~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

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僕らはみんな生きている

2008年04月09日 | 日々徒然


ここは、林の奥のひょうたん池。
金子みすずの詩がぽろぽろこぼれてくるような、素直に幸せを感じる場所。
雑木林の中の、池の中の、あし草の中の、青い空の中の無数の命。そして、私の命。
「めだかの学校」も「どじょっこふなっこ」も「どんぐりころころ」も「七つの子」も「かえるのがっしょう」も「ちょうちょ」もあとからあとから溢れ出ます。
いつの間にか覚えた童謡が・・・。

  

いろいろな不思議を感じます。
ここにいると、自然の香り、自然の色、自然の音、が黙って私の中に入り込んできます。
ここで、出逢う動植物がとても愛おしくなります。
びっくりするようなものに出逢っても、可愛いと思ってしまいます。

青さぎが一歩一歩浅い池の淵を歩いています。
「群れはどうしたの?何を食べたの?寝ぐらはどこなの?」

かるがもがすいすい泳いでいます。
「おなかはいっぱいなの?遊んでいるの?ひなはいつくるの?」

こどものように質問したくなります。

「みんなちがって、みんないい。」
「そうだね。嬉しいね。」自問自答・・・。

「またね。また会いにくるね。」


帰りがけ、途中の木のベンチに腰掛けていると、ここで、何回か挨拶を交わしたおばあさんが「おじゃましますね」とひと休み。

「こんにちは。」

つかの間、おしゃべりが弾みました。おばあさんは、大正生まれで、ここへ10年間日課にして通っているそうです。少々の雨でも歩くといいます。

「本当に幸せだわ。」話の中で一番多いおばあさんのことば。

おばあさんは、誰かを待っているようで、
「あれぇ、今日は友だちどうしたかな。こないのかな。何かあったかな。飲み物持ってきたんだけどね。名前も知らないけどさ・・・。」
何回か見かけた時、仲よさそうなお二人だと思っていたのは、そういうこと・・・。

すると、私とおばあさんも友達同士。
この幸せの場所に集う友達同士

♪みんなみんな生きているんだ友達なんだ~




おはなし会(生きがいセンターひかりにて)

2008年04月09日 | おはなし会・語りの会
大変な雨風の中、「生きがいセンターひかり」にて初めてのおはなし会がありました。
ここは、国分寺市の生きがい活動支援通所で、60歳以上のひとり暮らしや高齢者のみの世帯等で日中ひきこもりがちな方を対象に曜日ごとにグループになって活動しているところです。



今回私が訪問したのは、月・木クラスの活動日。なんと平均年齢は83歳。
元気の良い声で「私は、大正4年生まれ。曾孫が4人もいるよ。」と笑顔いっぱいに話してくれたおばあちゃんもいます。
部屋の中は明るく、活動日に制作したと思われる手作りのものがあちらこちらに優しい表情で飾られていました。赤い桃の花もきれいに生けられていました。とても嬉しい気分になります。

おはなし会は10時半からでしたので、朝の会の様子を見させていただきました。
健康チェックや健康体操もあります。指数え体操などもみなさん上手です。
私も一緒に参加したのですが、最後に体で左右にリズムをとりながら「青い山脈」を歌いました。
これは、本当に歌うたびに若返るような感じがありますね。大きな声で歌って丁度良い声だしになりました

会は、朗らかにはじまりました。

今日のプログラムは、いつものテーマ曲「愛の挨拶」から
1、デュエット「荒城の月」 バイオリン:亀田真理 リコーダー:美月愛依
2、詩  金子みすず童謡集より「足ぶみ」「ふしぎ」「美しい町」「わたしと小鳥とすずと」
3、素語り 日本民話「花さかじいさん」バイオリン付 脚色・作曲:美月愛依
4、朗読 藤沢周平作「山桜」バイオリン付 作曲:美月愛依

今回私は、金子みすずの童謡集を持っていきました。(2003年・生誕100年記念本)みすずの26歳という短い生涯を巡りながら最後に「みんなちがって、みんないい。」で終わる「わたしと小鳥とすずと」を読みました。
今日のメンバーの方は、まさに、ほんものの童謡が生まれた頃の方々です。北原白秋・野口雨情・西条八十らが生んだ童謡の誕生から一緒に育ってきた人たちです。
私は、みすずの心の祈りを感じながら、私もまた、お祈りするようにことばを慈しみながら読みました。
みすずの童謡を読む時はいつもそうなのですが、優しい気持ちと切ない気持ちでいっぱいになります。それは、この清らかな詩人の感性が、本当に分り易いことばで、生きとし生けるものの想いを包み込むような調べとなって、私の中に宿り、私だけのメロディーを生み出させるからだろうと思うのです。

何度も何度も読んでいるうちに、見えてくるものもあります。

「星とたんぽぽ」の「見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。」
がこだまします。少しずつ子どものころからの自分を思い出します。普段は忘れていることもたくさんあります。でも、こうして、みすずの詩を繰り返し読むごとに少しずつ見えてきます。
私のすぐ側には、たくさんの命があるということ。そして愛があるということを。

通り過ぎないで、拾って、心にとめてゆっくり歩いていきたいです。

今日のおはなし会でまた私の心もあらわれ感謝いたします。
みすずの心の祈りであるたくさんの童謡ももっと伝えていきたいです。

来月は火・金クラスの方々とのおはなし会です
さらに、元気な方々だと、センターの方が言ってました。
「青い山脈」体操も楽しみです