打越通信

日記ふういろいろ

スパコン

2010-02-03 07:13:19 | パソコン
国(通商産業省)は30数年前のこと富士通と日立製作所、NECと東芝、三菱と沖電気の3つのグループに分けてメインフレーム(汎用コンピュータ)の作成に補助金を出してIBMの対抗機を作らせた。
今では世界有数のメインフレーム大国になっている。
しかしダウンサイジングの影響で出荷金額ベースでは減り続けている。
東芝、三菱、沖電気はついに撤退してしまった。
このメインフレーム(汎用コンピュータ)は銀行や一般企業、自治体などで使われる基幹業務を処理する商用のコンピュータのこと。
クラウドコンピューティングや仮想化の技術で今後、汎用コンピュータは衰退していくだろう。

今、事業仕分けで問題化しているスーパーコンピュータとは科学技術計算専用のコンピュータのことだ。
膨大な計算を素早く処理するのが最大の目的なのだ。
気象予測、天文学のシミュレーション、製品開発のシミュレーションなど用途は多様化している。



2002年には当時の科学技術庁とNECが600億円で開発した「地球シミュレータ」が当時最速だったIBMの5倍の速度を誇り2004年に再度IBMに首位奪還されるまでスパコンの堂々1位だったのだ。
今年11月のスパコン500のランキングでは、国内ではトップの「地球シミュレータ」も31位まで後退してしまった。
CRAY社とIBMが首位を争っている。
そして気になるのが中国製のスパコンが5位に入っていること。
そして韓国製が14位に入り込み、技術的に日本の上を行っていることだ。
スパコンの発展は、各分野のいろいろなところに波及する。
当然企業の製品開発の時間にも少なからず影響を及ぼし、経済発展の遅れにもつながる。

事業仕分けの再検討で復活した予算、科学者や各大学の学長達が大反対した事も少なからずわかるような気がする。