打越通信

日記ふういろいろ

おる

2016-05-18 21:28:18 | 日記ふう
「こっちに来ていて地震に遭わなくてよかったね」
と周りの人(福岡の人)たちからよく言われる。
自分としてはそういう感覚が全くなく、そういわれるとそうかなと思う。
「ラッキーだったね」
といわれてもあんまりピンと来ない。
震災の時、熊本の打越町に帰ったとき
「あの揺れは凄かった!」
「この世がひっくり返るかと思った」
などという会話が飛び交う。
後々になっても語り継がれれる事だろう。
しかし、そういう話が出るたびに、今後その会話に入れない。
そういう意味では「ラッキー」とは言えない。

福岡に移り住んで早くも2ヶ月になろうとしている。
やっぱり通勤していた時と移り住んでからとはでは、何というのだろう、福岡に対する感覚的なものが全然違う。
通勤していたときはあくまでよその町という感覚でいたが、住んでみるとそれなりに良かったり悪かったり。
しかし言葉(方言)という意味ではそんなに違和感は感じない。
基本的には同じ九州弁で強いていえば博多弁はちょっとスマートな感じがする。



たとえばパン屋に看板が出ている
「美味しかパンが焼けとるバイ」(熊本弁)だとすると「美味しかパンが焼けとうよ」(博多弁)となる。
博多の人はどうも「る」を発音しないようだ。
「取っとると」も「取っとっと」となる。



そういえば先日の新聞に地震災害のボランティアで熊本に来る人向けに方言の資料を提供しているとあった。
さすがにこれはと思う熊本弁が載っていた。
「あとぜき」もそうだし「さしより」など熊本では普通に使われている言葉も隣の県でもまったく通じない言葉もある。

先日行ったボートレース場に「一般席ですので席の上に新聞などを置き場所取りをしない出ください」と貼り紙が出ていた。
しかし席の上には新聞と一緒に「おる」の紙が置いてあった。
この場合は「取っとっと」でなく「おる」なのだ。
博多はこの感覚だな・・・と思った。

※「おる」とは博多弁(というか九州弁)で「いる」の意味。