あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

岩宿遺跡から伊香保温泉へ

2013-08-23 23:27:37 | Weblog
今夜は、伊香保温泉である。

写真は、お部屋のお花。

今夜の旅館は、至るところに花が飾られ、それがさりげなくて、心が休まる。

今日は、岩宿遺跡を再訪したいという夫と小さな旅に出かける。

岩宿遺跡はかつて行ったところだけど、私の記憶とはいささか異なり、立派な博物館がたち、小学生で賑わっていた。

だいぶ変わっていたから、かつてっていつだったのだろうか。

日本の石器時代を発見した相沢忠洋さんの功績は大きい。
それまでは縄文時代までしかなかったのだから。


途中の前橋では昨日の育英前橋高の甲子園での優勝(タクシーや旅館のスタッフにそれを話すと、顔がほころぶ…確か鹿児島の樟南、横浜高にも勝ったはず)を喜び、岡部ではNさん、伊勢崎では童話のAさんを想う。

伊香保の温泉は茶色の源泉掛け流しで、私の右足の痛みが和らぐ。

たまたま、今夜の宿は野口雨情の定宿と案内があり、あちこちに彼の「シャボン玉」や「あかいくつ」などの詩が掲げてある。

それを知らずに来たわけだけど、なんだか、嬉しい。

また、明治からの珍しい写真、たとえば、榛名山への登山風景、昔のこの旅館、竹久夢二などがいて、思わず、見入る。

良き昔の写真だ。


というわけで、今回も青春18切符の旅である。

そして、やっと、「東慶寺花だより」を読了。
ただ、今日読み終えたのもご縁か。

幕府の公認した女性救済の寺が二つあり、ひとつが駆け込み寺の東慶寺、もうひとつは、縁切り寺の上州の満徳寺と井上ひさしの言葉にある。


我れがいる処は上州なりです。

女性の逃げ道があったなんて、優しい。


滑稽本を書きながら、医者の見習い、東慶寺の御用宿柏屋の書記の役目の中村信次郎の話で進んでいくのだけど、非常におもしろかった。

女性は強い…に、ただただ、にんまりと頷く。

ついでに書くならば朝日新聞夕刊に大竹しのぶさんのハワイロケに行ったときのことのエッセイがあり、ここに井上ひさしさんが亡くなる前に「僕は病気で死ねるから幸せなんですよ。ただ訳も分からず、戦争で亡くなってしまった人たちのことを考えたら」と言ったとあった。

ハワイでのことも含めて彼女の生きざまの真摯さが再認識された。
大竹さんのエッセイはいい。蝉の声を聞きながらのエッセイだ。
よかったら、読んでみてください。

まあ、私としては、今日、「東慶寺花だより」を読み終えたばかりで、井上ひさしさんの言葉が嬉しかったのだけど…。


伊香保の夜は静かです。


おやすみなさい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする