが、まるで自分の息子のカイ君らを思い出しながら、描いているみたいでしょ。このカイくんも、エリクソンとジョアンの2人のカスガイ 繋ぐものという意味じゃないかなぁと、勝手に想像する私です。カイは、ギリシア語で、andのいみですからね。

 子ども等は、わがままですけれども、親が悦んで関わっていさえいれば、子どもも、悦んでやる子になります

 

 

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ネガをポジにするにはね

2016-02-23 02:52:41 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
エゴマニア 自分が「上」にならないと気が済まない人たち
  私どもは、神の恵みのおかげで、自己内対話を、1人でできます。自分との対話と神様との対話は、ほとんどイコール。 Young Man Luther 『青年ルタ...
 

 

 ≪本当の自分≫を見つけるには、≪話し言葉≫が必要です。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」の「≪本当の自分≫を見つけるという奇跡」の一説から,p.236の、下から2段目から。

 

 

 

 

 

 ヘレンは、後年、『私の人生物語』の中の「水」の場面を振り返っています。「水! その≪話し言葉≫は、私の魂をハッとさせたんですね。魂が目覚め、朝の息吹でいっぱいになったんです。あの日まで、私の心は暗室みたいでしたから、≪話し言葉≫が入ってきて、灯りをともすのを待っていたんだと思います。私はあの日、たくさんな言葉を1日で覚えましたっけ。」

 

 

 

 

 

 「はじめに言葉があった」。『新約聖書』の「ヨハネによる福音書」の最初の言葉です。言葉は、神様と結びついているものです。神様は「語りかける神」だからです。また、言葉は、意識とも結びついています。言葉にすることで、人は物事をハッキリと意識することが出来るからです。

 言葉のない魂は、闇の世界で、暗室のようなものでしょうね。ネガをポジにするためには、暗室は必要なのかもしれませんが、ネガをポジにするには、≪話し言葉≫という光が必要です

 

 

 

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ホントは可愛い少年

2016-02-23 02:34:25 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
ファリサイ派も正しいことがお好き
  ファリサイ派。真面目な人たち。でも、心はどうかしら? 文字通りクエッションマークの人たちです。   たとえば、ルカによる福音書...
 

 

 子どものそばには、いつだって、≪聴く耳≫のある大人が必要です。アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちじゃぁ、やっぱりダメでしょ。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog より、p.206の真ん中あたりから。ブルース・ペリー教授が描く愛着障害と間違われた子どものお話です。

 

 

 

 

 

 私がジェームズに会ったとたんに、ジェームズのことが好きになりました。ジェームズは年の割には少し背が低い、ブロンドのカーリーヘヤーでした。彼は魅力的で、お行儀良くて、眼で会釈もできれば、笑顔を返すことも忘れませんでした。実際、ジェームズは笑顔で、私に冗談を言ったもんです。まるで、私の仲間みたいでしたね。ステファニーは、私どもの学際チームの、最初のジェームズの担当医でしたが、ジェームズについて、私同じ印象をもっていました。面接を4回した後、私どもはジェームズの観察を中止しました。というのも、私どもがジェームズを評価するのに十分な情報を手に入れたからでした。

 

 

 

 

 愛着障害の場合、やり取りが出来ません。やり取りをしてもらったことがないからです。ジェームズは明らかに愛着障害ではありません。

 

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