打越通信

日記ふういろいろ

小天温泉 那古井館

2013-12-03 20:26:54 | 熊本の風景
県道を玉名方面へ進む。



河内から天水への境目に「那古井館」がある。
山の上に道の駅のようなレストランと温泉施設がある場所があるが、「那古井館」を利用する。
始めて来たのはいつだろう、もう随分と昔だ。
たしか町内会(自治会)の研修旅行のときだった。



なんとも古めかしい(悪い意味ではない)落ち着いた佇まいのお宿だ。
紅葉したもみじにすっかりなじんだ佇まい。



玄関を入ると夏目漱石の「智に働けば角が立つ 情に竿させば流される」、草枕の代表的文句だ。
漱石ゆかりの宿なのだ。
詳しいことはよく分からないが草枕の舞台になった宿のようで、漱石もここが気に入っていた事が伺える。
熊本には阿蘇がありそして地下水が豊富ななので温泉も豊富だ。
しかしそんな山の温泉ではなく海べりの温泉も良い。
最初に来たとき温泉が私の体にあっていた感じがした。
ぬめりもほどほどで疲れを癒すのに良い感じなのだ。
温泉といっても侮れない。
下手に入ればふにゅふにゅになり堕落的になるのがいけない。
やっぱり温泉は気合を入れてきちっと入らなければいけないと思う。
気合を入れて温泉につかる。
誰もいない貸切風呂だ。



湯船は二つに仕切られていて、源泉が流れてくる熱い湯とその流れが来るぬるい湯だ。
ぬるい湯に一時間ばかり日ごろの疲れを取るために漬かる。
静かな空間で誰にも邪魔されない。
気合を入れていた気持ちも次第に官能的になる。
ふにゅふにゅの限界のところで湯船から出る。



なんとも至福の一時間だった。
日ごろのストレスも和らいだのだ。