エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

ルターの遅れてやって来たもの

2016-02-27 11:22:17 | アイデンティティの根源

 

 

 
イメージの力
  イメージ。心理臨床をしていますとね、このイメージの力を感じずにはいられません。河合隼雄先生は、『臨床心理学ノート』(p44)で、このイメージを、「心像として視...
 

 

 一人ぼっちを猛毒のママにしていたら、もったいないですよ。

 今日は、Young Man Luther 『青年ルター』、第Ⅷ章 終章(エピローグ)のp.259の、第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 ルターが親しみのある関係が出来ない危機に陥ったのは、ヴァルトブルグでのみ経験されましたし、そこでのみ解決されたように見えます。それは、ルターは説教によって、説教者として一人前になった後、ウォルムスで世界的な説教者として説教した後の話です。ヴァルトブルグについて、ルターは『修道院の約束』を書いています。良い解決法が見つかり次第、性的欲求を満たそうとしていたんですね。

 

 

 

 

 ルターはかくして、その後、結婚することになります。良い奥さんと巡り合えたんでしょうか? 願わくは、そうあってほしい。

 でも、ルターは素晴らしいものをこの世に残してくれたことは間違いありません。

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自分自身を責めないでね

2016-02-27 09:39:14 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
虫のヴァイオリン弾き
  雲からも、風からも、透明な力を感じていたい。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p90から。  ...
 

 年寄りは、やり取りする力も少しずつ失ってしまう場合があります。年寄りは、年を取るとともにダメな人間になってしまうものなのでしょうか?

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の、p.108の、ブランクからです。

 

 

 

 

 

 ダメダァと自分を責める感じ vs 自分の感じに従って行動しても良い自発的な感じ  : 目的

 

 始めるということは、新しい次元に引っ越すことを示しています。それは寂しい旅になるかもしれませんよ。でも、うまく生くかもしれませんね。あるいは、人が関心を示してくれるかもしれませんし、人がやってくるものになるやもしれません。自分の感じに従って行動しても良い自発的な感じは、勇気があって、素晴らしいものですね。でも、自分の感じに従って行動しても良い自発的な感じがうまくいかない場合は、しょんぼりした感じが強くなっちゃいますもんね。自分の感じに従って行動しても良い自発的な感じイキイキしていて、熱があるのは、自分の感じに従って行動しても良い自発的な感じが続いている場合ですが、自分の感じが駆り立てられたら、なんか場違いな感じと、なんかダメダァと自分を責める感じが残るもんですよね。

 

 

 

 

 自分を責めてたら、勇気も出ませんね。素晴らしい、とも思えません。🎶イキイキ生きる~🎶 なんて、夢のまた夢。熱があるのは、風邪をひいた時くらい…。

 どうぞ、自分を責めないでね。 

 

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神様への祈り

2016-02-27 07:34:28 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
イメージの力
  イメージ。心理臨床をしていますとね、このイメージの力を感じずにはいられません。河合隼雄先生は、『臨床心理学ノート』(p44)で、このイメージを、「心像として視...
 

 

 ジェームズの母親のマーレは、やっぱり、自罰的で他罰的な、悪い良心だったみたいですね

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog より、p.207、下あたりから。ブルース・ペリー教授が描く愛着障害と間違われた子どものお話が、続きます。

 

 

 

 

 

 そこで分かったのは、医療スタッフは、マーレが連絡してくる時は、マーレのことをいつも疑っていた、ということでした。救急隊員は、市場にいたその少年を必死になって落ち着かせようとしましたが、マーレの方は、いたって落ち着き払って座っていました。おまけに、サイダーをちびりちびりと飲み、その子に対して抱いたヒスも心配もどこ吹く風です。その子が生きるか死ぬかの瀬戸際なのにもかかわらずです。病院では、ジェームズが山場を越えたという福音に接して、マーレは、「生命維持装置を子どもから外してください」と言うものだから、そう言われた医者もビックリです。救命救急室担当のある看護師は、マーレは医療機器を止めちゃうんじゃないのかな、と疑いました。ジェームズが意識を取り戻し、母親が眼の前にいないと分かったとたんに、ジェームズは病院スタッフに言いました、「ママはウソつきです、ママは僕を打つんです。お巡りさんを呼んでください」と。

 

 

 

 

 ジェームズは愛着障害になっても不思議ではない環境にいましたね。私も愛着障害の子どもの心理面接を毎日のようにしてますでしょ。マーレさんほどのウソつきは、母親には少ないですね。母親に多いのは、ゴマカス方ですね。母親である自分が、真面に子どもと向かい合えていないことに直面することが怖くて、仕事やサイバー世界などに逃げ込んで、見ないようにするパターンですね。

 マーレさんのようなウソつきが多いのが、残念ですが、教員ですね。「組織」のためにはウソも辞さない。大川小学校の親戚です。良心的で、真摯な教員も、少数ながらいますし、そういう教員とは仲良くしていますから、心苦しいのですが、「みなさん御一緒に」、「赤信号、皆で渡れば、怖くない」と、「組織」防衛のためにウソをつくわけですね。そういうウソの「組織」は自滅する運命であることを、歴史的に学んでいないし、そういう所で「NO」と言ったら、損をするので、自分が損するのが怖い

 子どもにとって、特に愛着障害の子どもにとって、最も大事なのは、その子どもとの関係に対する誠実さだと、気付きますように、と神様に祈っています

 

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爽やかで、温もりと悦びに満ち溢れた世界

2016-02-27 06:02:27 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
創造と人間の自由
  私どもはいつでも、慈しみの母乳、その自分の分け前か、あるいは、分け前以上を分けていただけると期待することを許されているのですね。 Young Man Lu...
 

 

 ≪良い良心≫を育んで、≪本当の私≫が生かされた者は幸いですね。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.237の、第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 ヘレンの「触感的な」記憶(触れることにもとずく記憶)は、人と分かち合うことが出来ません。でもね、ことばがあれば、やり取りが出来るかもしれません。8才の時、ヘレンは、アンネと一緒に、ボストンにあるパーキンス盲学校(サリヴゥンもここで訓練を受けました)に入った時、ヘレンは他の人と始めて言葉をやり取りすることが出来ました。「なんて幸せなのかしら」とヘレンは書いています。「他の子どもたちと自由に話が出来るのって、素晴らしい世界にくつろいでいる感じ」とヘレンは書いています。

 

 

 

 

 

 ことばは人と分かち合うことが出来る点で優れています。ヘレンは「水」と言う言葉のおかげで、分かち合う世界、理解し合える世界を手に入れたわけですね。

 しかし、話し言葉を分かち合うためには、オープンで大らかな、認め合うものの見方が実は必要なんですね。「人を上下に分けるウソ」を卒業して、そういう爽やかで、温もりと悦びに満ち溢れた世界観が必要ですね。

 

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